日本蚕糸学雑誌
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34 巻, 3 号
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  • 八尋 正樹
    1965 年 34 巻 3 号 p. 137-142
    発行日: 1965/06/01
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    1) α ・ナフタレン酢酸 (0.02%), マレインサンヒドラジッド (0.1%) および尿素 (0.5%) を休眠導入直前の8月下旬-9月上旬にかけて葉面撒布を行ない, 休眠への影響をみた。休眠初期の発芽率はα・ナフタレン酢酸およびマレイン酸ヒドラジッド撒布区では, 無処理区に比べて低く, 発芽抑制の効果がみられ, 尿素撒布区は高く, やや発芽を促進する。最深休眠期は無処理に比べてα・ナフタレン酢酸撒布区は10日, 尿素撒布区は20日遅れた。
    2) 休眠の各時期に桑条を切断した枝条片を水, β ・インドール酢酸 (IAA), α ・ナフタレン酢酸 (NAA), 2・3・5-トリヨード安息香酸 (TIBA) の5および50p.p.m.の溶液に室温で24時間浸漬した。5p.p.m.の場合はNAAを除いて各処理ともほぼ同様な桑芽の発芽率を示したが, NAAは休眠初期において桑芽の発芽を抑制した。50p.p.m.の場合では水処理を除いて各処理とも桑芽の発芽を抑制した。水処理の場合は無処理 (無浸漬) のものよりやや発芽を促進する。
    3) 7月19日, 8月8日, 9月18日の3つの異なった時期に生長点および先端4-5葉残して摘葉した場合の休眠への影響をみた。7月19日および9月18日の摘葉は休眠に対する影響が少ないが, 8月8日摘葉は無摘葉に比べて最深休眠期を20日遅らせ, さらに冬眠期の発芽率を著るしく低下させた。
  • Y. TANADA, G. Y. CHANG, L. BAILEY, A. J. GIBBS, E. A. DEBROT, E. STEVE ...
    1965 年 34 巻 3 号 p. 142-142,154
    発行日: 1965/06/01
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    3種昆虫における2種細胞質多角体病ウイルスの相互作用
    ミツバチにおけるAcute paralysisウイルスの感染
    英国に存在するrsspberry ring spot virusの-系統に関する研究
    カイコの脂肪組織におけるグリコーゲフォスフォリラーゼとその活性化
    サトウキビにおけるC14の転流に対する温度の影響
    木本植物における休眠物質-カバの木における休眠の実験的誘導-
  • 西郷 力
    1965 年 34 巻 3 号 p. 143-148
    発行日: 1965/06/01
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    The present study was undertaken to determine the effect of exposure to carbon dioxide on the termination of the diapause in the silkworm egg. When diapausing eggs of different ages were exposed to atmosphere containing different concentrations of carbon dioxide at various constant temperatures, 60 days' exposure of 10- and 15-days' old diapause eggs, kept at constant temperature of 25°C. after laying, to 30-40 per cent of carbon dioxide at 20°C. was most effective in the completion of diapause and 80-90 per cent of eggs hatched when returned to air at 25°C; while control ones about 0-5 per cent. The sensitivity of diapausing eggs to carbon dioxide increased with age from 2-day, reaching the maximum at about 10- and 15-day and then decreased gradually till 30-day, maintaining the constant level hereafter till 60 day's old.
  • 西郷 力
    1965 年 34 巻 3 号 p. 149-154
    発行日: 1965/06/01
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    The present study was undertaken to determine the effect of exposing the eggs to carbon dioxide at successive embryonic stages on the occurrence of moths laying non-diapause eggs. In the bivoltine races the influence exerted by atmosphere containing 3-5 per cent of carbon dioxide on the occurrence of moths laying non-diapause eggs depends upon the temperature at which the eggs were exposed to carbon dioxide, being noticeable at about 20°C. At temperature of 25°C no influences of carbon dioxide were perceived.
    The period of embryonic development which is sensitive to carbon dioxide for the production of non-diapause eggs occurrs after the formation period of cephalic and thoracic appendages and it lasts to the end of the embryonic life.
  • 堀内 彬明, 清水 滋, 安江 昇
    1965 年 34 巻 3 号 p. 155-157
    発行日: 1965/06/01
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
  • 藤本 直正, 武村 禎子, 小川 克明
    1965 年 34 巻 3 号 p. 159-162
    発行日: 1965/06/01
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    1) 催青温度25℃の場合は15℃ の場合にくらべ, また5齢初めから営繭終了までの温度20℃ の場合は30℃ の場合にくらべ, 緑繭色は濃くなる。
    2) これらの繭は色の濃淡にかかわらずすべて同種の9種の色素を含んでいる.
    3) 濃色の方の緑繭は淡い方の繭にくらべて繭層重は重く, 繭層1個当りの含有色素量も多い。しかし単位繭層重当りの色素量は両者の間に差が認められない。4) 故に緑繭色の濃淡は繭層中の含有総色素量の多少によるとみるよりも, 繭層の厚薄に第一次的に支配されるものと考える方が妥当である。
    5) また血液から絹糸腺中への緑繭色素の透過と絹蛋白質素材の透過との間にはきわめて密接なる正の相関がみられる。
  • (II) アニオン界面活性剤のミセル形成臨界濃度(c.m.c.)
    北村 愛夫
    1965 年 34 巻 3 号 p. 163-166
    発行日: 1965/06/01
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    1.アニオン界面活性剤のc.m.c.と絹糸の吸湿性との関係を追究し, c.m.c.で気/固界面張力γ1.2の極大が見られた.すなわち繊維表面上に単分子膜を形成するc.m.c.で吸湿性は極小となり, さらに濃度を増すと吸湿能が再び獲得される.この吸湿能の変化が交番的に生起するものであることを知った.
