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北村 泰三
1994 年 1994 巻 41 号 p.
3-7
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
最近, 防除回数や農薬投入量の減少が要望されている。しかし, リンゴには実害の大きいりん翅目害虫やハダニ類がおり, これらの発生を抑える補助的な手段を併用しなければ農薬使用の削減は実現しない。そこで, 有望視されている補助的手段として, りん翅目害虫のフェロモン防除と, ハダニ類の天敵利用を組み入れた防除体系の考え方と, その問題点を述べる。
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太田 光輝, 丁 林堅
1994 年 1994 巻 41 号 p.
9-11
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
イネ育苗期に発生する苗立枯細菌病及びもみ枯細菌病の同時防除を想定して, 種子消毒及び土壌施用薬剤について検討した。その結果, 従来から防除効果が認められていたコサイドSD, スターナ水和剤, カスミン粒剤単用以外に, 種子消毒剤 (テクリードCフロアブル, ヘルシードT水和剤, スポルタックスターナSE, ベンレートT水和剤) と床土施用剤 (カスミン粒剤) との併用による防除効果が高いことが判明した。
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堀田 光生, 喜多 孝一, 土屋 健昭一
1994 年 1994 巻 41 号 p.
13-14
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
分生胞子の凍結乾燥により保存した
Fusarium moniliforme では, 継代培養保存に比べて, 分生胞子形成能およびイネに対する病原性が安定して維持されることが示された。
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大熊 洋一, 野田 聡, 村上 正雄
1994 年 1994 巻 41 号 p.
15-16
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
1993年は, 稲作期間が低温, 多雨, 寡照に推移したことから, 県下全域でいもち病が多発生し, 発病程度は, 発生の早かった山間山添い地域では高く, 平坦地域では低かった。水稲の作付 (42,400ha) に対する発生面積率では, 葉いもちが平年の2.9倍量の35.2%, 穂いもちが平年の4.1倍量の22.9%の高率であった。
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根本 文宏, 林 長生, 縄野 正衡, 内藤 秀樹
1994 年 1994 巻 41 号 p.
17-21
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
The cool summer of 1993 damaged the rice crop nation-wide. Furthermore rice blast was found to be widespread in Ibaraki, Tochigi and Saitama Prefectures. The race of rice blast fungus isolated in Ibaraki, Tochigi and Saitama Prefectures were 001, 003, 007, 033 and 037. In 1988 the major race was 003 in these prefectures, but by 1993 this had been replaced by 007. Because of the increase of race 007 the area planted with Kinuhikari and Asanohikari varieties of rice, which have a resistance gene
Pi-i, was increased.
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野田 聡, 高橋 千春
1994 年 1994 巻 41 号 p.
23-25
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
埼玉県におけるイネ褐色菌核病は, 作型に関係なく8月下旬以降に発生した。本病の発生に品種間差異は認められなかった。罹病茎は健全茎に比べ収量及び登熟歩合が低下したが, 発病茎率が低く実被害はないと推察された。ペンシクロン剤の散布により本病の発生が顕在化した。
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岡崎 博, 高山 隆夫, 高橋 章夫, 下長根 鴻, 小泉 信三, 斉藤 道彦
1994 年 1994 巻 41 号 p.
27-31
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
1986年から3年間, 群馬, 茨城両県においてコムギのフザリウム毒汚染程度および薬剤散布による赤かび病防除の本毒汚染に対する効果を試験した。両県では試験期間を通じて赤かび病の発生が平年より少なかった。穀粒のフザリウム毒含有量の年度別平均は群馬県ではデオキシニバレノールおよびニバレノールがそれぞれ0~0.03ppmおよび0.007~0.08ppm, 茨城県ではそれぞれ0.004~0.06ppmおよび0.007~0.11ppmであった。薬剤防除の効果は赤かび病の発生が少なくはっきりしなかった。
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岡崎 博, 下長根 鴻, 高山 隆夫, 高橋 章夫, 小泉 信三, 斉藤 道彦
1994 年 1994 巻 41 号 p.
33-35
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
コムギの収穫後, ハサ掛け乾燥および脱穀粒を高湿下に放置して, 穀粒のフザリウム毒含有量の変化を調べた。両処理とも処理の前後でフザリウム毒含有量に差は認められなかったことから, 関東地方の大候条件では, コムギ刈取り後の脱穀・乾燥・調製過程におけるフザリウム毒汚染の進展は一般に低いものと推定された。
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西 和文, 佐藤 剛
1994 年 1994 巻 41 号 p.
