酸性染料, 酸性媒染染料, 1:2型金属錯塩染料, 塩基性染料, 分散染料, 直接染料, 反応染料を用いて, 無処理絹織物, MAA, MAA/GMA, GMAをグラフトした絹織物 (富士絹) を染色した場合のK/S値, 色の三属性, 染色堅牢度などを比較検討した。その結果は次のとおりである。
1) 酸性染料, 酸性媒染染料, 1:2型金属錯塩染料, 塩基性染料,分散染料ではMAA/GMA, GMA各グラフト絹織物のK/S値は, 無処理, MAAグラフトの各絹織物より増加するが, 直接染料, 反応染料では減少する。
2) MAA/GMA, GMAをグラフトした場合, 明度, 彩度への影響は比較的大きいが, それらはK/S値の変化によるものである。
3) 湿摩擦, 洗濯, 水, 汗の各堅牢度は, MAA/GMA, GMAグラフト絹織物がMAAグラフト絹織物より向上する。
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