種衡のpHの水溶液中にてアリル酸アミド (1) とアクリル酸 (2) との共重合を行ない, 単量体の反応性の比および分子量に及ぼすpHの影響を調べた.共重合温度は50士0.1℃. アクリル酸の解離度が0.5付近で, 共重合体中のアクリル酸の割合が最大となることを認めた. 単量体の反応性の比は, pH2.50±0.20 (r
1=0.48±0.05, r
2=1.37士0.10), pH3.83±0.02 (r
1=3, r
2=80), pH4.71±0.01 (r
1=1, r
2=70), pH5.31±0.01 (r
1=1.48±0.30, r
2=1.19±0.30;r
1=1.42, r
2=1.18), PH9.00±0.55 (r
1=1.70, r
2=0.54;r
1=1.75±0.15, r
2=0.58±0.15)である。pHの変化とともに単量体および重合体の解離度が変るため, r
1, r
2は変化して行くことがわかった。次に, 同様にしてアクリル酸アミドの単一重合とpHとの関係を調べ, その初期重合速度はpH3~8では大差なく, 9を超えると低下することがわかり, その理由につき考察した。
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