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下長根 鴻
1995 年 1995 巻 42 号 p.
1-8
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
各種の畑作物に大きな被害を及ぼしているフザリウム病菌の土壌中における発生生態を解明するため, キュウリつる割病を対象として輪作や有機物施用等の病害発生に及ぼす影響について検討した。その結果, 土壌中での病原菌の生存および発病の軽重には, ネコブセンチュウを含めて, 土壌微生物の関与が極めて大きいことを明らかにした。
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奈良部 孝
1995 年 1995 巻 42 号 p.
9-14
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
わが国に分布する主要なネコブセンチュウ4種の同定法を検討した。従来の形態観察あるいは判別寄生法に代わり, エステラーゼおよびリンゴ酸デヒドロゲナーゼのアイソザイムパターン, 並びに, 天敵出芽細菌
Pasteuria penetrans 3系統の宿主特異性を利用した, 正確で簡便な同定法を開発した。北海道を除く日本国内の分布調査の結果, サツマイモネコブセンチュウ, アレナリアネコブセンチュウおよびキタネコブセンチュウは調査したほぼ全域で検出されたが, ジャワネコブセンチュウの検出は沖縄県と関東の一部に限定された。これらの結果から, 従来, わが国でジャワネコブセンチュウとして報告された種の大部分は, アレナリアネコブセンチュウである可能性が高いと判断された。
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太田 光輝
1995 年 1995 巻 42 号 p.
15-17
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
イネの保菌種子の簡易検定法として真空浸漬法とミル (家庭用種子粉砕器) を使った方法を考案した。滅菌水に保菌種子を入れ, 油回転真空ポンプで10分間, 750mmHg程度の真空度まで吸引することにより, 籾中の病原細菌を高頻度に分離することができた。また, ミルを使うことにより, 簡易に籾の粉砕が可能であった。選択培地を使って保菌種子からの病原細菌の分離を行ったところ, 開花期に10
6cfu/
ml以上の濃度で接種した籾から, 籾1g当たり10
3~10
4cfuの菌が分離され, 更に増菌法により, 汚染籾混合比率1%のサンプルからも病原細菌の検出が可能であった。
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太田 光輝
1995 年 1995 巻 42 号 p.
19-21
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
イネの新しい種子消毒方法として, 真空装置を使った種子浸漬法 (以下真空浸漬法と呼称) を開発した。本法は真空デシケーター中に種子を薬液ごと入れ, 油回転真空ポンプで10分間, 750mmHg程度の真空度まで吸引し, 常圧にもどすときに薬液を種子の内部にまで注入する方法である。黄金晴の開花期接種籾 (10
8cfu/ml) を用い, スターナ水和剤 (200倍), テクリードC (200倍) など5薬剤で試験した結果, 4薬剤で真空浸漬の効果がみられ, 更に薬剤数を増やして試験した結果, 10薬剤中9薬剤で真空浸漬の効果がみられた。慣行濃度の10分の1で真空浸漬した場合にも5薬剤で効果がみられ, 低濃度で効果のみられた薬剤では, 本法により省農薬化が期待できる。
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山下 亨, 江口 直樹, 斉藤 栄成
1995 年 1995 巻 42 号 p.
23-25
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Benomyl resistant strains of
Fusarium moniliforme, the causal fungus of “Bakanae” disease, were assayed using the Komada medium in place of PSA medium. Growth of mycelia on the Komada medium was slow and MIC value was lower than that on PSA medium. However, the method was able to evaluate Benomyl resistance on the Komada medium after 7 days of incubation. This method can be used for determining Benomyl resistance without the need for sterile operations.
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江口 直樹, 小林 長生, 山下 亨, 林 長生, 内藤 秀樹
1995 年 1995 巻 42 号 p.
