イソシアナートとエポキシ化合物とを
N-メチルモルホリンの触媒作用下, 加熱して硬化したイソシアヌラート・オキサゾリドン系樹脂の赤外線吸収スペクトルを測定して, 硬化物中のヘテロ環の生成量を求め, 硬化物の曲げ強さとの関係について解析を行った. イソシアヌラート, オキサゾリドンあるいは, ウレチジンジオン環などを含むモデル樹脂を作製して, 検量線用標準試料とした. 各種成分の生成量は, 硬化温度, 時間, 及び化合物の配合割合などによって異なり, おおよそ大半のイソシアナート化合物は3量体化してイソシアヌラート環に, 数十mol%はオキサゾリドン環に変化し, ウレチジンジオン環の生成量は6mol%以下であった. 硬化条件, 化合物の配合割合, 及び各種成分の生成量などから, 反応経路について解析し, さらに各種ヘテロ環の生成量と硬化物の曲げ強さとの関係から, 曲げ強さの変動機構について考察を加えた.
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