25℃及び50℃の低密度ポリエチレン溶液に50時間紫外線照射を行い, 光分解反応における溶媒の役割, 照射温度と照射雰囲気の効果を検討した. 溶媒として, ベンゼン, トルエン,
o-ジクロロベンゼンを用いた. また, 酸素の影響を調べるため, 溶液を酸素, 空気, 窒素飽和状態で照射を行った. 反応挙動の追跡は粘度測定, FI-IR, GPC,
13C NMRを用いた. FI-IR,
13C NMRスペクトルから, 照射50時間後では, カルボニル基, 二重結合, ハイドロパーオキサイドグループの生成が認められたが, 分子量に大きな変化はなかった. 官能基の生成量, ゲル生成の速度は, ベンゼン, トルエン,
o-ジクロロベンゼンの順に大きくなった. 酸素分子はこの光化学反応で, 重要な役割を演じていることがわかった.
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