ポリアクリロニトリル (PAN) のN, N-ジメチルホルムアミド (DMF) 濃厚溶液の粘度を落球法により測定し,(1) 落球秒教と溶液の絶対温度の逆教との間には直線関係がなりたつ。(2) 粘度と教平均重合度 (P
n), 溶液濃度 (C) との間には次のような関係がある。
kは温度などの関教である。
(3) 流動の活性化エネルギーは溶液の濃度と直線関係があり, 溶媒の流動の活性化エネルギーに外挿される。
(4) 流動の活性化エネルギーは同一濃度では平均重合度が高くなる程大となり, 平均重合度の1/2乗と比例関係がある。(5) 溶液の濃度が大きくなると, 流動の活性化エネルギーが直線関係からはずれて異常に大きくなる。これはセグメント間, または溶媒-セグメント間にすべりが起らなくなる点と考えられる。この臨界濃度Xと平均重合度Pnとの間には次の関係がある。
(6)20%以上の溶液濃度の紡糸液をつくるためには平均重合度が1800以下の重合体を用いることが必要である.
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