ズルシトールを含むポリウレタン (DPU) を合成し, これと数種の金属イオンとの間の相互作用を調べた結果, 次の点が確認された. a) Cu
2+との間の相互作用では, 錯体の形成は, pH 6.8付近から始まり, pH 8.0付近で完了する. その際の溶液中の雰囲気として, イオン強度による影響, 共存陰イオンの影響は, 本実験の条件では無視できる. b) 変形Henderson-Hasselbalch式の適用により, DPUの平均酸解離定数, pK
a=15, 3, 定数n=2.37となった. c) 金属塩として, Cu
2+, Ni
2+, Mn
2+, Co
2+, について比較した結果, 錯体の安定度は, Cu
2+>Ni
2+>Mn
2+>Co
2+の順となり, Miller-Maleyの序列およびIrving-Williamsの序列に従う.
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