関東東山病害虫研究会報

臭化メチルの最近の情勢と代替対策

宗和弘

2002 年 2002 巻 49 号 p. 1-6
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.1

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

農業生産現場において, 臭化メチルは, 土壌消毒の分野で大きな力を発揮してきたが, 1992年にオゾン層破壊物質に指定され, 日本を含む先進国では2005年1月1日をもって全廃されることになった。このため, 農業生産現場では, 早急な代替技術の確立とその普及に向け, 今も関係者の多大な労力が注がれている。ここでは, 最近の臭化メチルを巡る情勢を交えて臭化メチル代替技術の現状と課題を述べた。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (4581K)
イネ細菌病害に対する高温酸性水の防除効果

園田亮一, 宮坂篤, 岩野正敬

2002 年 2002 巻 49 号 p. 7-11
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.7

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

イネ苗立枯細菌病菌, もみ枯細菌病菌および褐条病菌感染籾を浸種開始直前に高温 (40℃) の酸性電解水 (塩素濃度約85mg/l) に24時間浸漬し, 播種・育苗後に発病苗数, 発病度を調査して防除効果を検討した。苗立枯細菌病および褐条病に対しては開花期接種籾で実用上十分な防除効果が認められた。もみ枯細菌病に対しては防除効果は低く, 本処理による防除は困難であった。化学合成農薬処理に比し, 高温酸性水処理することによって苗立数は約2～14% (平均約6%) 低下した。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (3434K)
イネいもち病菌レース判別用矮性系統の育成とそれを用いたレースの簡易検定法

岩野正敬, 井上正勝, 春原嘉弘

2002 年 2002 巻 49 号 p. 13-15
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.13

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

Yamada et al. (1976) が提案したイネいもち病菌レース判別品種が持つ真性抵抗性遺伝子Pik-s, Pia, Pii, Pik, Pik-m, Piz, Pita, Pita-2 およびPiz-tと, これら判別品種が持たないPib, Pitを各々導入したレース判別用矮性系統を作出した。日照不足条件下でも徒長せず, 小面積で多くのイネを栽培できる矮性系統の利点を利用して, 病斑からの菌分離, 培養基による胞子形成を省略したレース簡易検定法を開発した。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (2873K)
水稲ロングマット水耕育苗における水位調節によるイネもみ枯細菌病及び苗立枯病の防除

植竹恒夫

2002 年 2002 巻 49 号 p. 17-18
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.17

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

水稲ロングマット水耕育苗において, 施肥開始時 (播種後5日目) から育苗水位を3cm程度に保つことにより, イネもみ枯細菌病による苗腐敗症及びフザリウム属菌による苗立枯病に対する防除効果が認められた。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (224K)
有機質資材の利用によるジャガイモそうか病の防除

仲川晃生, 菅康弘, 迎田幸博

2002 年 2002 巻 49 号 p. 19-22
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.19

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

ジャガイモそうか病に対する土壌くん蒸剤の消毒効果の維持を目的に, クロルピクリン剤と有機質資材 (キトサン系資材および微生物資材) との組合せ効果について調べた。春作でクロルピクリン剤注入後, 資材を処理することで何れの資材区も発病が大きく抑制され, 2作目の秋作もくん蒸剤処理を行うことなく両資材の処理のみで, 高い防除効果が維持された。しかし, キトサン系資材処理区では塊茎に肌荒れを生じたことから, 現場への実用化においては, ジャガイモに対する影響の少ない資材を選抜する必要がある。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (507K)
熱水と土壌還元処理の併用によるトマト萎凋病菌の密度低減効果

植草秀敏, 岡本昌広, 草野一敬

2002 年 2002 巻 49 号 p. 23-29
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.23

