カチオン重合の速度式は一般にR=k [M]
g [C]
hで示されるが, とくにgは0~3の間にわたる種々の値をとる。その関係を活性化と停止との両反応から, 本文中の表のごとくに明らかにしようとした。この表は, 式の誘導に仮定も多いので, 完全なものとはいいがたいし, 表にのらないものもある。しかし一応の分類が可能となったと思う。また本研究第3報, 第12報で得たカチオン重合の結果を, 本報で動力学的に導いた。
イオン重合については大津, Pepper, 井本の綜説およびPleschの編著がある。それらによるとカチオン重合の全反応速度Rは次式で示される。
R=k [M]
g [C]
hただしMは單量体, Cは触媒を示す。たいていh=1であるが, gは0~3の種々の値をとる。本報では動力学的に種々検討した結果, これは活性化と停止との反応の仕方により次表のような結論になるものと考えられるにいたった. ただしこの表にはいらない例外もある. また連鎖移動は原即としてkの値を変化させるのみで, gの値には無関係であるから本報では考えない。
本報で結論せんとする表は次のごとくである。
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