日本蚕糸学雑誌
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14 巻, 3-4 号
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  • 服部 達吉
    1943 年 14 巻 3-4 号 p. 119-130
    発行日: 1943/08/28
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
  • 菅澤 春吉
    1943 年 14 巻 3-4 号 p. 131-139
    発行日: 1943/08/28
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    改良鼠返桑の接木苗に於て自然に發現した1つの枝變り即ち正常葉をつけた節曲枝に就て觀察した。
    (1) 節曲枝よりは節曲枝の他に曲→ 正枝、正→ 曲枝.正→ 曲→ 正枝等の枝型を分枝した。
    (2) 各枝型の節曲部分は分枝發育中、正常への轉化を惹起した。而して節曲→正常の轉化率は正→ 曲→正枝に於て最も高く正→ 曲枝に於て最も低いひ又曲→正枝と正→ 曲→ 正枝は近似し節曲枝と正→曲枝は近似を示した。
    (3) 一般に各枝型の正常部分からは正常枝を生ずるが正→ 曲枝型の1枝は正常部分から節曲枝を分枝した。この原因は正常→ 節曲の轉化が起つたのてはなく正→ 曲枝型の正常表型が偽表型であることに基因すると考察した。
    (4) 同一易變性の節曲枝が全然無關係の改良鼠返桑に於て再び1枝發現した。從てこの品種は時に節曲性を發現する性質が潜在する様である。
  • 中濱 敏雄, 伊藤 正春
    1943 年 14 巻 3-4 号 p. 140-149
    発行日: 1943/08/28
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
  • 第二報加里肥料施與の有無が桑樹中の炭水化物め含有量に及ぼす影響
    小林 重男, 山内 弘毅
    1943 年 14 巻 3-4 号 p. 150-155
    発行日: 1943/08/28
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    (1) ポット試驗に於て加里肥料施與の有無が桑樹中炭水化物含有量及桑葉中のAmy1ase, Ihvertase作用力に及ぼす影響に就て實驗せる結果は次の如くである。
    (2) 加里肥料の施與は桑葉の發育よりも枝條、根、株の發育を良好ならしめ特に根の發育は良好となる。
    (3) 桑葉中の還元糖、蔗糖、可溶炭水化物の含有量は無加里に栽培せるもの多く加里肥料を施與せるものに少い。
    (4) 加里肥料を施與せるものは施與せざるものに比し還元糖、蔗糖、可溶炭水化物の含有量枝條は少きも株及根中には多い。特に根中の含有量は大てある。
    (5) 桑葉中のAmylase作用力は加里肥料を施與せざるもの大にして施與せるものは小てある。Invertase作用力はこれに反す。
    (6) 桑葉中のAmylase及Invertase作用力は初秋蠶期7月下旬のもの最大にして晩秋になるに從ひ小となめ春蠶期は最劣る。この現象は桑葉炭水化物含有量の多少と相反する傾向てある。
  • 荻原 清治
    1943 年 14 巻 3-4 号 p. 156-167
    発行日: 1943/08/28
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    第11報によつて確め得た蠶體の絹絲腺内に起るフイブロインの熟成現象の原因を研究し次の如き結論を得た。
    (1) 後部絲腺にあるフイブロインのpH價は6.8-7.0附近にある。中部絲腺にある絹物質に於てはセリシン及フイブロインの混合液に於てはpH重58-6.0附近にあり試驗區の如きセリシンのみの場合はpH5.6-5.8内外を示した。(但し實驗に便用せる濃度に於て)