37-39
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
ダイズ莢が褐変腐敗する症状が観察され, それがダイズ黒根腐病菌
Calonectria crotalariae (Loos) Bell et Sobers によるものであることが明らかとなった。
C. crotalariae がダイズの泰を侵した事例は, 本報が最初と思われる。莢の褐変症状は, 培土などによって爽が地面と接触あるいは埋没するような特殊な条件下で発生すると考えられる。
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西 和文, 佐藤 剛
1994 年 1994 巻 41 号 p.
41-43
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
ダイズ黒根腐病は, 連作に伴って急速に圃場内に蔓延し, 試験開始年度に発病株率27.4%であったが, 次年度で78.2%に拡大し, 3年目では93.1%となり, 3年間でほぼ圃場全面に広がった。ダイズの栽培開始当初における発病株は, 圃場内でランダムに分布するのでなく感染域がパッチ状に分布していたが, 発病株率が急増するとともに, この傾向は不明瞭となり, 圃場全域に発病が拡大した。
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西 和文, 佐藤 剛
1994 年 1994 巻 41 号 p.
45-46
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
圃場の自然条件下に保持した人工汚染土壌中のダイズ黒根腐病菌の感染能力は長期間維持され, 最初の5年間はあまり低下せず, 6年目以降は低下速度が大きくなった。しかし, 7年間経過後も当初の感染能力の3分の1程度を保持しており, 通常の輪作による黒根腐病の発生回避は困難と考えられる。
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西 和文, 佐藤 剛
1994 年 1994 巻 41 号 p.
47-49
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
茨城県つくば市の農業研究センター圃場で栽培されていたツルマメに, 根の皮層部が褐変腐敗する根腐れ症状が発生した。病患部からはツルマメとダイズの双方に病原性を有する糸状菌が高率に分離され, 形態的および生理的研究の結果,
Calonectria crotalariae (Loos) Bell et Sobers〔不完全世代:
Cylindrocladium cyotalariae (Loos) Bell et Sobers〕と同定された。本菌によるツルマメの自然発病が観察されたのはこれが最初と考えられる。将来本菌によるツルマメの根腐れ症状に病名を付す場合には,「黒根腐病」とするように提案する。
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西 和文, 佃 和民, 佐藤 剛, 萩原 廣
1994 年 1994 巻 41 号 p.
51-54
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
ダイズ黒根腐病菌を接種した土壌に湛水すると, 感染源ポテンシャルは低下するが, その程度は表層土よりも下層土での低下が著しい。本圃でも水稲を作付けることによって, その後のダイズでの発病は少なくなるが, 黒根腐病による減収が生じない程度にまで発病を少なくするためには, 3年程度の水稲栽培期間が必要である。水稲作付け前にあらかじめ麦稈をすきこんでおくと, 発病抑制効果は助長される。以上の結果から, 田畑輪換によってダイズ黒根腐病の実用的な防除が可能と考えられる。
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渡辺 健, 友常 年江
1994 年 1994 巻 41 号 p.
55-57
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
サツマイモ立枯病に対する微生物資材および植物栽培の効果をポット試験で検討した。その結果,
Aspergillus sp.
Penicillium sp. 等を含有する微生物資材の土壌混和処理ならびにペパーミントを3ヵ月間栽培した後に土壌にすき込む処理は発病を軽減した。これらの処理は本病の生態的防除法として利用できる可能性がある。
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酒井 和彦
1994 年 1994 巻 41 号 p.
59-61
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
近年, トマト萎ちょう病 (レース2) は数県での発生とその被害が報告されているが, 埼玉県でも発生が確認された。また, トマト11品種の本レースに対する抵抗性の検定を行ったところ, BF興津101号には高い抵抗性が, 影武者, カップルO, カップルTにはこれに次ぐ抵抗性が認められた。
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竹内 妙子, 鈴木 秀章
1994 年 1994 巻 41 号 p.
63-65
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
千葉県のトマト産地で苦味を伴う果実の腐敗症状が発生した。がく片と接する果実表面に褐色病斑を生じ, その周辺に大型水浸状の病斑を生じる。このような果実からトマトばら色かび病菌,
Trichothecium roseum が高率に分離された。分離菌を果実に付傷接種したところ病徴が再現され, 腐敗部分に強い苦味を生じた。トマトの品種では桃太郎, 甘太郎の感受性が高かった。TPN剤およびスルフェン酸系剤に発病抑制効果が認められた。
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本間 宏基, 岡本 清孝
1994 年 1994 巻 41 号 p.