27-29
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
In 1994 the major race of rice blast fungus isolated in Nagano Prefecture was 007. Other races isolated in this year were 001, 003, 041, 047, 101, 103 and 107.2. The appearances of the races 041 and 047, which were absent in 1980, were due to the increasing use of Yaekogane and Fukuhikari varieties of rice which have a resistance gene (
Pi-z) to these races of rice blast.
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石黒 潔, 内藤 秀樹
1995 年 1995 巻 42 号 p.
31-34
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
To obtain the information about the effect of nitrogen application to rice plants on severity of blast disease epidemics, sporulation capacity of the disease lesions, a component of the epidemic, at various application timing was examined. Nitrogen topdressing applied from 9 days before to 4 days after infection of a blast fungus to rice plants increased the potential sporulating ability of the leaf lesions. The sporulating ratio of the lesions on treated/untreated rice plant is represented as
y=-0.018
t+1.88, where
y is the ratio and
t the infection time (days) after nitrogen topdressing, respectively.
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根本 文宏, 内藤 秀樹, 林 長生, 古川 嗣彦, 丸山 幸夫, 齋藤 泰彦
1995 年 1995 巻 42 号 p.
35-38
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
The use of tractor is efficient in the control of rice blast in directly seeded paddy fields. Two new techniques which include the use of a tractor, to control of rice blast were investigated. In the first, granular fungicides were applied at the rate of 3kg ha
-1 using tractor attached with a side dressing applicator, at the same time with the mechanical ridging operation in the stripe seeding type of directly seeded paddy fields. In this method, the fungicide is applied to the base of hills in the maximum tiller number stage. In the second, the tractor was fitted with a sprayer and liquid fungicide was applied at a rate of 300
l ha
-1 in both stripe and broadcast seeded paddy fields. The effect of applications of granular fungicides using the side dessing method was equal to that of paddy water applications of fungicide for leaf blast control. The effect of low volume spraying of liquid fungicide was equal to that of 1500
l ha
-1 application rates recently used. These results suggested that both methods are effective for efficient control of rice blast in directly seeded paddy fields.
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入野 達之, 小森 隆太郎
1995 年 1995 巻 42 号 p.
39-41
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Yearly fluctuation patterns of the occurrence of false smut in paddy fields in Ibaraki Prefecture were analyzed by Principal Component Analysis, using as variables the percentages of diseased plants in the 7 years from 1988 to 1994. The analysis showed that the first principal component was related to the disease abundance and the second to yearly fluctuation patterns. We classified the whole area of Ibaraki Prefecture into 8 different regions in which the patterns of yearly disease occurrence differed from each other based on the score values of the first and second components at each of 150 fields. These classifications will be invaluable for forecasting the occurrence of this disease.
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小森 隆太郎, 堤 仁一, 入野 達之
1995 年 1995 巻 42 号 p.
43-45
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
稲こうじ病多発生圃場を対象に圃場内での発病株, 発病穂, 発病籾の分布様式を調査したところ, 発病株の分布様式はボアソン分布に適合した。発病穂及び発病籾の圃場内分布様式はポアソン分布には適合せず, 集中分布を示した。さらに, 調査株数の検討をしたところ, 発病株率が2~3%のとき, 推定の許容誤差が1%なら約1,000株が, 許容誤差が2%なら200~300株が必要であった。
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菊地 祥康
1995 年 1995 巻 42 号 p.
47-49
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
栃木県におけるイネ黄萎病の発生は, 1970年から1986年頃までは県北部の早植栽培地帯に限られ, 防除対策の徹底によりこれら常発地での発生は減少した。しかし, 近年その周辺地域や県中部へ本病の発生が拡大し, 発病株率もかなり高くなっている。また県南部も早植栽培地帯の一部においても発生が増加している。
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渡辺 健, 野口 勝憲, 友常 年江
1995 年 1995 巻 42 号 p.
51-54
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
1993~94年の異常気象下の現地圃場におけるサツマイモ立枯病の発生は, 気象条件に大きく影響された。本病少発生条件下においては,
Aspergillus sp.
