-
病害虫との関連
落合 正
1991 年 1991 巻 38 号 p.
1-7
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
-
根本 久
1991 年 1991 巻 38 号 p.
9-13
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
The production of vegetables in greenhouses in Japan is characterized by an intensive use of pesticides. It is necessary to change chemical control to integrated pest management for avoiding imsecticide resistance problems. Possible ways to reduce pesticide use are discussed. A method of prevention of aphid invasion into the greenhouse and reduction of aphid density on seedlings has been devised for integrated pest control of strawberry grown in the greenhouse.
抄録全体を表示
-
小森 隆太郎
1991 年 1991 巻 38 号 p.
15-17
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Reginal clasification of Ibaraki prefecture was carried out for previse forecasting by Principal Component Analysis of degrees of leaf blast and panicle blast. The degree in occurrence of leaf blast was used from data in late July and panicle blast in late August or early September in 1977-1989 at 150 stations set up on the paddy field, which are the monitoring place of pests and insects. Leaf blast was classified into 7 area, severely occurence area distributed from the north to east in Ibaraki Prefecture. Leaf Blast occured severely in nouth area in 1984, and the east area occured in 1977. Panicle blast was classified into 4 area. Disribute pattern in panicle was not equaled to that of leaf blast. But area of severely occurrence of leaf blast was that of severely occurrence of panicle blast.
抄録全体を表示
-
渡辺 喜夫, 奥田 誠一, 夏秋 知英, 寺中 理明
1991 年 1991 巻 38 号 p.
19-21
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
イネ苗立枯細菌病の有効な薬剤防除法と温・湿度などの栽培管理条件について検討した。供試した薬剤の中では, 水酸化第二銅剤及びオキソリニック酸水和剤の防除効果が高かった。また, 出芽時の高温と多かん水が発病を助長すると考えられた。
抄録全体を表示
-
井口 慶三
1991 年 1991 巻 38 号 p.
23-24
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
移植後におけるイネ苗立枯細菌病罹病苗の生育とイネ体内の細菌密度を調査した。罹病苗は健全苗に比較して草丈, 葉令, 茎数ともに劣り, 特に茎数は健全個体の半分以下となった。また生存個体数も本葉の抽出異常をともなう重症個体では, 健全個体の42%と少なかった。また1株当りの収穫量も健全個体の半分となり, 単位面積あたりでは約4分の1となった。移植後のイネ体内での細菌数は移植直後ではイネ体全体に高率に存在したがその後漸減し, 7月以降は地上部ではほとんど認められなかったが, 根部でわずかに生存が確認された。
抄録全体を表示
-
植竹 恒夫, 野田 聡, 藤田 耕朗
1991 年 1991 巻 38 号 p.
25-26
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
イネの生育期に4種薬剤の散布を行い, 採種種子に対するイネばか苗病の防除効果及び種子消毒効果に及ぼす影響を検討した。その結果, EDDP乳剤1000倍液2回散布区の防除効果が示唆された。また, 各薬剤散布区の採種種子に対するチウラム・ベノミル水和剤あるいはトリフルミゾール乳剤の種子消毒効果は, 一部の散布区を除き, 無散布区よりも高い傾向が認められた。
抄録全体を表示
-
野田 聡, 藤田 耕朗
1991 年 1991 巻 38 号 p.
27-28
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
早植栽培の「初星」「コシヒカリ」「キヌヒカリ」「日本晴」におけるイネ縞葉枯病の被害度を調べたところ, 後期発病株の発病穂率の高い「初星」と「日本晴」は健全株と比較して減収率が高かった。5月16日から6月16日までの間10日ごとに「キヌヒカリ」と「日本晴」を移植し後期発病株率を比較したところ, 6月中下旬移植では両品種に差はないが, 5月中下旬移植では「キヌヒカリ」は「日本晴」に比べ高かった。
抄録全体を表示
-
中澤 伊智朗, 斉藤 泰亮, 關谷 光義, 永井 三重子, 林 宣夫, 藤村 秀雄, 高見沢 保賢, 高橋 章夫
1991 年 1991 巻 38 号 p.
