昆蟲.ニューシリーズ
Online ISSN : 2432-0269
Print ISSN : 1343-8794
15 巻, 1 号
選択された号の論文の23件中1~23を表示しています
〈原著論文〉
  • 谷脇 徹, 渡辺 恭平
    原稿種別: 本文
    2012 年 15 巻 1 号 p. 2-14
    発行日: 2012/01/05
    公開日: 2018/09/21
    ジャーナル フリー
    神奈川県の丹沢山地ではブナババチの大発生が頻発し,度重なる食害によりブナの衰弱や枯死が発生している.天敵相の解明の一環として,2008年から2010年にかけて天王寺尾根で採取したブナハバチの繭を飼育し,羽化してくる捕食寄生蜂相を調べた.その結果,ヒメバチ科10種とセイボウ科1種の捕食寄生蜂が羽化した.ヒメバチ科の捕食寄生蜂は未記載種が多いトガリヒメバチ亜科,フタオヒメバチ亜科,ハバチヤドリヒメバチ亜科に属しており,既知種に同定できる種はなかった.3年間の羽化個体数の合計はCteniscus sp. Aが52個体,Aptesis sp. Aが25個体,Cteniscus sp. Bが17個体,Endasys sp.が11個体であり,これらの合計で全体の86.8%を占めた.ヒメバチ科については同定を容易にするため,図解検索表を作成した.
  • 片山 元気, 立田 晴記
    原稿種別: 本文
    2012 年 15 巻 1 号 p. 15-20
    発行日: 2012/01/05
    公開日: 2018/09/21
    ジャーナル フリー
    沖縄島北部にある2つの湖沼でイトトンボ科の幼虫密度を定量的に調査した.沖縄島に分布する6種の土着種のうち,大宜味村の池では4種が,国頭村の池では3種が見つかった.2つの湖沼共に,ムスジイトトンボが全個体数の60〜70%を占めていた.大宜味村では次にリュウキュウベニイトトンボが多く,アオモンイトトンボ,コフキヒメイトトンボと続く.国頭村ではアオモンイトトンボ,リュウキュウベニイトトンボの順であった.AICで選択されたモデルによって,池に出現するイトトンボ幼虫の相対的な個体数は,種や季節,水草の種によって異なるだけでなく,イトトンボ幼虫の季節変動および水草の種に関する生息場所選択のパターンが種間で異なっている可能性が示された.
〈新記録ノート〉
〈連載〉
〈フォーラム〉
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