日本蚕糸学雑誌
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70 巻, 3 号
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  • 原 和二郎, 小瀬川 英一, 間瀬 啓介, 長岡 純治, 岡野 和弘, 門野 敬子
    2001 年 70 巻 3 号 p. 135-143
    発行日: 2001/12/27
    公開日: 2010/07/01
    ジャーナル フリー
    cDNAクローンのRFLPを用いた連関検索法確立のために, サザン法によるシステムの検討を行った。3日齢卵のcDNAライブラリーよりプローブを調製した。数個のクローンを用いた解析で, 系統内多型が無く解析に適していたp50と日02号の両系統を用いて, プローブのRFLPの検索と連関検索を行った。その結果, 57%のクローンでRFLPにより差異が認められた。クローンの塩基配列を解析したところ, 5つがリボソームタンパク質遺伝子と, 4つが熱ショックタンパク質様アミノ酸配列をコードする遺伝子と類似であった。さらに, サザン法で明確なバンドを示さなかったものは, Bml, BMClに類似していた。p50と日02号のF1雌と日02号雄の戻し交雑の15個体のDNAを用いて極めて効率よく連関検索を行えることが判った。そこでこの方法をSLA法 (scanning linkage analysis method) と名付けた。連関検索の結果29クローンは, 9の連関群と8の独立したクローンとなった。
  • 能美 誠, 松村 一善, 佐藤 俊夫
    2001 年 70 巻 3 号 p. 145-154
    発行日: 2001/12/27
    公開日: 2010/07/01
    ジャーナル フリー
    (1) 養蚕は, 高度経済成長期から現在に至るまで, 水稲, 酪農, 肥育豚と比較して規模の経済がよく作用する作目であった。ただし, 水稲, 酪農, 肥育豚とも, 規模の経済性が強まってきており, 現在では, 養蚕, 水稲, 酪農の規模の経済性はほぼ同水準となっている。
    (2) 養蚕経営において規模の経済の発現要因として重視すべきものの一つは, 多回育の容易性から生じる建物の利用度向上である。また, 労働生産性の向上も規模の経済を発揮させる重要な要因である。
    (3) 近年において養蚕経営の平均規模を縮小させてきた最も重要な要因は, 相対収益性の低さであった。いくら養蚕経営に規模の経済性が認められても, 近年における非常に低い収益性が, 規模拡大とともに労働の機会費用を増大させるため, 経営規模縮小が有利な経済的行動となり, それが近年における平均経営規模縮小という現象を生じさせた。これは, 規模の経済はあまり強く作用していないが, 有利な価格を背景として規模拡大を続けてきた肥育豚とは対照的な動きである。
  • 野崎 稔, 大山 誠, 井波 勇二, 飯野 健一, 橋本 好二
    2001 年 70 巻 3 号 p. 155-157
    発行日: 2001/12/27
    公開日: 2010/07/01
    ジャーナル フリー
    In order to spray granular insecticide to the root of mulberry tree efficiently, we developed the attachment for a granule applicator easily attachable to a small and four-wheel type tractor. Using this tractor with electoric granular applicator, insecticide can be sprayed safely and highly efficiently in a mulberry garden.
  • 于 振誠, 横山 岳, 蜷木 理, 黄色 俊一
    2001 年 70 巻 3 号 p. 159-161
    発行日: 2001/12/27
    公開日: 2010/07/01
    ジャーナル フリー
  • 畠山 吉則, 早坂 昭二
    2001 年 70 巻 3 号 p. 163-166
    発行日: 2001/12/27
    公開日: 2010/07/01
    ジャーナル フリー
  • 矢澤 千佳子, 清水 進
    2001 年 70 巻 3 号 p. 167-170
    発行日: 2001/12/27
    公開日: 2010/07/01
    ジャーナル フリー
  • 清水 重人, 青木 昭, 松本 信孝
    2001 年 70 巻 3 号 p. 171-176
    発行日: 2001/12/27
    公開日: 2010/07/01
    ジャーナル フリー
    本研究では, 柔らかくソフトタッチなシルク本来の風合いをもつシルク素材と織・編地の開発を目標としているなかで, 化合繊糸と生糸の熱水収縮率の差に着目した。通常, 生糸を織・編物にする場合, 織物では生糸を合糸, 撚糸, 精練して織物にする (先練り) か, 合糸, 撚糸, 製織後精練する (後練り)。一般に編物では, 生糸が硬いので撚糸後に精練し編成する。このような織・編物の生地は, 撚糸によりしっかりした生地となるが, 逆に風合いは硬目となる。柔らかな風合いを出すには, 撚りは少ないほどよい。しかし, 無撚りで精練すると, 糸がばらけるため, 先練り織物や編物には利用できない。後練り織物はできるが, スレやケバ立ちが発生しやすく商品の品質が低下する。そのため, 従来は無撚りの生糸を使用した織物では「羽二重」以外になく, 無撚り糸の先練りの編物は編成が困難であった。
    無撚りラッピングシルクは, これらの問題を克服するため, 化合繊糸と生糸の熱水収縮率の差により, 精練後芯糸と鞘糸の関係を逆転させて, 収縮した化合繊糸が絹糸を締め付け, 無撚りの絹糸がばらけるのを押さえた。そのため, 膨化した絹糸の風合いをもちつつ, 毛羽立ちやスレが押さえられる。無撚りラッピングシルクは伸度・強力ともに高く, ヤング率は低く, 弾力性をもっているため高速織機での製織が可能となり, 製織能率が大幅に向上した。製織した布地はしわになりにくく, 耐洗濯性が向上するなどの特長を有することが明らかとなった。無撚りラッピングシルクによるニットは, ストレッチ性と適度な弾力性をもち, 表面が滑らかでヌメリ感があり, 肌にしっとりとした感覚を有することが明らかとなった。
    以上のような新素材の開発には, 化合繊糸の熱水収縮性だけでなく, 絹糸と化合繊糸の強伸度などのバランスも重要で, 本研究のような物性を有する化合繊糸 (ナイロン66) を選定する必要がある。
  • 栗岡 富士江, 青木 昭
    2001 年 70 巻 3 号 p. 177-180
    発行日: 2001/12/27
    公開日: 2010/07/01
    ジャーナル フリー
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