29-31
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
群馬県におけるイネ縞葉枯病の1990年の発生状況と1985年~1990年の市町村別の感受性品種の作付比率, 保毒虫率の増減から, 保毒虫の上昇を抑制し, 本病の被害を当面回避可能な感受性品種の適正作付比率を求めた。
抄録全体を表示
-
木嶋 利男, 熊田 欽丈
1991 年 1991 巻 38 号 p.
33-34
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
サツマイモの無病微組織内から分離された細菌及び糸状菌を無菌培養されたサツマイモに接種することにより組織内への定着が図られ, つる割病が防除された。
抄録全体を表示
-
下館市小川地区における「ミサトゴールデン」の発病状況
戸嶋 郁子, 渡辺 健, 飯田 幸彦
1991 年 1991 巻 38 号 p.
35-36
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
At Ogawa, Shimodate, Ibaraki in 1990, incidence of barley yellow mosaic virus (BaYMV) was monitored in the two-rowed barley cultivar “Misato Golden” whitch is resistant to BaYMV strain I and II. In 11 fields out of 48 planted for “Misato Golden”, BaYMV infection was noticed.
抄録全体を表示
-
池田 修一, 奥田 誠一, 根岸 寛光, 夏秋 知英, 寺中 理明, 土居 養二
1991 年 1991 巻 38 号 p.
37-39
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
栃木県下において1988年と1989年にラッカセイそうか病の発生を調査し, 病原菌を分離した。また, 千葉, 神奈川, 栃木の3県から1株ずつ分離した菌株を用いて栄養生理的試験を行なったところ, 菌株間に明確な差は見られなかった。一方, 病原菌の可溶性タンパク質の電気泳動パターンの比較からは, 栃木株と神奈川株はごく近縁なもので, 両株と千葉株とは幾分性質が異なるものと考えられた。
抄録全体を表示
-
片平 君子, 水野 博之
1991 年 1991 巻 38 号 p.
41-42
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Erwinia carotovora subsp.
carotovora によるタバコの病害に対して, 酢酸0.3% (pH3.7) の散布は空胴病に既知薬剤以上の高い防除効果を示し, 吊腐れには同等の効果を示した。葉上に散布された酢酸は, ほぼ2日で揮散し, 喫味に及ぼす影響は認められなかった。
抄録全体を表示
-
片平 君子
1991 年 1991 巻 38 号 p.
43-45
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
フザリン酸は卵菌類, 子嚢菌類, 担子菌類及び不完全菌類に属する数種の植物病原菌に対して抗菌活性を示した。とくに, 卵菌類のタバコ疫病菌及び舞病菌に対しては, 寒天拡散法による最大生育許容濃度は3.1及び12.5ppmであり, 発病したタバコに500ppmの溶液を散布した時は既知殺菌剤に勝る薬効を示した。類縁化合物の数種にも同等の防除効果を示すものがあった。本剤は菌の細胞膜の透過性を変えることにより抗菌作用を示すものと推察された。
抄録全体を表示
-
原 秀紀, 中村 裕
1991 年 1991 巻 38 号 p.
47-49
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
タバコ立枯病罹病残幹の処理方法と土壌消毒との組合せによる立枯病防除法について検討した。残幹処理方法として残幹除去区, 残幹鋤込区及び幹チップを天日乾燥後鋤込んだ区 (乾燥チップ区) の3区を設けた。土壌消毒はダゾメット剤とカーバム剤を用い, 各残幹処理法と組み合わせて1989年秋に実施した。残幹除去区と他の残幹処理区との間で立枯病の被害程度に大きな差は認められなかった。残幹処理と薬剤処理との組合せでは, 乾燥チップ区の立枯病被害程度が他の処理区よりやや低かった。以上の結果から, 残幹鋤込み, 乾燥チップ鋤込み後土壌消毒した場合の立枯病発生率は, 残幹除去後消毒した場合と大差なく実用性があると考えられる。
抄録全体を表示
-
木村 康夫, 高橋 登
1991 年 1991 巻 38 号 p.
