口腔病学会雑誌
Online ISSN : 1884-5185
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42 巻, 2 号
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  • 一条 尚, 山下 靖雄, 小野 毅, 脇田 稔, 鈴木 駿介, 小沢 幸重, 後藤 仁敏
    1975 年 42 巻 2 号 p. 75-139
    発行日: 1975年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
  • 岡田 憲彦
    1975 年 42 巻 2 号 p. 140-165
    発行日: 1975年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
    口腔粘膜上皮の癌化に際し上皮細胞層および基底膜部に如何なる超微細形態学的な変化が生ずるかを追究するために, 上皮内癌および前癌性病変3例と初期浸潤癌13例について電顕的に検索した。また対照として正常口腔粘膜 (角化性上皮3例, 非角化性上皮3例) 6例, 白板症 (組織学的に前癌性変化を示さない過角化性病変) 5例, さらに慢性辺縁性歯周炎時の歯肉外縁上皮5例についても電顕的に観察し, 以下の結果を得た。
    1.表層の上皮細胞は扁平化しており, 正常口腔粘膜に近い構造を示すが, 細胞間隙の拡大傾向が見られる。中間層, 基底層に至るに従い細胞間隙の拡大は著明で, 浸潤癌ではこの細胞間隙に接合装置を有しない細胞質突起が多く存在する。
    2.細胞核は表層では扁平であるが, 中間層, 基底層では大型化し, 核小体の増加, 核膜の凹凸化, 陥入の所見が多く見られる。また中間層, 基底層の細胞核内にはnuclear bodyが多く見られ, 特に浸潤癌に多い。さらにBouteilleの純形態学的分類ではI型のものが多く存在する。
    3.細胞質内小器官, 特にmitochondria, r-ERは基底層において良く発達しており, 表層に向うに従い減少する。ribosomeは中間層, 基底層で良く発達し, polyribosomeの形成が多い。また一部症例, 特に前癌性病変で細胞質の電子密度の異なる二種の細胞, light cellとdark cellが認められる。
    4.基底膜に関しては電顕的基底膜 (basal lamina) のlamina densaは前癌性病変では菲薄化, 多層化, 不規則な肥厚等の所見を呈し, 浸潤癌では加えて断裂, 消失, 網状化, 塊状化等さまざまの形態学的変化を示す。浸潤癌ではこの1amina densaの変化部位に対応して基底細胞の種々の形態の細胞質突起が見られる。前癌性病変, 浸潤癌ともにlamina densaの菲薄化部, および多層化構造部の最も上皮側にある1amina densaにはいわゆるanchoring fibrilは欠除, または極端に減少している。網状構造部, 多層化構造部の結合組織深層にある1amina densaにはanchoring fibrilは良く発達している。
    5.上皮直下の結合組織では前癌性病変, 浸潤癌共にコラゲン線維の消失をきたすことが多く, 微細顆粒状, 微細線維状の物質の貯留が見られる。また直径約100の周期構造をもたないmicrofibrilの存在がしばしば認められる。
  • ―ヒミズモグラの顎口腔系の知覚神経分布について―
    小山内 謙太郎
    1975 年 42 巻 2 号 p. 166-191
    発行日: 1975年
    公開日: 2010/12/08
    ジャーナル フリー
    顎口腔系の歯列やその周囲組織と顎関節にみられる機械受容器は, 咀嚼筋の固有受容器とともに, 顎運動の神経筋機構において重要な役割を演じている。それにもかかわらず, 顎口腔系全体として, その知覚受容器の分布を概観し, 研究した解剖学的論文は, ほとんどみあたらない。そこで, 顎口腔系における知覚受容機構の解剖学的背景を解明する目的で, 比較組織学的研究が計画された。この研究は, その一部である。
    研究材料には, ヒトを含む霊長類の進化学的系列のなかで, 最も原始的な動物と考えられているツパイが, つい最近まで所属させられていた食虫類のなかから, モグラ科のヒミズモグラを選んだ。新鮮な頭部を10%ホルマリンで固定し, 脱灰ののちセロイジン包埋して, 厚さ20μの連続切片を前頭断, 水平断, 矢状断の3方向で作成し, 鍍銀染色を施した。その水平断切片で, 全歯列の歯根膜の神経分布の密度を根尖部と中間部とで, 25μ×2.5, μの網目の対眼ミクロメーターをもちいて数的に測定した。
    歯式は, 〓である。上・下顎歯それぞれ三叉神経第2枝と第3枝の歯槽神経で支配される。口蓋神経と鼻口蓋神経は口蓋を, 舌神経は舌側歯肉を, 頬神経は頬粘膜と頬側大臼歯部歯肉を, 眼窩下神経は上唇と唇側切歯および小臼歯部歯肉を, 頤神経は下唇と切歯および小臼歯部の唇側歯肉を支配する。
    根尖部歯根膜は中間部歯根膜より5ないし8倍もの神経線維とその自由終末で支配されている。歯頸部は口蓋側または舌側歯肉の神経と, 頬側または唇側歯肉の神経とからの自由終末と, これに一部の歯根膜神経線維が加わって構成する歯間神経叢で支配される。
