日本蚕糸学雑誌
Online ISSN : 1884-796X
Print ISSN : 0037-2455
ISSN-L : 0037-2455
28 巻, 2 号
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
  • 北沢 敏男, 高見 丈夫
    1959 年 28 巻 2 号 p. 59-64
    発行日: 1959/04/30
    公開日: 2010/07/01
    ジャーナル フリー
  • 高見 丈夫, 北沢 敏男
    1959 年 28 巻 2 号 p. 65-66
    発行日: 1959/04/30
    公開日: 2010/07/01
    ジャーナル フリー
  • 小林 勝利, 山下 幸雄
    1959 年 28 巻 2 号 p. 67-71
    発行日: 1959/04/30
    公開日: 2010/07/01
    ジャーナル フリー
    蚕蛾の脳が蛹の成虫化に対してホルモン的に作用すること, および成虫分化に対する脳ホルモンの作用系について研究し, つぎの点を明らかにした。
    1. カイコの蛾の脳からも, 蛹や幼虫の脳と同様に永続蛹の成虫化に関与するいわゆる脳ホルモンが分泌される。
    2. カイコの蛹においては, 脳は前胸腺を活性化させるホルモンを分泌し, 前胸腺から成虫化を導くホルモンが分泌される。
  • 小林 勝利, 中曽根 正一
    1959 年 28 巻 2 号 p. 72-76
    発行日: 1959/04/30
    公開日: 2010/07/01
    ジャーナル フリー
    カイコの脳ホルモン分泌の低酸素分圧または一酸化炭素による阻止について実験し, その結果つぎのことが明らかにされた。
    1. 日122号×支115号の化蛹直後の蛹を酸素分圧1%または5%のガスに24時間接触させ, その直後に除脳すると, 永続蛹と羽化する蛹が現われる。除脳しなければ処理蛹はその後全部羽化する。
    2. 化蛹直後の蛹をCO:O2=99:1又は95:5の混合ガス中に入れ, 後24時間引続き明所に保護した蛹と光線を遮断し暗黒で保護した蛹をいずれも処理後に除脳した場合にはCO 99%, 暗区では蛹はすべて永続蛹となり明区では羽化する個体と永続蛹とが約半数ずつ現われた。この傾向はCO 95%でも同様であつた。この結果から脳ホルモン分泌におよぼす一酸化炭素の影響は光可逆的である。
    3. 脳のチトクロームオキシダーゼを組織化学的に検索してその存在を明らかにし, CO 99%の暗区の蛹の脳ではその活性が明区および無処理の化蛹後24時間経過の蛹の脳よりも弱いことを観察し, その活性部位の所見から, 脳ホルモンはこの酵素の活性の高いような条件下において造成・放出されるものと思考した。
  • 小山 長雄, 降籏 剛寛
    1959 年 28 巻 2 号 p. 77-80
    発行日: 1959/04/30
    公開日: 2010/07/01
    ジャーナル フリー
    1. 暗適応したカイコガ (日115×支108) の複眼を, 照度10, 100, 1000ルクスに露光し, 時間の経過にともない明適応してゆく過程を, 網膜色素の移動率を指標として比較した。
    2. 複眼の明適応は10ルクスから明らかにおこり, 照度が高いほど色素移動率も早い (10~2000ルクスの間)。
    3. 10および100ルクスでは色素移動率が約50%になると, 色素移動が一時停滞する現象がみとめられた。しかし1000ルクスではこの現象はみとめられなかつた。また露光50分までは刺激量と反応とは比例的に増加した。一般式E=Klog I+CでK=84.7, C=-330.8と計算された。
    4. 明適応をおこすべき最低照度限界は, 1~10ルクスのあいだにあり, 200ルクス分以下の刺激量でも適応現象が生起されると推定される。
  • (III) 加熱処理による各蛋白成分の変化
    小松 一信
    1959 年 28 巻 2 号 p. 81-83
    発行日: 1959/04/30
    公開日: 2010/07/01
    ジャーナル フリー
    (1) 家蚕体液蛋白質を60℃の水浴中で加熱処理をおこなつた上澄みは加熱時間の増加 (5分, 10分, 15分, ……60分)と共に対照のMと等しい移動度の成分が増加し, IIIと等しい成分は減少し, やがて消失し, 原点に止まる成分Vも減少してゆく。
    (2) 加熱温度の増加 (30℃, 45℃, 60℃, 75℃, いずれも60分間の処理) と共に対照のMと等しい移動度の成分は増加し, III, Vと等しい成分が減少し, さらに75℃, 60分においては対照のIIと等しい移動度の成分も減少してゆく。
  • (V) クワコ繭の色素について
    藤本 直正, 林屋 慶三, 城野 晋
    1959 年 28 巻 2 号 p. 84-87
    発行日: 1959/04/30
    公開日: 2010/07/01
    ジャーナル フリー
    The authors have analyzed the pigments of cocoon in Theophila mandarin MOORE by colour reaction, paper-chromatography and absorption spectrum, and made clear that the cocoon layer contains 3 carotenoids, one of them is similar to one of the yellow cocoon pigments in Bombyx mori (var. kojiki) and 9 flavonoids which are identical with those of the green cocoon in Bombyx mori.