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

熱水土壌処理および土壌還元処理を併用することにより, 深層部土壌に対する消毒効果を高めるための試験を行った。土壌還元処理のトマト萎凋病菌に対する影響を, コニカルチューブ内におけるモデル実験により調べた。その結果, フスマおよびショ糖を用いた土壌還元処理における菌密度低減効果は, 温度36℃以上, 土壌含水率20～25%以上, 処理期間144時間程度で認められた。フスマ熱水抽出液添加においても菌密度低減効果が認められた。淡色黒ボク土, 多腐植質黒ボク土, 灰色低地土において, 土壌還元処理による菌密度低減効果に差異はなかった。また, 汚染土壌を埋設した温室において両処理の併用試験を行い, 併用による効果が認められた。併用試験の結果はコニカルチューブを用いた試験結果とも一致した。両処理法の併用が土壌病害防除に有効であることが推察された。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (1907K)
カーバム系薬剤の土壌消毒跡地におけるハクサイ黄化病発病抑制効果

渡邊健, 諏訪順子, 米山一海

2002 年 2002 巻 49 号 p. 31-34
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.31

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

ハクサイ黄化病防除のためにカーバム系薬剤を用いて土壌消毒を実施した現地圃場において, 消毒1～2年後の黄化病の発生を調査した。カーバム剤 (50%) は10a当たり原液30および50l, カーバムナトリウム塩液剤 (30%) は10a当たり原液60lを, それぞれ水で3倍に希釈して圃場全面に散布し, 土壌混和した後, 直ちに畦立て全面マルチ被覆 (白黒Wマルチ, 20日間くん蒸, ガス抜き無し) した。カーバム系薬剤消毒跡地における1～2年後のハクサイ黄化病の発生は, クロルピクリン油剤 (80%) の全面マルチ畦内消毒跡地に比較して少なく, さらに, 耐病性品種を栽培することで実用的な防除効果が得られた。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (503K)
カーバムナトリウム塩液剤のドーム型被覆内散布処理によるホウレンソウ萎凋病の防除

酒井宏, 漆原寿彦, 白石俊昌

2002 年 2002 巻 49 号 p. 35-37
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.35

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

カーバムナトリウム塩液剤の200倍液を, あらかじめ動力散布機で送風しドーム型にふくらませた被覆内に灌水チューブを用いて12,000l/10a (原液で60l/10a相当量) 散布する処理 (ドーム型被覆内散布処理) は, ホウレンソウ萎凋病に対して高い防除効果が認められ, 実用性があると思われる。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (3340K)
消毒液自動噴霧ハサミによるトマトかいよう病の防除

漆原寿彦, 原昌生, 小林修武, 酒井宏, 白石俊昌

2002 年 2002 巻 49 号 p. 39-41
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.39

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

トマトかいよう病の二次伝染を防止するため, 消毒液自動噴霧ハサミ (切断動作と連動して消毒液を刃両面に自動噴霧できるハサミ) を開発した。消毒液に70%カルシウムハイボクロライドを使用した本ハサミをトマトの下葉切除作業に使用すると, ハサミによるかいよう病の二次伝染を防止できることが明らかになった。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (1980K)
ダイコンのバーティシリウム黒点病に対する抵抗性の品種間差異

漆原寿彦, 酒井宏, 白石俊昌

2002 年 2002 巻 49 号 p. 43-46
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.43

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

ダイコンのバーティシリウム黒点病に対する抵抗性を調査したところ, 全供試品種で発病が認められた。しかし, 品種により抵抗性程度に差異があることが明らかになり, 抵抗性の高い (やや強) 8品種は, バーティシリウム黒点病対策として実用性があると考えられる。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (2187K)
インターネットを利用したナシ病害管理のための圃場気象データ収集システム

大谷徹, 菅原幸治, 田中慶, Matthew LAURENSON, 渡邊朋也, 梅本清作

2002 年 2002 巻 49 号 p. 47-49
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.47

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

ナシ黒星病発生予測モデルに必要な, 圃場の気象データ (濡れの有無, 温度など) を取得し, 気象サーバにデータを自動転送する仕組みを開発した。これにより, Web 上から, 気象データを利用して稼働する感染時期予測モデルなどのアプリケーションによる計算結果を得ることが可能となった。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (4413K)
ニホンナシ心腐れ症に対する薬剤の防除効果

江口直樹, 萩原保身

2002 年 2002 巻 49 号 p. 51-53
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.51