    歯肉は一般に自由終末で支配されるが, 切歯部口蓋側歯肉にはKrauseの終末小体とEimer器官ならびに被覆分岐性終末が, 舌側切歯部歯肉や頬側大臼歯部歯肉とその頬粘膜にはKrauseの終末小体が分布する。唇側切歯部歯肉には分岐性終末が, 口唇にはKrauseの終末小体やEimer器官が分布する。
    硬口蓋の前方部にはKrauseの終末小体やEimer器官が, また, その後方部 (大臼歯部) には大きな知覚神経叢の形成がある。軟口蓋の神経分布は極めて疎である。
    顎関節は, その前方部では咬筋神経の枝から, その後方部では耳介側頭神経の枝からの自由終末で支配される。
    歯列の神経支配のパターンは触覚毛のそれとよく似ている。また, 口腔の前方部領域には, いろいろな機械受容器が多量に, しかも, 密に分布している。これらの神経組織学的所見を総合すると, 歯列は咀嚼機能の他に, 触覚機能をもかね備えているといえる。また口腔の入口付近は外来刺激に対して, 非常に鋭敏な感覚帯を形成し, 硬・軟両口蓋移行部粘膜も一種の感覚過敏帯をなすものと考えられる。
    このようなヒミズモグラの顎口腔系における機械受容器の密な分布は, この動物の咀嚼筋での筋紡錘の発達や, 吻尖部無毛皮膚のEimer器官や長い触覚毛の発達とあいまって, 顎運動の神経筋調節機構上重要な役割と意義をもつものであることを物語っている。
  • ―外耳道からの顎関節運動記録装置―
    太田 勝美
    1975 年 42 巻 2 号 p. 192-201
    発行日: 1975年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
    下顎運動の研究には種々な方法が用いられている。下顎頭の動きは下顎の運動中に指を外耳道にそう入するとその軟組織を介して認知できる。この事象を応用すれば生理的な咀嚼を観察することができると考え, 著者は外耳道を通して下顎頭の動きを分析しうるまでに至ったので記録装置とその運動の概要を述べる。装置の原理は下顎の運動中に左右の外耳道に加わる圧力の変化を板バネに貼ったストレインゲージで測定することである。この装置は1) 板バネ2本と2) この2本の板バネを左・右同一の条件で外耳道に装着するために必要な顔弓, ならびに3) 顔弓を頭部に固定するための頭部固定装置, さらに4) 板バネに加わるひずみを電気抵抗に置き変えるためのブリッジボックスと, 5) 電気抵抗を記録するペン式記録器などからできている。運動の記録にさきだち測定値の正確性を期する意味で, 10gごとの重錘による加重試験を行った。板バネのひずみは直線的であった。
  • 浅田 洸一, 石橋 克禮, 清水 正嗣, 上野 正, 岩田 政直, 臼田 篤伸
    1975 年 42 巻 2 号 p. 202-206
    発行日: 1975年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
  • 大西 正俊
    1975 年 42 巻 2 号 p. 207-213
    発行日: 1975年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
  • 那須 道世
    1975 年 42 巻 2 号 p. 214
    発行日: 1975年
    公開日: 2010/10/08
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  • 井口 与美雄
    1975 年 42 巻 2 号 p. 215
    発行日: 1975年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
  • 古屋 良一
    1975 年 42 巻 2 号 p. 216
    発行日: 1975年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
  • 小林 英和, 木下 四郎
    1975 年 42 巻 2 号 p. 217
    発行日: 1975年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
  • 小口 春久
    1975 年 42 巻 2 号 p. 218-220
    発行日: 1975年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
  • 松平 文朗
    1975 年 42 巻 2 号 p. 221-222
    発行日: 1975年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
  • ―口腔外科臨床の立場から―
    水野 明夫
    1975 年 42 巻 2 号 p. 223
    発行日: 1975年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
  • 角野 隆二
    1975 年 42 巻 2 号 p. 224
    発行日: 1975年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
  • 1975 年 42 巻 2 号 p. 228
    発行日: 1975年
    公開日: 2010/10/08
    ジャーナル フリー
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