尿素を有したアゾベンゼン誘導体の尿素部位とアゾベンゼン部位をつなぐスペーサー長を系統的に変化させた化合物 (
n-3, 4, 5, 6, 7) を新規に合成した. これら誘導体のLangmuir-Blodgett単分子膜を作製し, 紫外可視吸収スペクトル測定により, その湿度応答性について, 基板特性および化合物の構造を変化させて評価を行った. 親水性基板ではスペーサー長の長い化合物の膜は規則的な湿度応答を示し, 短くなるに従いその応答は不規則になるか, まったく応答を示さなくなった. 親水基板と疎水基板を用いた際の比較から, 基板表面への水分子の吸脱着が, 膜分子の会合状態を可逆的に変化させるものと解釈できる.
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