各種繰糸過程, すなわち, 1粒繰, 定粒, および定繊度の各繰糸過程において, ある接緒点から次の接緒点までの区間
LBF (Length between Feeding-end) の分布に関し, それぞれの分布に共通な基本分布を求め, これにもとづき, 各繰糸過程における瞬間接緒率
IRF (Instantaneous Rate of Feeding-end) の特徴について考察した。ここで, 瞬間接緒率とは, ある区間まで正常に繰糸されてきた繭糸または生糸が, 次の区間に落緒, または細限繊度
LSF (Limit Size for Feeding-end) に達する割合をいう。
その結果, 共通の基本分布としては, ワイブル分布が適用可能であること, およびこの共通分布を基礎として, 繰糸過程の
IRF値をそれぞれの
LBF値に対し求めれば, (1) 1粒繰糸過程では, Bath-tub曲線部分の形状を示し, (2) 定粒繰糸過程では, ほぼ一定の値のなだらかな曲線となり, (3) 定繊度繰糸過程では,
LBFに対し増加型 (劣化型) の曲線を示すことが認められた。
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