67-68
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
キャベツベと病は感染条件と接種方法が判明していたので, 各種農薬をキャベツに散布後, べと病菌を接種して発病を観察した。そして薬剤散布後の雨,日照などの気象に対する耐性を解析した。その結果, キャベツベと病に登録のある農薬では, ホセチル・マンゼブ水和剤 (アリジマン水和剤) 及びTPN剤 (ダニコール1000) は, 気象耐性の高いことが明らかになった。
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浅利 覚, 堀江 博道, 中澤 靖彦
1994 年 1994 巻 41 号 p.
69-75
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Leaf disc tests taken over a period of 3 years on 324 isolates of cucumber powdery mildew fungus,
Sphaerotheca fuliginea (Schlechtendahl: Fries) Pollacci, revealed that a resistant strain to DMIs was distributed widely in the Kanto-Tosan District. The degree of resistance to triflumizole was always less than to triadimefon and fenarimol, although cross resistance among the DMIs was clearly shown. In general field performance of triflumizole was considered to be still good, because triflumizole was the most frequently used fungicide among DMIs registered for cucumber. From 1991 to 1992, the unimodal sensitivity distribution for each DMI tested gradually shifted towards lower sensitivity. However from 1992 to 1993 the reverse was true: sensitivities to DMIs were observed to increase. This phenomenon corresponded to a decline in the number of DMI applications to cucumber in the district. These results indicate that restricted use of DMIs may prevent a further decline in sensitivity of
S. fuliginea.
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合田 健二, 中澤 靖彦, 坂本 敏雄
1994 年 1994 巻 41 号 p.
77-79
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
The performance of DMIs on cucumber powdery mildew,
Sphaerotheca fuliginea, was found to be acceptable for a period of three years following the introduction of these fungicides. However, sencitivity level of the fungus gradually decreased during this period, especially more than one DMIs applications was made in one month period.
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瀧口 康策, 中澤 靖彦, 鈴木 知子, 高倉 正夫, 熊谷 幸博, 舟田 一与, 小林 孝史
1994 年 1994 巻 41 号 p.
81-82
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Most of the isolates of
Sphaerotheca fuliginea from Saitama Prefecture showed high resistances to DMIs. However, the degree of resistance to triflumizole was less than to triadimefon and fenarimol. When DMI use was suspended, the a sensitivity of the fungus seemed to increase.
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萩谷 俊一, 中澤 靖彦, 深井 信之, 梅本 清作
1994 年 1994 巻 41 号 p.
83-86
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Three applications of triflumizole followed by two of quinomethionate showed excellent control of cucumber powdery mildew in a plastic house. Previously the performance of triadimefon in the plastic house was poor because of resistance and so DMIs were not used. Sensitivity to triadimefon seemed to be regained more than four years after the suspension of DMI use. On the other hand, sensitivity to triflumizole has decreased little over three successive years of trial use.
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堀江 博道, 中澤 靖彦, 竹内 純, 吉村 聡志, 井川 茂
1994 年 1994 巻 41 号 p.
87-91
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
In 1991 a resistant strain of
Sphaerotheca fuliginea to DMIs was found, for the first time, in Tokyo. Suspension or reduction of DMI application caused increased sensitivity in the cucumber fields where resistance to DMIs had occurred.
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浅利 覚, 中澤 靖彦, 馬場 信吾, 樋口 進
1994 年 1994 巻 41 号 p.
93-96
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
In 1991, a resistant strain of
Sphaerotheca was found for the first time in Yamanashi Prefecture. There were some cases where the suspension of DMI applications caused increased sensitivity of the fungus, but non-DMI fungicides showed good performance to powdery mildew in the cucumber field in which DMi resistance had occurred.
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中村 真人, 中澤 靖彦, 小林 荘一, 佐藤 宏道, 広間 勝巳
1994 年 1994 巻 41 号 p.
97-99
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Decreased sensitivity in
Sphaerotheca fuliginea to DMIs was found in most of the cucumber fields investigated in Nagano Prefecture. The degree of resistance to triadimefon and fenarimol was rather high, and many isolates were more than 100 times less sensitive compared with the reference sensitive strain. A reduced number of DMI applications marginally increased sensitivity.
