酢酸ビニルの重合を60℃でアセトン, メチル・エチルケトン, ジ・エチルケトン, メチル・イソプロピルケトンおよびメチル・イソブチルケトン中, 単量体濃度を60~100%の範囲で変えて行なった。得られたポリ酢酸ビニルをポリビニルアルコールとなし, その末端に含まれるカルボニル基を定量してケトンの溶剤移動定数
Csを求めた。この
Cs値は上述のケトンの順でそれぞれ, 1.1, 6.0, 8.0, 約2.2および2.0×10-3であった。他方, 常法の重合度の下り方から求めた
Cs値は1.1, 5.7, 9.8, 10.2および2.8×10
-3であった。メチルイソプロピルケトンの場合を除いては, これら両者の値は比較的よく一致し, 重合の動力学から予想されるように高分子鎖の末端にカルボニル基が導入されていることを認めた。
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