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

胴枯病菌によるニホンナシ心腐れ症に対する薬剤の防除効果を検討した。in vitro での Phomopsis sp. に対する菌糸伸長抑制程度と圃場試験での効果では傾向が異なった。圃場試験ではジチアノンフロアブル, ジラム・チウラムフロアブル, チオファネートメチル水和剤, ベノミル水和剤, 有機銅水和剤が本症状に対して効果が認められた。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (337K)
リンゴ炭疸病菌 Colletotrichum acutatum の群馬県における分布

酒井宏, 吉岡正明, 堀込充, 漆原寿彦, 白石俊昌

2002 年 2002 巻 49 号 p. 55-57
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.55

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

群馬県内のリンゴ産地の13圃場から分離されたリンゴ炭疽病菌76菌株のうち, Colletotrichum gloeosporioides が71%, C. acutatum が29%であった。C. gloeosporioides は県内のほとんどの圃場から分離されたが, C. acutatum が分離されたのは7圃場で, そのうち6圃場は県北部地域に位置していた。C. acutatum が分離された圃場のうち5圃場で, 本種の分離比率が40%以上であった。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (283K)
千葉県の花卉類におけるトスポウイルスの感染実態

久保周子, 鈴木健, 竹内妙子

2002 年 2002 巻 49 号 p. 59-62
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.59

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

1999年から3ヵ年にわたり千葉県内花卉類におけるトスポウイルスの感染状況を調査した。ELISA法及び既報のプライマーを用いたRT-PCR法により, 8科11種の植物からトマト黄化えそウイルス (TSWV) が, 7科8種の植物からインパチエンスネクロティックスポットウイルス (INSV) が確認された。病徴は, えそ, モザイク, 輪紋, 萎縮等植物によって様々であった。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (9691K)
栄養繁殖性わい性リンドウに対するウイルスの重複感染の影響

庄司俊彦

2002 年 2002 巻 49 号 p. 63-64
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.63

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

栄養繁殖わい性リンドウに対するソラマメウイルトウイルス (BBWV) 及びインゲンマメ黄斑モザイクウイルス (BYMV) の影響を調査したところ重複感染した場合には顕著な生育抑制が認められた。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (1770K)
東京都におけるスズカケノキ類うどんこ病 (新称) の発生

堀江博道, 佐藤幸生, 竹内純

2002 年 2002 巻 49 号 p. 65-68
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.65

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

In autumn, 1997, a powdery mildew on platanus occurred throughout the area of Tokyo, Japan. The fungus formed single conidia and multi-lobed appressoria on hyphae. Therefore, the fungus was identified as an Oidium sp. of the Erysiphe polygoni type. The pathogenicity of the fungus to three species of platanus was confirmed by replicating the disease symptoms in an inoculation experiment. Therefore, three species of platanus were added to the list of host plants of powdery mildew fungus. This report is the first record of platanus powdery mildew in Japan.

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (3024K)
ブーバルジア菌核病 (新称) の発生

堀江博道, 星秀男

2002 年 2002 巻 49 号 p. 69-71
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.69

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

Stem and leaf rot disease of hybrid bouvardia occurred on the island of Oshima, Tokyo, in 2000. The causal agent isolated from the infected plants was identified as Sclerotinia sclerotiorum (Libert) de Bary by morphological observations and inoculation tests. This is the first report on the disease in Japan.

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (2909K)
山梨県におけるシクラメンえそ斑紋病の発生実態

三柴祥子, 河野敏郎, 佐幸歌菜, 功刀幸博, 内田一秀, 市川和規

2002 年 2002 巻 49 号 p. 73-76
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.73

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

1999年, 山梨県で栽培されているシクラメンの一部に, 葉のえそ輪紋やえそ斑点および黄化症状が確認された。Impatiens necrotic spot virus (INSV) によるシクラメンえそ斑紋病が疑われたので検討したところ, 2001年にえそ斑紋病と同定した。今回の調査および検定から, 山梨県ではえそ斑紋病の発生地域は3地域に限られ未発生の地域が存在すること, シクラメンの病徴とINSVの検出率には関連が見られること, えそ斑紋病の発生地域ではミカンキイロアザミウマの増殖および施設内への侵入が容易でINSVの感染が起こりやすい環境にあること等が明らかとなった。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (1814K)
市販バーベナからのインパチエンスネクロティクスポットウイルス (INSV) の検出