51-52
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
イチョウイモの茎頂培養によるウイルスフリー株 (茎培株) を作出し, そのウイルスフリー化効果を検討した。茎培株はMS培地へのNAA, BA各0.2mg/
lの添加で作出可能であり, ウイルスフリー化効果により地上部生育は優れ, 芋重が40~60%増大した。しかし, 現地栽培1年目にウイルスに再感染するものが認められた。
抄録全体を表示
-
香川 晴彦, 保坂 清美
1991 年 1991 巻 38 号 p.
53-54
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Irrigation and mulch-removal treatments as practical means to control russet scab of potato caused by
Streptomyces cheloniumii were evaluated in field experiments. These treatments reduced the damage of the disease. Removing mulch in early May followed by irrigating from early May to early June resulted in the most effective control. On the other hand, to irrigate from mid May to early June was proved to be the best measure in the non-mulch treatment.
抄録全体を表示
-
西 和文, 林 浩之, 佐藤 剛, 福田 徳治
1991 年 1991 巻 38 号 p.
55-58
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
ダイズ白絹病菌
Corticium rolfsii 菌核を埋没した圃場に熱水土壌消毒を実施したところ, 本法は, 埋没菌核を死滅させる効果の高いことが明らかとなった。しかし, 地温が低く, あるいは熱水注入量が少ないため, 地温の上昇が不充分な場合には, 土壌深部の菌核は死滅しなかった。熱水土壌消毒の効果は圃場の耕種条件によっても異なり, 堆肥無施用圃場より堆肥連用圃場での効果が高かった。本試験の結果から, 熱水土壌消毒はタイズ白絹病の防除に対して有効であると考えられた。
抄録全体を表示
-
陶山 一雄, 根岸 寛光, 河原林 主一, 藤井 溥, Budi TJAHJONO
1991 年 1991 巻 38 号 p.
59-60
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
ジャガイモ塊茎粘性腐敗病の発生を, 塊茎収穫時に北海道網走市およびインドネシア国で調査した。その結果, 低率ではあったが収穫前の塊茎に粘性腐敗病の発生を認めた。発生圃場には収穫前に多雨のため数日間停滞水が認められたことから, この条件が本病の発生を助長したものと考えた。
抄録全体を表示
-
白石 俊昌, 須永 文雄
1991 年 1991 巻 38 号 p.
61-62
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
秋播きトンネル栽培のゴボウに発生した菌核病の防除試験を実施した結果, プロシミドン粉剤, チオファネートメチル粉剤の防除効果が高く, 上物収量の増加が確認された。
抄録全体を表示
-
牛山 欽司, 亀谷 満朗, 花田 薫, 小林 正伸, 北 宜裕, 小川 潤子
1991 年 1991 巻 38 号 p.
63-65
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
In Kanagawa Prefecture, the virus disease of tomato showing systemic necrotic symptoms was rather widely distributed in 1987-1988. Potatovirus Y-T (PVY-T) was isolated from those tomato plants. In some of those plants, PVY-O was also isolated. Inoculation of PVY-T alone to tomato plants induced systemic necrosis.
抄録全体を表示
-
小林 正伸, 大林 延夫
1991 年 1991 巻 38 号 p.
67-68
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
神奈川県三浦半島で発生しているウリ科作物しおれ症の原因と発生実態を1990年に調査した。しおれ症の原因は未同定の糸状菌に起因し, 著者らが前年に根腐症として報告した症状によるものが最も多く, 5月上旬より発生し始め, 収穫期の7月上旬まで発生は増加した。また, メロンつる割病, メロン癌腫病の発生が神奈川県では初めて確認された。
抄録全体を表示
-
石塚 まや, 竹内 純, 平野 寿一, 栄森 弘己, 堀江 博道
1991 年 1991 巻 38 号 p.