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佐藤 允通, 尾崎 丞, 中澤 靖彦
1994 年 1994 巻 41 号 p.
101-103
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
A resistant strain of
Sphaerotheca fuliginea was found in most of the cucumber fields that were investigated in 1992 and 1993. Both sensitive and resistant strains were found in one field where DMI resistance was considered to be developing.
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千葉 恒夫, 冨田 恭範
1994 年 1994 巻 41 号 p.
105-106
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
キュウリ接ぎ木栽培で, ブルームレス台木10品種を用いて病害虫発生の品種間差異を検討した結果, 茎葉病害のうどんこ病, べと病の発生差異は認められなかったが, 根部のネコブセンチュウおよび
Pyrenochaeta による紅変症状発生は供試品種中“一輝1号”などでやや少ない傾向が認められた。
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沼田 京太, 小川 正, 田中 薫
1994 年 1994 巻 41 号 p.
107-110
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
5種の土壌病原菌
Rhizoctonia solani AG4,
Sclerotinia homoeocarpa,
Fusarium oxysporum f. sp.
lycopersici race2,
Phytophthora capsici,
Pythium aphanidermatum に対する精製木酢液剤の効果をPDA平板培地上で検討した。この結果,
P. aphanidermatum で150倍,
P. capsici で100倍,
S. homoeocarpa で75倍,
R. solani で50倍,
F. oxysporum で30倍の各希釈濃度で菌糸生育阻止が認められた。また,
P. capsici によるピーマン疫病及び
R. solani によるホウレンソウ苗立枯病に対してはポット試験を,
S. homoeocarpa による西洋シバダラースポット病に対しては圃場試験を行った結果, ピーマン疫病と西洋シバダラースポット病で発病抑制効果が認められた。
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庄司 俊彦
1994 年 1994 巻 41 号 p.
111-113
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
カボチャ台接木キュウリにズッキーニ黄斑モザイクウイルス (ZYMV) の弱毒株を前接種することにより, ZYMV及びキュウリモザイクウイルスの強毒株の単独または混合接種に起因する萎ちょう症及び奇形果の発生が抑制された。
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中山 喜一, 大野 義文, 石川 成寿
1994 年 1994 巻 41 号 p.
115-118
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
現地圃場において, 複合弱毒ウイルス (CGMMV弱毒株及びWMV2弱毒株) の苗接種によるユウガオモザイク病の防除効果を検討したところ,複合弱毒ウイルス接種ユウガオは無接種株に比較して発病度は低く経過し, 収量も増加した。
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川合 康充, 飯島 章彦, 斉藤 栄成
1994 年 1994 巻 41 号 p.
119-121
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
無袋栽培におけるセイヨウナシ輪紋病の有効な防除体系について検討した。防除薬剤のなかでは, ボルドー液が卓効を示したことから, 重点防除時期の梅雨期にボルドー液を用い, その前後に有機殺菌剤を組み込んだ防除体系によって効率的に防除できることを確認した。
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飯島 章彦
1994 年 1994 巻 41 号 p.
123-125
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
長野県北部のリンゴ産地において, シナノグルミに近接したリンゴ園で特異的に炭そ病が多発した。この原因を調査したところ, シナノグルミに発生した炭そ病菌がリンゴへの伝染源になっていることが明らかとなった。
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堀江 博道, 萩原 博光, 山本 幸憲, 平野 寿一
1994 年 1994 巻 41 号 p.
127-128
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Damage to the stems and leaves of Jew's mallow
Corchorus oltorius L. and leather leaf fern
Rumohra adiantzformis (Forst. f.) Ching caused by slime molds occurred for the first time in Tokyo Metropolis in 1992-93. The fungi were identified, through their morphological characteristics, as
Physarum gyrosum Rostafinski and
Diderma effusum (Schweinitz) Morgan var.
effusum.
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久保田 まや, 堀江 博道, 平野 寿一
1994 年 1994 巻 41 号 p.
129-131
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
1991年, 東京都八丈島において, アシタバ
Angelica keiskei Koidz. に未知の葉腐れ症状と苗立枯れが発生した。病原菌は形態的特徴及び接種試験から, いずれも
Rhizoctonia solani Kühn と同定され, 菌群はそれぞれAG-1 (IB), AG-4 (IIIA) であった。病名をアシタバ葉腐病 (leaf blight) 及びアシタバ苗立枯病 (damping-off) と提案した。
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冨田 恭範, 千葉 恒夫
1994 年 1994 巻 41 号 p.