Penicillium sp. などを含有する微生物資材の土壌施用や土壌pHの弱酸性矯正による単独処理の発病軽減効果は顕著ではなかったが, 両者を併用した場合は, サツマイモの生育は優れ, 薬剤による土壌消毒に次ぐ収量が得られた。しかし, これらの処理効果も甚発生条件下には判然としなかった。一方, ペパーミントの1年輪作も少発生のポット試験条件下では本病の発生を軽減したが, 甚発生の現地圃場条件下では, 効果が判然としなかった。したがって, 微生物資材の施用や土壌pH矯正および輪作といった生態的防除手段は, 少発生条件下でのみ有効と考えられた。
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酒井 和彦
1995 年 1995 巻 42 号 p.
55-57
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
埼玉県内のチコリー産地において, 生育期間中に地上部が萎ちょうし, のちに地上部及び肥大根が軟化, 腐敗する生育障害が1990年頃より発生していた。原因を調査したところ, 細菌 (
Erwinia chrysanthemi) による病害と判明した。作付け前に, クロルピクリン剤による汚染ほ場の土壌消毒を実施し, 生育期に有機銅水和剤やノニルフェノールスルホン酸銅水和剤を散布すると, 本病の発生が抑制される傾向が認められた。
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秋田 滋
1995 年 1995 巻 42 号 p.
59-61
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
イチゴ炭そ病は農家本圃では汚染苗持ち込みによりビニール被覆後に多く発生し, 発生は長期間にわたった。本病は初期の発病株から畦上の隣接株に連続して発生しており, 圃場全体では坪状に発生した。定植時に雨よけを行った本圃での蔓延が抑制された。発病株跡へ健全苗を補植すると, 補植後の発病は認められなかった。
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秋田 滋
1995 年 1995 巻 42 号 p.
63-64
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
採苗床では雨よけと親株にマルチ下チューブ灌水を施し, 親株に直接, 水滴がかからないようにすることによりイチゴ炭そ病の潜在感染親株からの伝搬が防止された。この水管理法では保菌親株は萎凋症状を示したが, ランナー, 葉身, 葉柄に病斑は現れなかった。
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千葉 恒夫, 冨田 恭範, 宮川 雄一, 宮崎 康宏
1995 年 1995 巻 42 号 p.
65-67
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
茨城県におけるメロンのしおれ・立枯症の発生状況およびその原因を1993~94年の2年間にかけて調査した。その結果, 土壌病害虫によると思われる紅色根腐症, 黒点根腐病, ネコブセンチュウ, 立枯病, ホモプシス根腐症などの発生が確認され, その他根腐病の類似症状が発生していた。さらにメロンの根量不足などによると思われる生理症もしおれの原因と思われる。
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竹内 妙子, 大須賀 尚武
1995 年 1995 巻 42 号 p.
69-70
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
養液栽培におけるミツバ立枯病および株枯病に対して, 温湯によるパネル消毒の防除効果を明らかにした。パネルに付着した立枯病菌の菌核および株枯病の残さは60℃5分の温湯処理で死滅した。立枯病および株枯病発生圃場のパネルをパネル殺菌装置で60℃の温湯に30分間浸漬処理した後にミツバを定植したところ, 極めて高い防除効果が認められた。
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白石 俊昌, 竹内 妙子, 峯岸 直子, 萩原 廣
1995 年 1995 巻 42 号 p.
71-72
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
ネギ小菌核腐敗病菌
Botrytis squamosa のPSA培地上での薬剤感受性を検討した。この結果から薬剤を選定し, 圃場での小菌核腐敗病の防除試験を行い, ベノミル剤の散布により, 実用上十分な防除効果を得た。
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竹内 純, 渡辺 建司, 堀江 博道, 武田 直克, 両角 正博, 川村 眞次
1995 年 1995 巻 42 号 p.