河野敏郎, 高橋幸吉, 高橋義行

2002 年 2002 巻 49 号 p. 77-79
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.77

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

近郊のホームセンターから購入したバーベナ (単葉系) で, 葉に退緑斑点およびえそ斑点症状を示す株からウイルスが分離された。本ウイルスは汁液接種によって6科22種の植物に感染した。戻し接種によって, 健全なバーベナに分離株と同じ病徴が再現された。これらの病徴部をINSVに対する抗体を用いたDAS-ELISA法で検定した結果, 陽性反応を示した。また, INSVのSRNAの3′末端側の塩基配列 (802bp) に対応するプライマーを用いたRT-PCRと, さらにその増幅産物を鋳型として, 内側に対応部位のあるプライマーを用いてPCRを行った増幅産物 (490bp) から, 罹病原株および分離ウイルス接種植物中のウイルスがINSVであることを確認した。これらの結果から, 市販のバーベナから分離したウイルスはINSVと同定した。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (3080K)
ビャクブに発生した灰色かび病および炭疽病 (新称)

竹内純, 堀江博道, 西村修一

2002 年 2002 巻 49 号 p. 81-84
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.81

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

Gray mold and anthracnose of Stemona japonica (Blume) Miq. occurred in Hachijo-island of Tokyo Metropolis in 1999-2001. A Botrytis sp. isolated from the infected plants with gray mold was identified as Botrytis cinerea Persoon: Fries, while Colletotrichum sp. isolated from infected plants with leaf and stem blight were identified as Colletotrichum dematium (Persoon: Fries) Grove and C. gloeosporioides (Penzig) Penzig & Saccardo. Inoculation tests showed that these fungi were the causal agents of the respective diseases. This is the first report on these diseases in Japan.

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (6423K)
ハチジョウススキに発生した紫斑点病 (新称)

竹内純, 堀江博道, 西村修一

2002 年 2002 巻 49 号 p. 85-87
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.85

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

Leaf spot of Miscanthus sinensis Anderss. var. condensatus (Hack.) Makino occurred in Aogashimaisland and Hachijo-island of Tokyo Metropolis in 1999. The pathogen isolated from the diseased plant was identified as a species of Stagonospora. An inoculation test confirmed that this fungus was the causal agent of the disease. This is the first report of this disease in Japan.

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (5041K)
チトセラン腐敗病 (新称) の発生

竹内純, 堀江博道, 西村修一

2002 年 2002 巻 49 号 p. 89-91
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.89

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

Pythium rot of Sansevieria trifasciata Pramn ‘Laurentii Compacta’ occurred in Hachijo-island of Tokyo Metropolis in 1999. A Pythium sp. isolated from the diseased plants was identified as Pythium spinosum Sawada. Inoculation tests showed that this fungus was the causal agent of the disease. This is the first report of the disease in Japan.

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (2437K)
粘着カラートラップを用いたアカヒゲホソミドリカスミカメの発生調査

(1) 粘着トラップの色および設置方向の検討

桑澤久仁厚

2002 年 2002 巻 49 号 p. 93-94
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.93

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

斑点米カメムシ類であるアカヒゲホソミドリカスミカメの発生調査法として, 粘着カラートラップの利用を考え, トラップの色と粘着板の方向を検討した。トラップの色は黄と白が有望であった。粘着板の設置方向は水平よりも垂直が良いと考えられる。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (243K)
発育パラメータを用いたクモヘリカメムシの世代数推定

石崎摩美, 竹内博昭, 渡邊朋也, 鈴木芳人

2002 年 2002 巻 49 号 p. 95-96
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.95

