絹の食品化に当り大切なことは, 水溶性フィブロイン粉末の作製である。そこで, 次のような方法でオリゴペプチドと遊離アミノ酸を含んだフィブロイン粉末を得た。フィブロインを
1N塩酸で
110℃のもと, 時間を変えて加水分解を行い, 様々なフィブロイン粉末を作製した。加水分解で得られたフィブロインの水溶性は加水分解程度, 分子量分布, 遊離アミノ酸組成に大きく影響を受けた。
加水分解時間と共に, 加水分解の程度とオリゴペプチド, 遊離アミノ酸の割合は除々に増加し, それとともに溶解度も上昇した。
加水分解の程度によって, ペブチド鎖長, 遊離アミノ酸含量の制御ができるので, フィブロイン粉末の水溶性の制御も可能である。
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