69-70
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
PCNB剤に代わる新しいキャベツ根こぶ病の防除薬剤を検討した結果, TPN10%粉剤30kg/10a, フルアジナム0.5%粉剤20kg/10a及びフルスルファミド0.3%粉剤20kg/10aの畦上施用は優れた効果を示し, 実用性があると考えられた。
抄録全体を表示
-
(1) in vitro における殺菌作用
山岸 久芳, 田中 薫, 木曽 皓
1991 年 1991 巻 38 号 p.
71-73
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
養液栽培では, 病原菌が混入すると病原菌の拡大が容易であり, 病原菌が根と接触する機会が極めて大きいため, 1株でも発病すると、養液中に菌が急速に慢延し大発生する可能性が高くなる。そこで, トマト栽培において問題となるトマト青枯病菌
Pseudomonas solanacearum に対するセラミック資材の殺菌効果について
in vitro において試験を行った。その結果, セラミック資材投入と青枯病菌接種を同時に行なった場合, 及びあらかじめセラミック資材を投入後青枯病菌を接種した場合において, PS培地, 殺菌水のいずれにおいても著しい殺菌作用を示した。しかしながら, 最初に青枯病菌を接種した場合においては, 殺菌水では著しい殺菌力が認められたものの, PS培地では完全に菌を死滅させるまでには数日間必要であると考えられる。
抄録全体を表示
-
竹内 妙子
1991 年 1991 巻 38 号 p.
75-77
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
千葉県各地から採集されたトマト青枯病菌を生食用, 台木用マト26品種に接種したところ, 菌株により病原性に差が認められた。また, トマト品種間では生食用品種は全般に本病に罹病性であったが, 大吉, 瑞栄はやや強かった。台木用品種は本病に比較的強かったが, 完全に抵抗性の品種は認められなかった。
抄録全体を表示
-
深見 正信
1991 年 1991 巻 38 号 p.
79-81
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Dot-immunobinding assay (DIA) was useful for detecting Onion yellow dwarf potyvirus (OYDV) and Garlic latent carlavirus (GLV) from infected Welsh onions. The optimum concentrations of anti-OYDV and anti-GLV γ-globulins were 0.125 and 0.25μg/m
l, respectively. Under these conditions, the reaction end points of crude extracts of OYDV and GLV infected leaves were 1600-fold and 1280-fold, respectively, Viral antigen (VA) solutions were easily prepared from infected leaves as follows: The epidermis of infected leaves were peeled with razor blades. Two μ
l of buffer were put on the wound and mixed with the sap. The mixture was used as the VA solution. The VAs of OYDV and GLV, which were adhered to cellulose nitrate membrane, could be stored for 6 months in a desiccator and could be mailed without reduction of the color intensity of the DIA.
抄録全体を表示
-
庄司 俊彦, 花田 薫, 善林 六朗
1991 年 1991 巻 38 号 p.
83-84
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Infectivity of 18 cucumber mosaic virus isolates from cucumber plants was tested. Two of the eighteen isolates were shown severe symptom on cucumber plant. We considered that two isolates were suitable to investigate cross protection of attenuated virus.
抄録全体を表示
-
渡辺 健, 戸嶋 郁子, 小川 奎
1991 年 1991 巻 38 号 p.
85-87
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Tomato seedlings were cutted off the root, and were inoculated by dipping into spore suspensions of avirulent
Fusarium oxysporum. After inoculated seedlings were transplanted for roots in the disinfected soil for one week, they were transplanted in
Fusarium contaminated fields. The development in wilting symptom on seedlings with pre-inoculated were weakened equally compared with uninoculated plants.
抄録全体を表示
-
熊田 欽丈, 木嶋 利男
1991 年 1991 巻 38 号 p.
89-90
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
栃木県真岡市の青枯病罹病ナスから分離した青枯病菌が, どの菌群に属するか類別を行ったところ, これまで報告されたいずれの菌群にも属さないと考えられる菌群の存在が示唆された。
抄録全体を表示
-
天野 哲郎, 小泉 丈晴, 小川 奎, 鳥越 洋一
1991 年 1991 巻 38 号 p.