  • (I) 発育段階, 性, 品種ならびに母集団の強健度の差による体液遊離アミノ酸含量および屈折率の比較
    三好 健勝
    1959 年 28 巻 2 号 p. 88-93
    発行日: 1959/04/30
    公開日: 2010/07/01
    ジャーナル フリー
    蚕児の発育段階, 性, 品種, 育蚕期および飼育母集団の健康度等の差により, 体液の遊離アミノ酸含量および屈折率が, 相対的に如何に相違するかという点を解明する目的でこの実験を行つた。
    (1) 体液中の遊離アミノ酸量は4, 5令共に同一令中では末期に最高値を示し, また3令と4令との最高値は略等しいが, 5令のそれは3, 4令よりも幾分低い。令全体の水準としても, 5令は4令のそれよりも低い。4令では食桑後直ちに増加するが, 5令では4~5日目になつてはじめて増加する。吐糸直後には一時著しく減少するが, 48時間目頃が最低で, その後再び増加し, 測定した範囲では最終の化蛹6日目に最高となつた。
    (2) 体液の屈折率は令が進むに従つて次第に増加した。各令ともに同一令中では末期が最高となつた。また遊離アミノ酸とは異り, 眠中には殆んど減少することはなく, 次令の初期に最低となつた。
    (3) 雌雄間の体液遊離アミノ酸量の差は5令中期までは殆んど見られないが, その後は雌が雄よりも常に多く, 吐糸開始後にはその差は顕著となつた。屈折率も略同様の傾向を示した。
    (4) 育蚕期, 供試蚕品種および飼育母集団の健康度と体液遊離アミノ酸含量との間に相関々係は認められなかつた。体液屈折率についても同様に上記3項目との間に相関々係は認められなかつた。
  • (II) 軟化病蚕児および絶食蚕児の体液遊離アミノ酸含量および体液屈折率
    三好 健勝
    1959 年 28 巻 2 号 p. 94-97
    発行日: 1959/04/30
    公開日: 2010/07/01
    ジャーナル フリー
    健康蚕, 軟化病蚕および絶食蚕の体液における遊離アミノ酸含量および屈折率を第I報と同じ方法で測定し, それらを比較検討した。
    1) 5令蚕児の体液遊離アミノ酸含量は健康蚕, 絶食蚕, 軟化病蚕の順に少なく, 健康蚕と絶食蚕との間の差は, 絶食蚕と軟化病蚕との間の差より少なかつた。
    2) 体液屈折率もアミノ酸含量の場合と同じ順序であつたが, この場合は健康蚕と絶食蚕との間の差の方が絶食蚕と軟化病蚕との間の差より大きかつた。また絶食蚕と軟化病蚕との体液屈折率が等しい場合にも, 遊離アミノ酸含量は前者の方が後者よりも顕著に多かつた。
    3) 以上述べた点から, 軟化病蚕の示す生理的異常は, 単なる絶食に由来するのではなく, その他の原因から生ずるものと思われる。
  • 青木 襄児, 百瀬 芳宏
    1959 年 28 巻 2 号 p. 98-101
    発行日: 1959/04/30
    公開日: 2010/07/01
    ジャーナル フリー
    地上に落下した桑裏白渋病菌子嚢殻による感染の可能性について検討した。
    1. 地上に落下した子嚢殻は越冬期間中に子嚢および子嚢胞子をすべて消滅する。
    2. 子嚢および子嚢胞子に対し湿度は直接的な破壊作用を示さない。
    3. 子嚢膜の外圧に対する抵坑力は, 桑条附着, 野外放置および多湿環境下の場合は強く, 室内保護および寡湿の場合は弱い。
  • 西村 国男, 田口 亮平
    1959 年 28 巻 2 号 p. 102-105
    発行日: 1959/04/30
    公開日: 2010/07/01
    ジャーナル フリー
    天柞蚕飼育用櫟樹林の育成に関する基礎的知見を得るための研究の1つとして, 冬芽の休眠について追求した。
    1) 採取時期を異にした枝条の芽の発芽に要する日数の長短, および休眠覚醒に要する低温処理期間の長短から考え, 櫟樹の冬芽は8月下旬に自発休眠に入り, 9月いつぱい最も深い休眠の状態にあり, 翌年2月上旬に自発休眠が終るようである。
    2) 冬芽の休眠覚醒に対する有効温度は14℃以下と認められ, 脱包所要日数と14℃以下の日最低気温の積算温度との間には-0.965の相関関係がある。
    3) 30日以内の低温処理では, 低温処理期間の長いほど休眠による脱包不能の時期の範囲が狭くなり, また脱包所要日数が短縮する。
    4) 8月20日に採取した枝条は発芽するが, この時期に採取して低温処理を施したものは処理期間の長短にかかわらず発芽しなかつた。この時期は芽が自発休眠に入る直前にあたり, このような状態の芽は低温に反応しないようにみられる。
  • 1959 年 28 巻 2 号 p. e1a
    発行日: 1959年
    公開日: 2010/07/01
    ジャーナル フリー
  • 1959 年 28 巻 2 号 p. e1b
    発行日: 1959年
    公開日: 2010/07/01
    ジャーナル フリー
feedback
Top