要 旨
本研究では3つの専攻に所属する女子短大生を対象に対人距離テストを行い、相手との親密性の要因について検討した。対人距離テストは、投影的方法により、紙面上で、親密性の低い相手(同年齢の見知らぬ男性または女性)、または親密性の高い相手(恋人、親友、父親、母親)に対面して会話する場面で、相手と最も居心地の良い距離を記してもらい、参加者自身と相手との間の距離を測定して対人距離スコアーとした。その結果、対人距離スコアーは、Ⅱ回生においては、全体として、親密性の高い相手との距離が、親密性の低い相手との距離よりも小さく、相手が恋人≒親友≪母親≒同年齢の女性≪父親≒同年齢の男性の順に有意に近く、親密性の要因の影響が明らかになった。母親との対人距離は父親よりも近く、親密性が低い相手においても、女性との対人距離は男性よりも近かった。これらの結果から、対人距離が親密性の要因に規定され、女子短大生が心理的離乳の過程において、親友や恋人に心を準拠させながら、最も身近で親密であった両親への依存から脱して、分離し自立していく発達的変化に影響を受ける様相が示唆された。
エキウム一般公開の地域貢献における役割や課題を明らかにするために、見学者117人に対してアンケート調査を実施した。見学者の多くは近隣地域に居住する60歳以上の女性で、2人以上の参加が多かった。一般公開の情報源に関しては、新聞が最も多く、本学ホームページはわずかであった。見学者の多くは明確な参加目的を持ち、その多くはイネーブル・ガーデンで栽培されるエキウム・カンディカンスに繋がるものであった。感想に関しては、エキウムについての知識が増えたが最も多く、参加目的はほぼ達成されていたと考えられる。また、見学者の約半数は気分がリフレッシュできたと回答しており、エキウム一般公開の見学により心理面の改善が図られたことが示唆された。見学者のほとんどが、今後の参加を希望していた。さらに、エキウム一般公開は本学の広報としても機能していることが示唆された。今後の課題として、高齢者に対するサービス、広報の方法、ボランティアの活用が示された。
被覆ハウス周辺に設置したセイヨウミツバチ群の被覆ハウス内に栽培したエキウム・カンディカンスへの吸蜜行動と、エキウム・カンディカンスハチミツの特性について調査した。被覆ハウス内において、セイヨウミツバチのエキウム・カンディカンスへの吸蜜行動が観察できた。エキウム・カンディカンス蜂蜜の糖度は83.3%であった。本研究により、被覆ハウス内で栽培されたエキウム・カンディカンスを蜜源とした被覆ハウス周辺に設置したセイヨウミツバチ群により、エキウム・カンディカンスを主たる蜜源とする単花ハチミツ生産の可能性が示唆された。
すでにアカウントをお持ちの場合 サインインはこちら