    (2).中部絲腺及後部絲腺にて分泌されたセリシン、フイブロインは分泌後貯留中に於て極めて微少ながら聚合性を檜加する。
    (3) 後部絲腺内のフイブロインが中部絲腺に途られると急激に其の性質を變化する。而して此の部分に於けるフイブロインの性質變化は後部絲腺内に於ける變化と比較して極めて大である。此の作用はフイブロインがpH價小なるセリシンに接觸することによりて起るものと考へる。中部絲腺に於けドるフイブロインの熟成作用はフイブロインの自らの夢子聚合度促進作用とpH價小なるセルシンに接觸することによりて起る作用との綜合結果で後者による影響が極めて大である。
    (4) 從來説示された内部摩擦の増加と云ふことを屯後部絲腺内のみに就て考へるとフイブロイン自らの分子聚合度促進作用と酸性物質であるセリシンに接するこどによりて起る作用の綜合結果であると云ふことが出來る。此の場合フイブロインは第11報及本實驗の結果より考へて脱水作用を拌ふこと, も推定し得た。
    (6) 内部摩擦の増加は中部絲腺より前部絲腺へ移動する間に更に進む。此の作用はフイブロインが細くなり其の表面積を増すためにセリシンの作用を一層強く受けるためと考へる。而して前部絲腺以後の作用は吐絲に當つて起るものと考へると吐絲に當つて内部摩擦を増加すると云ふ手塚博士の読も此の部会に於けるセリシンの作用の延長と考へることが出來る。
    (7) セリシンに於てはフイブロインと接觸してゐる對照區の中部絲腺内のものに於ても水に良く分散することから考へると此のものは其の凝固過程がフイブロインの其れと異ることが推定出來る。即ち中部絲腺内に於てセリシンの性質變化は極めて僅かにしてフイブロインに比して聚合度の低い状態にあることが推定畠來る。
    此のものが前部絲腺を經て吐絲される間に吐絲區に於て更にpHの大なるFilippi腺の会泌液によりて初めて稍聚合度を高め外部に出てフイブロインに添ひて牽引状態にて乾固されることによりて粒子の配列性を生ずると云ふことが考へられろ。此の推定は第7, 第8報に於て實驗せる結果下せる推定と同様である。
  • 荻原 清治
    1943 年 14 巻 3-4 号 p. 168-179
    発行日: 1943/08/28
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    1. 各分散液は變性.凝固に當りてNH3-Nを發生することなく多くは其の後の加熱にょり凝固は或る時間後初めて極大に達する。此間に於てNH3-Nの發生は次第に増加する。
    2. 絹分散液の凝固及NH3-Nの發生は加熱温度の上昇と共に増加する。
    3. 各分散液は貯藏中に常に變質し其の程度は温度の高くなる程甚だしい。此間に分散液はNH3-Nの量を増加して來る。
    4. 中部及後部絲腺の絹物質のpHは前者に於て實驗に使用せる液に於ては6.0-6.4酸性側になり後者は中性附近にあることを認め之は第9報の結果と全く同様であつた。
    5. 蠶兒が體内に於て (熟成中) 或は又吐絲に當りて即ち吐絲作用中に液歌絹を凝固することが此分散液の凝固と同様忙取扱ひ得るとせば斯くの如き場合はNH3-N等の發出は起らない。絹物質蛋白は第8報に於て報告した如き脱水作用のみを受けるわけであるが其の際に於ける絹物質蛋白の分子内變化等に關しては術研究すれば判明する點も多々あることと思はれる。
    6. 本實驗に於て分散液を放置して置いた間にpH債が變化したことは絹物質の變化過程に封して明瞭なる示唆をあたへる。尚又分散液の分散状態とpH便との間に於ても密接なる關係があることは液状絹の凝固促進に樹してpHが影響することを示すわけてある。
  • 濱田 成義, 田邊 實
    1943 年 14 巻 3-4 号 p. 180-181
    発行日: 1943/08/28
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
  • 川口 榮作, 田邊 實, 能條 愛二, 小山 総夫, 鴨下 謙治, 貴志 雪太郎, 伊達 正, 太田 安澄, 中西 正, 荒籾 正平, 小澤 ...