133-134
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
グラジオラス球根生産において多発する赤斑病に対して, 各種薬剤の防除効果及び薬害を検討したところ, プロピネブ水和剤の散布が安定して効果が高く, 薬害の発生も認められず最も実用性が高かった。
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竹内 純, 堀江 博道
1994 年 1994 巻 41 号 p.
135-139
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Web blight of
Hypericum calycinum, leaf blight of the Yarrows,
Achillea millefolium and
Asteriscus maritimus, sheath blight of Japanese iris,
Iris ensata, and stem and root rot of Figmarigold,
Lampranthus spectabilis,
Pelargonium graveolens and Sultan snapweed,
Impatiens wallerana, occurred in Tokyo Metropolis between 1991 and 1993. A
Rhizoctonia species isolated from diseased plants was identified as
Rhizoctonia solani Kühn. Inoculation tests showed that the fungus was the causal agent of these diseases.
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竹内 純, 堀江 博道
1994 年 1994 巻 41 号 p.
141-143
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Gray mold of Cyrtanthus,
Cyrtanthus mackenii, Bouvardia,
Bouvardia ×
hybrida and
Evolvulus nuttalianus, occurred in Tokyo Metropolis in 1988, 1988 and 1993 respectively. The causal fungus isolated from diseased plants was identified as
Botrytis cinerea Persoon by morphological observations and inoculation tests.
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竹内 純, 堀江 博道
1994 年 1994 巻 41 号 p.
145-147
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Southern blight of Japanese spurge,
Pachysandra terminalis and Sweet box,
Sarcococa ruscifolia, occurred in Tokyo Metropolis in 1993. The causal fungus isolated from diseased plants was identified as
Sclerotium rolfsii Saccardo by morphological observations and inoculation tests.
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竹内 純, 堀江 博道, 平野 寿一
1994 年 1994 巻 41 号 p.
149-152
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Leaf spot of
Amacrinum howardii Hort. occurred in Tokyo Metropolis in 1993. The causal fungus isolated from diseased plants was identified as a species of
Phoma by morphological observations and inoculation tests.
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堀江 博道, 竹内 純, 佐藤 豊三, 鈴木 秀治, 渡辺 建司
1994 年 1994 巻 41 号 p.
153-156
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
The rust of spearmint,
Mentha spicata L. and a cultivar of peppermint,
M. piperita L. caused by
Puccinia menthae Persoon was found in Tokyo Metropolis in 1992-93. Spearmint is a new host plant for the fungus in Japan.
Mentha aquatica var.
crispa and
M. spicata var.
crispa showed susceptibility to the rust by inoculations with its urediniospores.
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成田 伊都美, 高橋 兼一, 代 明
1994 年 1994 巻 41 号 p.
157-159
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
ハナミズキうどんこ病の防除薬剤を検討したところ, ベノミル (ベンレート) 水和剤およびトリアジメホン (バイレトン) 乳剤の2,000倍は散布回数が少なくても, 優れた防除効果が得られ, 防除薬剤として実用性が高いと思われた。
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香川 晴彦, 柴田 忠裕, 吹春 俊光, 堀江 義一
1994 年 1994 巻 41 号 p.
161-162
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
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フリー
Deterioration and damage to the leaves and stems of the ornamental plants,
Spathiphyllum floribundum and
Neoregelia sp., as a result of glebal attachment was observed at a greenhouse in Matsuo Town, Chiba Pref., Japan. These glebas were discharged from the fruit body of
Sphaerobolus sp. which forms on the surface of the soil. Treatment of these fruiting bodies with validamycin liquid and by mixing mepronil dust with compost soil were effective in reducing glebal dispersion.
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千田 茂樹, 高橋 義行, 河野 敏郎, 小島 誠
1994 年 1994 巻 41 号 p.
163-164
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
数種花卉類の花弁部についてELISA検定を行い, 非特異反応の有無について検討した結果, ガーベラ, セントポーリア, バラ, カスミ草, シロクジャクなどの各品種において非特異反応が観察された。さらに一部の品種においては葉部でも非特異反応がみられた。同じ試料を微量沈降反応法に供試した結果, 非特異的な沈降反応は認められなかった。
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長井 雄治, 松尾 栄正, 石毛 裕子, 秋葉 美奈, 古川 淳
1994 年 1994 巻 41 号 p.
