ポリ塩化ビニル (PVC) に3種類の大きさのガラスビーズ (GB) を充てんした複合材料には, GBとマトリックスとの界面に空げきが存在し, GBの容積分率 (φ
f) が0.4~0.5で急激に増加する. そしてφ
fは最大充てん率 (φ
fm) に達するが, この値は0.59~0.63で, シランカップリング剤 (SCA) 処理した試料では, 0.58~0.62とわずか減少する. 動的粘弾性測定からは, ガラス転移温度 (T
g) の上昇はφ
f0.3で小さく, φ
fmに近くなって大きくなる. 相対弾性 (E
r) はガラス領域では, 末処理試料で1.6, SCA処理試料で1.9に達するが, 修正Halpin-Tsai式への適応を検討したが, 空げきのためにガラスの大きな弾性率の約1/7だけが複合体の弾性率に貢献しているにすぎない. ゴム領城では, Mooney式への適応を検討したが, SCA処理した試料のφ
f0.2の範囲においてのみ適合する
抄録全体を表示