4-ビニルピリジン (4VP) と2, 4-ジアミノ-6-ビニル-s-トリアジン (DAVT) の共重合体にCoCl
2を配位結合させた逆浸透膜の性質を共重合体組成, 製膜条件, 供給液温とpH及び印加圧を変化させて検討した. 排除率 (
R), 透過パラメーター, 機械的強度および含水率の結果から, 4VPが約60~65mol%でCoCl
2を4VPに対し3~4mol%添加して80℃, 2~3時間乾燥した膜が最も良好な性能を示すことが判明した. 逆浸透中DAVTの強い親水性に起因して膜厚の増加がみられ, NaClの排除では
Rは徐々に減少したがCoCl
2の排除ではRの変動は小さかった. 配位したCoCl
2は酸性供給液により一部溶出したがpH 6の水及びNaCl水ではRに影響を与えなかった. 透過パラメーターから配位膜のCoCl
2添加率依存性や膜のイオン的性格などが推論できた.
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