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

クモヘリカメムシの年間発生世代数を推定するための基礎データとして, 室内飼育実験により卵・幼虫・産卵前期間における発育零点と有効積算温量を求めた。得られたパラメータを用いて, 2001年の茨城県南部での気温データから発生時期を計算した結果, 第1世代については計算と野外調査の結果とがよく一致したが, 年間世代数は過少推定となった。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (268K)
箱施薬剤散布量削減がイネミズゾウムシによるイネ被害に及ぼす影響

竹内博昭, 渡邊朋也, 石崎摩美, 鈴木芳人

2002 年 2002 巻 49 号 p. 97-100
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.97

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

カルボスルファンの育苗箱処理が慣行の半量の区と慣行区, 無処理区との間で発育段階別イネミズゾウムシ発生量と精玄米収量を比較した。その結果, 半量区と慣行区との間には幼虫・蛹密度, 推定幼虫生存率, 精玄米収量に有意差はなかったが, 両区と無処理区との間にはいずれも有意差が認められた。この差は主にイネミズゾウムシの幼虫生存率の差によるものと推定された。箱施薬量の削減はイネミズゾウムシに対して実用化の可能性があると考えられた。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (679K)
ヒメトビウンカのダイアジノンおよびBPMC抵抗性要因の検討

遠藤正造, 大津和久

2002 年 2002 巻 49 号 p. 101-104
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.101

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

ヒメトビウンカのダイアジノン (有機リン剤) とBPMC (カーバメート剤) 抵抗性発達要因について局所施用により検討した。その結果, エステラーゼ阻害剤のK1はダイアジノンに対し協力効果を示し, ダイアジノン抵抗性にはエステラーゼによる薬剤解毒が関与していると考えられた。また, 同ウンカに施用したBPMCの虫体における挙動から, BPMC抵抗性には虫体内におけるBPMCの解毒増大が関与していると考えられた。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (377K)
ホソヘリカメムシのダイズ圃場における発生消長と合成フェロモントラップによる誘殺消長の差異

水谷信夫, 守屋成一, 本多健一郎

2002 年 2002 巻 49 号 p. 105-107
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.105

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

Seasonal prevalence of the bean bug, Riptortus clavatus, caught in water-pan traps baited with synthetic aggregation pheromone of this bug was compared with seasonal abundance of the bugs in a soybean field at Tsukuba in 2001. The population density of the adult bugs in the field showed a bimodal pattern with two peaks in mid-August and mid-September. On the other hand, a single peak was observed in the number of adult bugs caught by the pheromone traps in August by a trap placed beside the soybean field and in late September to early October by a trap in the experimental area near glasshouses. The population trend of the adult bugs caught in the traps in the soybean field was not synchronized with that observed in the field. These results suggest that the pheromone traps may not be an effective means to estimate their population trend in soybean fields.

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (1923K)
マメハモグリバエに寄生するイサエアヒメコバチに対するハモグリミドリヒメコバチの高次寄生

小澤朗人, 太田光昭, 小林久俊

2002 年 2002 巻 49 号 p. 109-112
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.109

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

Hyperparasitism of Neochrysocharis formosa (Westwood) on the primary parasitoid, Diglyphus isaea Walker, of Liriomyza trifolii (Burgess) was observed in a greenhouse of tomato plants where D. isaea was released. The percentage of the indigenous parasitoid, N. formosa, in the parasitoid complex emerged from L. trifolii larvae increased with time during June and July. Parasitism by N. formosa increased to 100% about two months after the first release of D. isaea. In this time, most of D. isaea larvae were hyperparasitized by endoparasites. All parasitoids emerged from D. isaea larvae were females of N. formosa. Body size of N. formosa emerged from D. isaea larvae was significantly smaller than ones which were emerged from L. trifolii larvae.

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (498K)
マメハモグリバエに対するクロチアニジン剤の防除効果

小澤朗人, 太田光昭, 小林久俊

2002 年 2002 巻 49 号 p. 113-116
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.113

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

Effectiveness of control by the application of granular or wettable powder clothianidin against Liriomyza trifolii (Burgess) was evaluated in greenhouse tests on tomato plants. The control effect of granular clothianidin against L. trifolii was more effective than both nitenpyram and acephate. The larvae of leafminer did not occur on tomatoes for about 3 weeks after a granular application at planting. The application of clothianidin WP was more effective than acephate WP and flufenoxuron EC, and the mortality of middle-stage larvae by clothianidin WP was 36.6% and 54.2%. It was considered that clothianidin has the potential become to be one of the principal insecticides in tomato cultivation.