165-167
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
ラン科植物の主要な病原ウイルスであるシンビジウムモザイクウイルス (CyMV) とオドントグロッサムリングスポットウイルス (ORSV) を中心とし, ランえそ斑紋ウイルス (OFV) 及びキュウリモザイクウイルス (CMV) を含めたウイルスの生物検定について検討し, ハブソウ,
Chenopodium amaranticolor 及びツルナを用いた汁液接種による判別植物の反応により, これらウイルスを判別できた。
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河野 敏郎, 高橋 義行, 中野 正明, 津田 新哉, 高橋 幸吉
1994 年 1994 巻 41 号 p.
169-170
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
オドントグロッサムリングスポットウイルス (ORSV) に対する迅速免疫ろ紙検定キットを試作し, ORSV罹病シンビジウムを対象に被検植物の検定部位と本キットの有効期間について検討した。最適な検定部位は, 葉身の病徴部分 (3~4mm角) あるいは古い根の中間~根元部分 (2~5mm長) であった。本キットは4℃10ヶ月保存後でも有効であった。
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兼平 勉, 藤森 文啓, 篠原 正行, 土居 養二
1994 年 1994 巻 41 号 p.
171-173
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
ラナンキュラス
Ranunculus asiaticus L. に発生するラナンキュラスモットルウイルス (RMOV) について血清学的診断法, すなわちDAS-ELISA, 間接ELISA, DIBA, ウエスタンブロッティングによる検出を試みた。その結果, DAS-ELISAでは非特異反応が認められたが, 間接ELISAでは純化ウイルス10ng/m
l, 病葉粗汁液の10
5~10
6希釈まで, DIBAで純化ウイルス10~100ng, 病葉粗汁液の5×10
3希釈まで, またウエスタンブロッティング法では病葉粗汁液の5×10
3希釈までウイルスの検出が可能であった。
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中村 靖弘, 藤澤 一郎, 李 今姫, 植松 清次
1994 年 1994 巻 41 号 p.
175-176
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
A virus, which showed the mosaic sympton, was isolated from Larkspur,
Delphinium spp. in Chiba Prefecture in 1992. By using virus particle morphology, the reactions of several test plants, and serological tests, the isolate was identified as broad bean wilt virus.
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中村 靖弘, 藤澤 一郎, 李 今姫, 植松 清次
1994 年 1994 巻 41 号 p.
177-179
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Two viruses, which showed the mosaic sympton, were isolated from Marguerite,
Chrysanthemum frutescens L., in Chiba Prefecture in 1992. For the identification of these viruses, samples were examined by means of mechanical inoculation of crude sap into several test plants, electron microscopic observation of infected leaves using the dip method, and serological tests. One of isolates was identified as cucumber mosaic virus and the other as chrysanthemum virus B.
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福本 文良, 前野 昭人
1994 年 1994 巻 41 号 p.
181-183
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
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シキミのモザイク症状株からキュウリモザイクウイルス (CMV) が分離され, 血清試験からCMVのフキ分離株のグループに属した。
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西 和文, 佐藤 剛
1994 年 1994 巻 41 号 p.
185-188
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
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茨城県つくば市の農業研究センター圃場で栽培されていたアルファルファに, 地際茎および主根基部が黒褐色に変じ腐敗する症状が発生した。病患部からはアルファルファとダイズの双方に病原性を有する糸状菌が高率に分離され, 形態的および生理的研究の結果,
Calonectria crotariae (Loos) Bell et Sobers〔不完全時代:
Cylindrocladium crotalariae (Loos) Bell et Sobers〕と同定された。本菌によるアルファルファの病害が観察されたのはこれが最初と考えられる。本菌による地際茎および主根基部の腐敗症状は, すでに報告されているアルファルファの黒あし病の1症状と考えられ, すでに報告されている
Cylindrocladium floridanum に加え
C. crotalariae を病原菌として新しく追加するよう提案する。
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横須賀 知之, 堤 仁一, 小森 隆太郎
1994 年 1994 巻 41 号 p.
189-190
発行日: 1994/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
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クモヘリカメムシ成虫に対する各種薬剤の殺虫効果を, 虫体浸漬法により検討した。MEP, MPP, PAPおよびエトフェンプロックスは低濃度でも高い殺虫効果が認められた。MEP, MPPおよびPAPは長年にわたり水稲害虫の防除剤として頻繁に使用されてきたが, 薬剤感受性の顕著な低下は認められなかった。
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