    2.同類溝造と考えられるポリアミド繊維であるナイロンー6についても同様な実験を行ない, 上記のことをさらに確認した.
    3.多分子層吸着に妥当なBET吸着式による解析結果からもc.m.c.で繊維上の極性基が最も多く封鎖されることを知った.
  • (III) 6角型およば4角型多角体RNAの性状比較
    林 幸之, 林 幸正, 川瀬 茂実
    1965 年 34 巻 3 号 p. 167-170
    発行日: 1965/06/01
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    家蚕の6角型 (IPB) および4角型 (HPB) 細胞質多角体からRNAを抽出し, IPB-RNAおよびHPB-RNAをメチル化アルブミンカラムクロマトグラフィーおよび超遠心法によるパターンから比較した.
    IPB-RNAおよびHPB-RNAはメチル化アルブミンカラムにおけるパターンで全く一致し, かつ極めて均一なRNAであることが確認された.一方, この両者の超遠心パターンによる比較では, 両者共高濃度で17Sに沈降定数を有する単一のピークがあり, 低濃度では14Sおよび17Sにピークが分かれることが判明した.
    以上の結果から, IPB-RNAおよびHPB-RNAは化学組成, その大きさおよび構造の点で極めて密接な近縁関係を有することが判明した.
  • (IV) 細胞内分布
    林 幸之, 川瀬 茂実
    1965 年 34 巻 3 号 p. 171-175
    発行日: 1965/06/01
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    細胞質多角体病蚕の中腸上皮におけるRNAの細胞内分布について, メチル化アルブミンカラムを用いて明らかにした.
    1.各細胞分画から得られたRNAは健全組織に比して罹病組織のミトコンドリア分画で著るしく割合が減少し, 可溶性分画で増加する.その他, 核, ミクロゾーム分画では大きな相違は認められない.
    2.各細胞分画のRNAをカラムで分別した結果, 罹病組織の核分画では16%, ミトコンドリアでは8.1%のIPB-RNAが認められた.一方, ミクロゾーム分画では罹病組織において5.3%のIPB-RNAのピークが認められたが, これは健全組織においてもIPB-RNA様のピークが存在し7%を占めている.この点について若干の考察を試みた.
  • 堀内 彬明, 清水 滋, 安江 昇
    1965 年 34 巻 3 号 p. 177-178
    発行日: 1965/06/01
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
  • 藤本 直正, 小林 安
    1965 年 34 巻 3 号 p. 179-181
    発行日: 1965/06/01
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    蚕繭々色の生理遺伝学的研究
    自動繰糸機に関する研究
  • 堀田 剛吉, 堀田 禎吉, 矢木 博, 青森 宗二, 石坂 尊雑, 関 博夫, 田崎 忠良, 牛島 忠広, 石島 薪, 池田 豊, 石島 嶄 ...
    1965 年 34 巻 3 号 p. 182-194
    発行日: 1965/06/01
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    1) 桑萎縮病の被害と農家の対策に関する経営経済学的研究
    2) 桑萎縮病の発生についての知見
    3) 萎縮病桑樹の澱粉粒の含有にっいて
    4) 萎縮病桑樹の細胞学的研究 (1) 罹病桑の核および仁の大きさについて
    5) 萎縮病桑樹の生理生態学的研究 (1) 炭酸同化作用と水経済
    6) 桑萎縮病の昆虫媒介による伝搬並びにその防除に関する研究 (第7報) 媒介昆虫ヒシモンヨコバイの桑園並びにその周囲の雑草等における生息状況
  • 竹田 寛, 田中 一行, 小湊 潔, 井口 民夫, 小境 泰典, 田中 汎, 森本 彰, 山本 巌, 福善 政則, 安川 智登, 安食 嘉吉 ...
    1965 年 34 巻 3 号 p. 195-206
    発行日: 1965/06/01
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    65) 熱蚕の誘引物質に関する研究 (1) シンジュ葉から分離した香気成分の結晶
    66) 熱蚕の背地性を支配する器官の探索 (I) 気門閉鎖と背地性
    67) 熱蚕の背地性を麦配する器官の探索 (II) 数種器官の摘出および切除と背地性
    68) 自然上張法における蔟の設置時間と繭糸質について
    69) 未熱蚕上蔟における蚕品種の繭糸造成の差異について [II]
    70) 自動収繭機の試作について
    71) 家蚕における雌雄差の血清学的解析
  • 田辺 仁志, 中山 忠三, 浅山 哲, 内海 進, 栗栖 弍彦, 市川 吉夫, 河合 孝, 鮎沢 千尋, 河原畑 勇, 福原 敏彦, 橋本 ...
    1965 年 34 巻 3 号 p. 207-221
    発行日: 1965/06/01
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
    126) キンケムシの核多角体病に関する研究 (第1報) 発生実態調査と多角体の性状について
    127) キンケムシの核多角体病に関する研究 (第2報) ウイルスのキンケムシに対する感染力とウイルス伝播の-知見
    128) キンケムシの核多角体病に関する研究 (第3報) ウイルスの交差感染について
    129) 野外昆虫多角体病と家蚕多角体病に関する研究 (VIII) 家蚕, サクサンなどに感染性を示す核多角体病ウイルス
  • 1965 年 34 巻 3 号 p. 222
    発行日: 1965年
    公開日: 2010/11/29
    ジャーナル フリー
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