73-74
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
ダゾメット粉粒剤によるコマツナ萎黄病の防除について検討したところ, 本剤の10a当たり20kg及び30kg施用は優れた効果を示し, 薬害も認められなかった。防除効果及び刺激臭が少ないことから, 東京都の生産地における本剤の実用性は極めて高いと判断される。
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沼田 京太, 小川 正, 田中 薫
1995 年 1995 巻 42 号 p.
75-77
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Pythium 属菌によるキュウリ苗立枯病, トマト青枯病及び
Rhizoctonia 属菌によるホウレンソウ苗立枯病に対する精製木酢液剤の効果を検討した。トマト青枯病に対しては, 定植7日前の1回灌注と, 定植後7日間隔, 5回灌注で発病遅延を認めた。しかし, 定植後7日間隔, 5回灌注では実用上問題となる薬害が発生した。キュウリ苗立枯病に対しては対照に用いたヒドロキシイソキサゾール30%液剤とほぼ同等の防除効果が認められた。ホウレンソウ苗立枯病に対しては, 本剤と土壌から分離した
Penicillium 属菌と併用した場合, それぞれの単用より効果が優れることを認めた。
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津田 新哉, 山中 雅典, 千葉 恒夫, 藤澤 一郎, Gabriel Ifo ATIRI
1995 年 1995 巻 42 号 p.
79-81
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
In 1994, field surveys of viral diseases on green pepper plants were conducted at Kamisu, Ibaraki Prefecture. Infected leaves were collected from 15 locations, and the viruses were identified using both inoculation tests and morphological observations with an electron microscope. A total of three viruses was isolated. Tobacco mosaic virus (pepper strain) occurred in all locations, but cucumber mosaic virus (ordinary strain) and tomato spotted wilt virus (ordinary strain) occurred at only 3 and 2 locations, respectively.
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轟 吉美, 千葉 恒夫
1995 年 1995 巻 42 号 p.
83-85
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
ダバコモザイクウイルスートウガラシ系の弱毒株HA-1-2 (茨城園研株) は, 強毒株に干渉効果を示し, 本弱毒株をピーマン幼苗に接種することにより, 果実の品質低下が抑制され明らかな防除効果が認められた。
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堤 仁一, 入野 達之, 冨田 恭範
1995 年 1995 巻 42 号 p.
87-88
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
DMI剤に対するナシ黒星病菌の感受性検定を行ったところ, 1994年は1991年から1993年までの検定結果に比べ, 感受性の低下した菌株率がかなり高かった。しかし, 現在のところ茨城県ではDMI剤の防除効果の減退は報告されていない。
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小池 英彦, 川合 康充, 飯島 章彦
1995 年 1995 巻 42 号 p.
89-90
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
リンゴ黒星病菌子のう胞子の葉への感染に要する温度と濡れ時間の関係をリンゴ実生を用いて調べた。子のう胞子の感染に要する葉の濡れ時間は, Mills and Laplante (1951) の表で示されたものよりやや短かく, むしろ MacHardy and Gadoury (1989) の結果, すなわち Mills and Laplante の light infection に要する濡れ時間から3時間を引いた値に近かった。
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(1) 数種薬剤の病原菌菌糸の伸長抑制と担子胞子の飛散および発芽抑制
米山 伸吾, Ruth LINDA B. STEIN
1995 年 1995 巻 42 号 p.
91-93
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Mycelial growth of the pathogenic fungi witches' broom, on Cupuacu trees were inhibited when treated with Folicur (active component-Tebuconazole) and Bayfidan (active component-Triadimenole) at 1ppm on PDA medium. Spore dispersal from basidiocarps and germination of basidiospores were greatly inhibited when basidiocarps on dead branches infected with the disease were sprayed with Befran liquid×1000, Folicur emulsion×1000, Bayfidan W. P.×1000 and Berkute W. P.×500.