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (511K)
異なる施用法によるニセダイコンアブラムシ (Lipahis erysimi) への農薬暴露量の比較

高橋義行, 柑本俊樹

2002 年 2002 巻 49 号 p. 117-119
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.117

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

ニセダイコンアブラムシが定着したポット栽培のキャベツおよびチンゲンサイの苗に分析対象成分 (メタラキシル) を含む農薬 (粒剤, 粉剤および水和剤) を5種類の処理法で施用し, 虫体への暴露量をイムノアッセイ法により分析し比較した。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (326K)
ミカンキイロザミウマ成虫の低温保存

小山健二, 河合章

2002 年 2002 巻 49 号 p. 121-122
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.121

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

ミカンキイロアザミウマ雌成虫を5℃の低温で13～90日間保存した後, 25℃の長日条件下で, オレンジ花粉加工品を餌として20日間にわたり個別飼育した。飼育開始20日後の雌成虫の生存率 (12～32%) は, 低温保存を行わなかった場合 (68%) に比べ低く, 低温保存期間と生存率との間に一定の傾向は認められなかった。また, 産卵数は低温保存を行わなかった場合の36～82%と低下する傾向があったが, 最大90日間保存した雌成虫も常温に戻すと産卵したことから, 本種の長期間の保存法として利用可能と考えられた。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (255K)
交信かく乱剤によるチャのハマキムシ類巻葉被害の軽減

小杉由紀夫, 曽根辰夫, 酒井正寛

2002 年 2002 巻 49 号 p. 123-125
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.123

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

交信かく乱剤 (トートリルア剤) を用いたチャのハマキムシ類による巻葉被害の軽減効果について調査を行った。茶園で交信かく乱剤を大規模 (2.4ha) 処理した上に殺虫剤を追加散布したところ, 巻葉か所数は殺虫剤のみによる防除の50%以下に抑えられた。また交信かく乱剤の小規模処理 (40a) では, 巻葉か所数は殺虫剤無散布の20%以下に, 殺虫剤のみによる防除の60%程度に抑えられた。これらのことから, 交信かく乱剤は処理面積が2.4haと40aの規模の大小にかかわらず, 高い巻葉被害抑制効果があることが確認された。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (366K)
天敵ウイルス製剤BCGV-01の残留活性に及ぼす気象要因の影響

浅野昌司, 福永克久, 高井昭

2002 年 2002 巻 49 号 p. 127-130
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.127

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

茶の主要害虫, チャハマキとチャノコカクモンハマキの同時防除を目的に開発された天敵ウイルス製剤BCGV-01の残留活性と気象要因 (気温, 日照時間, 全天日射量, 降水量およびUV-B量) の関係について調査した。その結果, BCGV-01剤の残留活性に及ぼす気象要因の中ではUV-B量の影響が最も大きいと考えられた。

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (395K)
ブタクサハムシの国内での分布域拡大状況と天敵相

守屋成一, 田中幸一, 山村光司, 清水徹, 初宿成彦

2002 年 2002 巻 49 号 p. 131-133
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.131

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

The ragweed beetle, Ophraella communa LaSage, was attacked on ragweed plants by the predators Harmonia axyridis (Pallas) larvae and adults, chrysopid larvae, mantid larvae and adults, Piocoris varius (Uhler) adults, and Agelena opulenta L. Koch nymphs. Of the 47 prefectures in Japan, distribution of the beetle expanded to 39 prefectures by the end of 2001.

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (2491K)
関東東山地区に新たに発生が確認された病害虫 (2001年度)

2002 年 2002 巻 49 号 p. 135-141
発行日: 2002/11/01
公開日: 2010/03/12

DOIhttps://doi.org/10.11337/ktpps1999.2002.135

ジャーナルフリー

PDF形式でダウンロード (624K)

J-STAGEへの登録はこちら（無料）