表面処理炭酸カルシウムを充てんした配向ポリプロピレンの弾性率に及ぼすボイド体積の影響について検討した. 本実験で用いた表面処理剤 (リン酸エステル, チタナート系カップリング剤, ステアリン酸) で処理した炭酸カルシウムを充てんした系のボイド体積は, 未処理系に比べて減少した. また, 延伸されたポリプロピレン/炭酸カルシウム材料のマトリックスに対する相対弾性率 (
Ecd/
Erd) は, フィラー粒径, 配合量並びに表面処理剤 (本実験で用いた系) にかかわらず, ボイド体積に対して一律的に示された. ここで,
Ecd,
Erdは, それぞれ延伸された複合体の弾性率, 延伸されたマトリックスの弾性率を示す.
抄録全体を表示