    1943 年 14 巻 3-4 号 p. 184-191
    発行日: 1943/08/28
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    (1) 蠶に於ける生殖細胞の發生
    (2) 染色體の突然變異
    (3) 生物進化と染色體の變化
    (1) 桑樹系統を異にせる砧の成苗に及ぼす影響
    (2) 桑樹冬芽の構造に就て (第二報)
    (3) 桑園酸性土壌に關する研究 (第五報)
    (4) 桑品種水原大葉の育成に就て
    (5) 春蠶壮蠶期收葉量の豫知に就て
  • 川口 榮作, 田邊 實, 能條 愛二, 小山 総夫, 鴨下 謙治, 貴志 雪太郎, 伊達 正, 太田 安澄, 中西 正, 荒籾 正平, 小澤 ...
    1943 年 14 巻 3-4 号 p. 192-200
    発行日: 1943/08/28
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    (6) 燻熱上に關する研究 (第八報) 全土燻熱土區に於ける幼植物成育に於ける障害作用の浩滅に就て
    (7) 燻熱土に關する研究 (第九報) 燻熱土の施與量に就て
    (8) 燻熱土に關する研究 (第十報) 水田状態に於ける燻熱土施與と水温及地温の關係
    (9) 桑葉の無機質窒素反應に就て
    (10) 土壊肥料よう見たる福島縣桑園の樞勢
    (11) 土壊水分の變遷と氣象因子の關係
    (12) 品種的に見たる蠶蛾脂油含量
    (13)「稚蠶包育」飼育方法に就て
    (14) 南方圏の家蠶と野蠶の概況
    (15) カヒコの血液及消化液の滲透壓に就て
    (16) 絹絲腺細胞の成長に就て
    (17) 新重「い形」蠶の遺傳
  • 永友 雄, 有賀 久雄, 田島 彌太郎, 針塚 正樹, 林 禎二郎, 田中 義麿, 坂田 武, 山崎 壽, 藤井 音松, 木村 眞作, 大岡 ...
    1943 年 14 巻 3-4 号 p. 201-209
    発行日: 1943/08/28
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    (18) 家蠶に於ける孵化の早晩と雌雄
    (19) 家蠶の外胚葉に於ける遺傳子の多面的發現と生體染色
    (20) 斑紋利用による蠶見雌雄鑑別法の細胞遺傅學的改良 (第二報)
    (21) 斑紋利用による蠶皃雌雄鑑別法の細胞遺傅學的改良 (第三報)
    (22) 斑絞利用による蠶皃雌雄鑑別法の細胞遺傳學的改良實驗補遺
    (23) 黒蛹遺傳子 (pb) の分布に就て特に桑蠶の蛹色との關係
    (24) X線に依る家蠶卵集の異常經過
    (25) 柞蠶蛹の越年に對する日長効果 (第6報)
    (26) 人爲突然變異鬚蠶の遺傳
    (27) 長野縣伊那谷に多發せる縁彊病蠶に就て (1) 多發の情況と之れが觀察
    (28) 長野縣伊那谷に多發もる縁彊病蠶に就て (2) 防遏對策
  • 永友 雄, 有賀 久雄, 田島 彌太郎, 針塚 正樹, 林 禎二郎, 田中 義麿, 坂田 武, 山崎 壽, 藤井 音松, 木村 眞作, 大岡 ...
    1943 年 14 巻 3-4 号 p. 210-220
    発行日: 1943/08/28
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    (29) 絹繊維の捲縮加工に就て
    (30) 生絲の色に就て (第7報)
    (31) 生絲の塑性に關する實驗 (其三) 生絲の張力弛緩に就て
    (32) 繭の乾燥に關する實驗的研究 (第五報) 室氣速度の影響に就て
    (33) 家蠶テグスの物理的性状に就て
    (34) 製造方法別に見たる繭短纎維り強力, 伸度に就て
    (35) セリシン定着絹の染色的研究 (第1報) 一般染色法
    (36) セリシン定着絹の染色的研究 (第2報) 特殊染色法
    (37) 各種セリシソ定着繭絲の脆化に對する態度に就て
    (38) 蠶蛹粉投與が家兎血清のチブス菌に對する凝集素生産に及ぼす影響
    (39) 鱗翅目に於ける絹絲腺に關する比較研究第一報 桑枝シヤク, オビガの絹絲腺に就て
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