91-92
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
キャベツ根こぶ病の罹病根における休眠胞子の形成量を計測した。その結果, 根こぶ1g当たりの休眠胞子数は, 発病指数1で4.8×10
8個, 発病指数2で7.5×10
8個, 発病指数3で4.3×10
8個計測された。
抄録全体を表示
-
小川 奎, 駒田 旦, 天野 哲郎, 伊藤 純雄, 門間 敏幸, 鳥越 洋一, 張 中, 武井 信一
1991 年 1991 巻 38 号 p.
93-97
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
長野県準高冷地野菜作地帯の一つである北大井地区の「圃場カルテ」の記録からハクサイ黄化病・根こぶ病について8~12年間にわたる発生状況の推移とこれに対する防除技術の変遷をみた。黄化病は1982年をピークに平衡状態が続いたが, 1988年以降激減した。一方, 根こぶ病はいくつかの年次変動を繰り返しながら徐々に減少している。両病の鎮静化にクロルピクリン剤畦内マルチ処理の普及が大きい役割を果たしたと思われたが, 本技術が現地に定着するにはかなりの試行錯誤のあとが伺えた。
抄録全体を表示
-
市川 和規, 小野 光明, 土屋 重文
1991 年 1991 巻 38 号 p.
99-101
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
宿根アスターの葉, 茎及び花に暗褐色の斑点や葉枯れを生じ, 多発すると下葉から枯れ上がる症状がみられ, 栽培上大きな阻害要因となっている。原因を究明したところ
Stemphylium sp. による新病害であることが明らかになったので, 宿根アスター斑点病 (Leaf and stem spots of aster) と呼ぶことを提案した。
抄録全体を表示
-
市川 和規, 清水 靖, 小野 光明, 土屋 重文
1991 年 1991 巻 38 号 p.
103-105
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
ダコニール1000フロァブル (TPN剤) 及びロブラール水和剤 (イプロジオン剤) は, 宿根アスター斑点病に対し高い防除効果を示すとともに上位葉への病斑の進展, 薬剤による汚れ及び薬害が認められないことから実用性のある有効薬剤と考えられた。
抄録全体を表示
-
植松 清次, 細谷 宗令, 赤山 喜一郎
1991 年 1991 巻 38 号 p.
107-110
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Carnations (126 commercial varieties) were tested for their reaction to
Pseudomonas caryophylli in a plastic greenhouse. All varieties tested were susceptible under the conditions of this experiment.
抄録全体を表示
-
植松 清次, 行方 朋英, 林 角郎, 善林 六郎, 赤山 喜一郎
1991 年 1991 巻 38 号 p.
111-112
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Pythium blackleg of Geranium occurred in Saitama Prefecture in 1989. Two
Pythium species were isolated from damaged plants and identified as
P. aphanidermatum and
P. splendens. An inoculation experiment showed that those fungi were the causal agents of the disease.
抄録全体を表示
-
峯岸 直子, 河野 勉, 善林 六朗
1991 年 1991 巻 38 号 p.
113-115
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
昭和62~63年に, 埼玉県下の神川町などの産地で, 宿根アスターの早生シロクジャク等に斑点性病害が多発生した。調査の結果, 本病の病原菌は
Stemphylium sp. であることが判明した。本病の病名を宿根アスター斑点病 (新称) としたい。
抄録全体を表示
-
小川 潤子, 牛山 欽司, 陶山 一雄, 藤井 博
1991 年 1991 巻 38 号 p.
117-119
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
1989年, 神奈川県内で栽培しているチドリソウに蕾が黒変し, 茎に小黒点が多くみられる病害が発生した。また, デルフィニウムの花茎下部3~4花のみ開花し, 残りが蕾のまま茶色くなり枯死する病害の発生を認めた。これら病害の病原について検討した。チドリソウからは, 白色細菌が分離され病原性, 細菌学的性質から
Pseudomonas syringae 群に類別された。一方, デルフィニウムからは, 黄色細菌が分類され病原性, 細菌学的性質から
Erwinia herbicala 群に類別された。
抄録全体を表示
-
千葉 恒夫, 加藤 ひで子, 本図 竹司
1991 年 1991 巻 38 号 p.
