コンピュータ&エデュケーション
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39 巻
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特集「外国語教育とICT のコラボレーション―外国語運用能力の育成にICT はどこまで迫れるか?」
  • ―iPadを活用したドイツ語初級クラスの例―
    岩居 弘樹
    2015 年 39 巻 p. 13-18
    発行日: 2015/12/01
    公開日: 2016/06/01
    ジャーナル フリー
     本稿では、iPadの音声認識アプリやカメラアプリを活用したドイツ語初級クラスの活動について報告する。これらのアプリを使用すると、音声によるコミュニケーション練習の学習成果を可視化し評価することができる。この学習活動の結果をみると、音声認識アプリを使った声を出す練習とビデオ撮影プロジェクトの取り組みが外国語学習者に、従来の練習方法以上にモティベーションと集中力を引き出すことが明らかになった。
  • サルバ ミシュカ・カリル, サルバ 奈穂子, 吉田 晴世
    2015 年 39 巻 p. 19-25
    発行日: 2015/12/01
    公開日: 2016/06/01
    ジャーナル フリー
     近年、発展的な語彙指導としてアカデミック語彙の必要性が提唱されている。本研究では、日本の国立大学の学部生を対象として、アカデミックワードリスト(Coxhead, 2000)を用い、語彙の品詞とサブリストレベルの違いに配慮しながら日本の英語学習者がどのようにアカデミック語彙を習得するのか、また、形態素教育はどういった影響を与えるのかについて分析した。11週間の学習プログラム(トリートメント)の結果、名詞のアカデミック語彙における被験者の上達が著しく低いことが統計的に表出された。これは、BNCやCOCAという2つのコーパスで比較した結果、それらの名詞の出現が低頻度であること、あるいは名詞が抽象的であいまいな意味の語彙を持つ傾向があることが所以だと考えられた。他にも、調査の分析では、アカデミック語彙習得においてサブリストレベルは全く効果がなかったこと、形態素教育については有効的であったことが示唆された。結論として、こうした結果に加えて、Nationの“Four strands”(2007)と、「反転授業」を踏まえ、コンピュータ利用を統合した新しい基本的な指導形態のモデルを示した。
  • -国際英語のコミュニケーション能力を養うために-
    吉冨 朝子
    2015 年 39 巻 p. 26-31
    発行日: 2015/12/01
    公開日: 2016/06/01
    ジャーナル フリー
     本稿は,国際英語を身につける上で重要なコミュニケーション能力,とりわけ英語の社会言語的能力(sociolinguistic competence)の育成に焦点を当てたプロジェクト・ベース学習(project-based learning)を推奨することを目的とする。グローバル社会においては,日本人としてのアイデンティティを保ちつつ,異文化状況に応じた柔軟な語用論的交渉能力(negotiative competence)と異文化間インテリジビリティ(intercultural intelligibility)を身につけることが求められており,それには世界の英語変種(World Englishes)や第二言語語用論に対する意識を高める活動(consciousness-raising activities)が有効である。大学の英語教育においては,既存の無料サイトで提供されている言語データ・研究データ・関連する英語の講義などを活用し,高校までの基礎的な言語運用能力を伸ばしつつ,4技能を統合した内容言語統合型学習(Content and Language Integrated Learning:以下CLIL)を積極的に取り入れるべきであろう。
  • -ICTを用いた遠隔共同授業の実践を通して-
    林 良子
    2015 年 39 巻 p. 32-38
    発行日: 2015/12/01
    公開日: 2016/06/01
    ジャーナル フリー
     本稿では,日本の大学生とヨーロッパの大学で日本語を学ぶ学生との間で行われた「語学重視」型の授業と「内容重視」型の授業実践例について報告する。双方の語学学習に重点をおいてすすめる「語学重視」型の遠隔授業の実践例として,日本のドイツ語学習者とドイツの日本語学習者のスカイプ・タンデムを挙げ,外国語習熟能力の差がある2つのグループがどのように共同で語学習得に効果的な授業を行なっていけるのかについて述べた。使用言語にこだわらないタスク遂行型の「内容重視」型授業実践例として,日仏の学生が協働し,パートナーとの議論を通しながら動画作品を完成させるという課題を与えた共同授業を紹介した。これら2つの異なるタイプの遠隔授業実践例から,ビデオ会議システムを用いた遠隔授業の形態,一般的問題点や利点についてまとめるとともに,インターネットを用いたコミュニケーションの特徴,今後の可能性についても言及した。
事例研究
論文
  • ―学生の理解状況をすばやく把握するためのインターフェイス―
    大庭 知也, 高瀬 治彦, 川中 普晴, 鶴岡 信治
    2015 年 39 巻 p. 86-91
    発行日: 2015/12/01
    公開日: 2016/06/01
    ジャーナル フリー
     本稿では,多人数クラスにおいて,記述式の小テスト(講義中に学生の理解状況を把握するために行う簡単な演習)を実施する講師を支援するシステムを提案した。提案システムは,学生の多数の記述式の解答文の概要(主要な記述・その概数)を,講師が素早くとらえることができるように,自然言語処理を用いて解答を整理して提示する。システムは三種類のインターフェイス(解答群に含まれるキーワードの表示,キーワードの使われ方の表示,解答全文の表示)により解答群を講師に提示する。実際の小テストの解答を用いた実験により,提案システムの各機能が有効に働き,講師がすばやく解答群の概要をとらえることができることを確認した。
  • 中村 康則, 向後 千春
    2015 年 39 巻 p. 92-97
    発行日: 2015/12/01
    公開日: 2016/06/01
    ジャーナル フリー
     本研究では,マルチメディア教材向けに,学習の進め方と,メディアの配置をビジネスプロセスモデル(BPM)で表記することのできる「BPM掲示システム」を開発した。BPM掲示システムでは,学習の進め方をBPMで表記し,また,学習のステップごとに「テキスト教材」「ビデオ教材」「学習時間の目安」「学習成果物の例」「Q&A BBS」の各メディアを一緒に配置できるようにした。BPM掲示システムが学習動機に与える影響について評価したところ,マルチメディア教材をBPMで表記することは効果的であることが示された。さらに,学習動機「注意」「自信」「満足感」には,複数のメディアを一緒に配置することの影響が示唆された。
  • 岩崎 公弥子, 大橋 陽
    2015 年 39 巻 p. 98-103
    発行日: 2015/12/01
    公開日: 2016/06/01
    ジャーナル フリー
     専門知識の教授だけでなく汎用的能力を育成するために,高等教育機関では様々な教育手法を取り入れ,試行錯誤を行っている。そのひとつが,アクティブラーニングである。筆者らは,反転授業(Flipped Classroom)を導入し,知識習得の部分を宿題(予習動画)にすることで,専門知識に基づくアクティブラーニングを実施した。本研究では,中規模クラスにおいて反転授業を導入し,1)質の高いグループアクティビティの実施,2)予習動画を閲覧させる工夫,3)予習動画のナレーション(人の声,合成音声)の違いについて検証し,より深い学びや動機付けがなされたか,国際情報概論(1年生必修)のなかで考察した。
編集後記
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