第1報で報告した分子量分布の狭いポリスチレン (PS) を用いて2成分系のブレンドを行い溶融状態におけるbulk viscosity (η
b) とlocal viscosity (ξ
b) の検討を行った. ブレンドを行ったPSの分子量は.
M600と
M37,000である. η
b, ξ
bの測定は第1報で報告した装置および方法で行った. その結果, 以下のことが明らかとなった. (1) η
bの温度依存性, ブレンド成分濃度依存性は自由体積の理論を適用するとよく説明できる. (2) η
bについて得られた自由体積 (
f) の逆数で, logξ
bをそれぞれの分子量でプロットすると上に凸となる曲線で表せる. (3) η
b, ξ
bの分子量依存性については両粘度とも
Mwでプロットすると上に凹となる曲線を示す. (4) η
bの各分子量における等温粘度を自由体積一定の状態に換算してプロットすると
Mw=1.78×10
4で折点をもつ傾き1.0, 3.3の2本の直線で表せる. (5) ξ
bの分子量依存性を調べると自由体積一定という条件では
Mw0.1に比例する.
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