121-122
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
1989年に茨城県牛久市のデルフィニウム (
Delphin-ium) が下葉から黄化して茎葉がしおれ, 地際から倒伏してついには株が枯死してしまう病害が発生した。
常法により菌を分離したところ
Rhizoctonia solani が高率に分離された。土壌フスマ培養した菌を用いて接種試験を行なった結果, 現地と同様な立枯れ症状が再現された。本菌によるデルフィニウムの病害は未記載なので, デルフィニウム立枯病 (Stem rot) と提唱したい。
抄録全体を表示
-
木嶋 利男, 熊田 欽丈
1991 年 1991 巻 38 号 p.
123-124
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
1. シクラメンの無病徴組織内から分離された細菌及び糸状菌は, これを無菌培養されたシクラメンに接種することにより組織内への定着が図られ, 炭そ病及び萎ちょう病が防除された。
抄録全体を表示
-
中山 喜一, 石川 成寿, 久地井 恵美
1991 年 1991 巻 38 号 p.
125-126
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
栃木農試場内の
Coelogyne pandurata のモザイク株から, 病原ウイルスを検出したところ, シンビジウムモザイクウイルス (CyMV) が分離された。CyMVの
Coelogyne pandurata における発生は初めてと考えられる。
抄録全体を表示
-
中村 真人
1991 年 1991 巻 38 号 p.
127-128
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
果実におけるリンゴ黒星病の発病部位を, 6月上旬まで殺菌剤無散布, 無摘果の状態にしておいたリンゴ品種「ふじ」の果そうを対象に調査したところ, 側果では中心果に向いた方向に病斑が多く観察され, 外側に向いた面の約3倍の病斑数が認められた。このことから, 黒星病菌による果実への感染が果そうの内側方向でおこりやすいと推定された。
抄録全体を表示
-
飯島 章彦, 徳永 聡, 原 嘉胤
1991 年 1991 巻 38 号 p.
129-131
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
1987年9月に長野県下のプルーン (ヨーロッパスモモ;
Prunus domestica) 栽培地で原因不明の果実腐敗が約20haで発生した。本障害は日本スモモ (
Prunus salicina) にはみられず, プルーンのみに発生し, 発生程度には明瞭な品種間差が認められた。7月中旬頃から果実に円形のくぼんだ腐敗部が生じ始め, その後, 収穫期に向けて漸増した。発病果は早期に落果した。果実の腐敗部や葉, 葉柄の病斑, 落葉痕, 果梗痕からは高率に炭そ病菌が分離され, この分離菌は分生胞子の形態, 培養性質及び寄生性などから
Colletotrichum gloeosporioides と同定された。スモモでの本病は未記載であるので, スモモ炭そ病 (Anthracnose) としたい。
抄録全体を表示
-
飯島 章彦, 山下 享, 小川 秀和, 川合 康充
1991 年 1991 巻 38 号 p.
133-134
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
プルーン (ヨーロッパスモモ;
Prunus domestica) の幼果に5月下旬ころから黒点及びさび症状が発生し, 品質低下とその後の果実腐敗をもたらして問題となった。本症状は灰星病による幼果腐敗の発生園に特異的にみられ, 発生程度に明瞭な品種間差異が認められた。黒点及びさび症状部からは常に灰星病菌
Monilinia fructicola が分離され, 分離菌の接種によって病徴が再現された。したがって黒点及びさび症状は, 灰星病の病徴の一形態であると判断された。このような灰星病菌の感染形態はアンズやオウトウで知られており, 欧米ではこの感染形態を“quiescent infection”と称しており,「休止感染」の訳語があてられている。
抄録全体を表示
-
中野 敬之
1991 年 1991 巻 38 号 p.
