触媒過酸化ベンゾイルの初濃度を変更し, 60℃で盧化アリルの單独重合を行い, 重合物の分子量を氷点降下法で測定し, またポリマーに結合した触媒切片たるベンゾイル基を鹸化法で定量した。ポリマーの分子量は触媒濃度にほとんど無関係に約600であり, 全ポリマー分子の約27%が触媒切片をベンゾイル基の形て結合していろことが明らかにせられた。動力学的数値から本研究第3報に述べた方法で計算した触媒切片を結合したポリマー分子の割合は31%であり, その結果はほとんど一致する。酢酸ビニル (M
1) と壇化アリル (M
2) の共重合を初期モノマー混合比9:1および8:2で行い, 重合経過に伴うポリマーの組成変化を塩素の定量により求め, またmonomer reactivity ratioを計算し, γ
1=0.55, γ
2=0.7なる値を得た.[M
1]/[M
2]>1なる條件のみで反應が行われた関係上γ2の数値に対する信頼性は少いが参考のために掲げた。
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