栽植密度の異なる3区すなわちS区 (833本/10a), D
1区 (3,996本/10a) およびD
2区 (6,666本/10a) における夏切後の各時期すなわちI期 (5月25日~7月10日), II期 (7月10日~8月5日), III期 (8月5日~9月5日), およびIV期 (9月5日~10月5日) について桑葉と枝条の生育状況ならびに無機元素含有量の推移を調べた。密植区では株当り葉数, 葉乾量, 葉面積が疎植区の1/3以下であり, また, 総条長, 条乾量は疎植区の1/2以下であった。桑葉の乾量増加量はIII期に最大となるが, 枝条は後期ほど値が大きかった。各無機元素の地上部器官への集積量もIII期で最大値を示し, 桑葉にはII, III期に窒素, リンおよびカリウムの大量集積がみとめられた。密植区では無機元素の地上部器官への集積量は疎植区の4/7~1/3および1/3~1/8であった。とくにIII, IV期に窒素, II, III期にリンの桑葉への集積が妨げられていた。
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