135-136
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
ワサビの維管束組織を黒変し商品価値を低下させる病害に墨入病と輪腐病がある。黒変維管束組織における両病原菌の分布について調査した結果, 輪腐病菌は黒変組織の全域から分離されたが, 墨入病菌は黒変組織の下部から分離された。
抄録全体を表示
-
高沼 重義, 武田 和男, 吉沢 栄治, 桑沢 久仁厚, 但馬 勇, 袖山 栄次
1991 年 1991 巻 38 号 p.
137-139
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
1988年から3年間, 無人ヘリコプターを利用した水田害虫防除に関する試験を実施して来た。その結果, ブプロフェジン水和剤はツマグロヨコバイ, ウンカ類に, エトフェンプロックスフロアブルは越冬世代ツマグロヨコバイに, エトフェンプロックス粒剤はイネミズゾウムシに, ピリダフェンチオン・BPMC乳剤はツマグロヨコバイ, ウンカ類, コバネイナゴ, イチモンジセセリに対し, それぞれ地上散布と同等かまさる防除効果が認められた。
抄録全体を表示
-
江村 薫
1991 年 1991 巻 38 号 p.
141-143
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
ニカメイガ幼虫の発生に及ぼすイネ移植時期と品種について検討した。第1世代幼虫による被害は, 遅植ほど少なく, 品種別では「たまみのり」が最も少なかった。第2世代幼虫による被害は,「日本晴」では遅植になるに従って徐々に低下し,「キヌヒカリ」では6月中旬移植まで高水準で経過した後に低下し,「たまみのり」では各移植時期とも低水準であった。越冬幼虫の体重は, 被害率の高い品種で重く, 6月中旬移植までは徐々に増加し, その後低下した。
抄録全体を表示
-
上野 臣一
1991 年 1991 巻 38 号 p.
145-148
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
1985年以降栃木県南部では, 予察灯へのニカメイガの誘殺数が増加し, 水稲での被害が発生して問題になってきたため, 小山市において発生消長, 越冬密度及び被害程度を調査した。その結果, 1化期ではフェロモントラップへの誘殺数は予察灯より多かったが, 2化期では逆に少なかった。水稲刈株での越冬幼虫密度は多発期の密度に近い値であった。更に麦畑地表に散在する水稲の刈株がニカメイガの越冬源になっていることも明らかになった。水稲での被害が, 経済的被害水準を超えた圃場が確認された。
抄録全体を表示
-
桑澤 久仁厚
1991 年 1991 巻 38 号 p.
149-151
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
1990年に長野県においてセジロウンカの多発が見られたが, 県内では通常は9月上旬頃に密度のピークに達するのに対し, この年は8月上中旬の飛来次世代でピークに達し, 以後の密度低下が著しかった。その原因としては, 平年より約1ヵ月早い飛来開始とその後の高温乾燥気象による圃場内発生時期の早まり及びその後の多飛来によって圃場内密度が急激に高まったこと, イネの生育促進による栄養条件の変化によるのではないかと推察された。
抄録全体を表示
-
小山 健二
1991 年 1991 巻 38 号 p.
153-154
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
クロハラカマバチは, ヒメトビウンカ及びトビイロウンカを与えて飼育した場合と同様に, セジロウンカを捕食し生存することが明らかになった。クロハラカマバチのセジロウンカに対する寄生は, 捕食されなかった502頭に対して2頭見られ, 寄生することが明らかになった。寄生率は, ヒメトビウンカを寄主とした場合に比べて非常に低かった。
抄録全体を表示
-
神田 徹
1991 年 1991 巻 38 号 p.
155-156
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
1990年8月, 埼玉県岩槻市の予察灯でイナズマヨコバイの大量誘殺が認められた。最多誘殺日は8月26日で, 誘殺個体数は9,649であった。
抄録全体を表示
-
渡辺 守
1991 年 1991 巻 38 号 p.
157-158
発行日: 1991/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
栃木県内の水田の再生稲におけるイチモンジセセリの越冬の可能性を検討した。圃場調査及びポット試験の結果から越冬の可能性は極めて低いと考えられた。
抄録全体を表示