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(2) 数種薬剤の散布による担子体形成抑制
米山 伸吾, Ruth Linda B. STEIN
1995 年 1995 巻 42 号 p.
95-96
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Eight fungicides were applied to dead branches of Cupuacu trees infected by the pathogenic fungi witches' broom,
Crinipellis perniciosa. The results showed that in all cases formation of basidiocarps on the dead branches were inhibited when sprayed at 1 to 4 week intervals.
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(3) 数種薬剤の散布による発病抑制効果
米山 伸吾, Ruth Linda B. STEIN
1995 年 1995 巻 42 号 p.
97-99
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
In order to control witches' broom in Cupuacu trees an experiment was conducted to assess the effect of spraying seedlings with Folicur emulsion ×2, 000 and Bayfidan W. P. ×1, 000 at 2, 4 and 6 weeks intervals. The growth in Cupuacu seedlings was inhibited when sprayed with Folicur ×2, 000 at an interval of 2 weeks. Spraying at 4, 6 weeks intervals with both Folicur ×2, 000 and Bayfidan ×1, 000 were judged to be of practical use because good control effects were achieved including inhibition of basidiocarps formation on dead branches and the growth of Cupuacu seedlings wes not inhibited.
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牛山 欽司
1995 年 1995 巻 42 号 p.
101-103
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
寒天葉片法に基づいて
Phomopsis 属菌,
Colletotrichum 属菌,
Pestalotiopsis 属菌の分生子の大量形成条件を検討した。
Phomopsis 属菌分生子は, レモンとクチナシの葉片上で多く形成され, ニンポウキンカンでもかなり多く形成されたが, ウンシュウミカン, ツバキ, サザンカでは全く形成されないかごくわずかの形成量であった。
Colletotrichum 属菌では, クチナシで形成量が多く, チャでもかなり多い形成がみられた。
Pestalotiopsis 属菌においてもクチナシのほうが多く形成され, チャでは形成が遅れてやや少なかった。
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竹内 純, 堀江 博道, 平野 寿一
1995 年 1995 巻 42 号 p.
105-107
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Gray mold of
Angelica keiskei Koidz, Jew's Mallow
Corchorus oltorius L., Sweet basil
Ocimum basilicum L., Amazon lily
Eucharis grandiflora Planch et Linden,
Spathiphyllum cannifolium Schott, Sweet scabious
Scabiosa atropurpurea L., Christmas-tree kalanchoe
Kalanchoe laciniata (L.) DC.,
Nematanthus gregarius D. L. Denh and Canary ivy
Hedera canariensis Willd. occurred in Tokyo Metropolis between 1989 and 1994. The causal fungus which was isolated from diseased plants was identified as
Botrytis cinerea Persoon by morphological observations and inoculation tests.
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冨田 恭範, 宮崎 康宏, 千葉 恒夫
1995 年 1995 巻 42 号 p.
109-110
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
茨城県下のグラジオラス球根養成栽培において多発する赤斑病に対して, 各種薬剤の防除効果及び薬害を検討したところ, 展着剤を加用したプロピネブ水和剤の散布が安定して効果が高く, 薬害もなく実用性が高かった。
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竹内 純, 堀江 博道
1995 年 1995 巻 42 号 p.
111-113
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Leaf spot of
Angelica keiskei Koidz. occurred in Tokyo Metropolis in 1994 and 1995. The causal fungi, which were isolated from diseased plants, were identified as
Septoria dearnessii Ell. et Ev. and a species of
Septoria by morphological observations and inoculation tests.
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竹内 純, 久保田 まや, 堀江 博道
1995 年 1995 巻 42 号 p.
115-117
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Stem blight and leaf spot of
Vinca minor L. occurred in Tokyo Metropolis in 1992. The causal fungus isolated from diseased plants was identified as
Phoma exigua Desmaz. var.
inoxydabilis Boerema and Vegh apud Vegh et al. by morphological observations, inoculation tests and colour reaction test with NaOH. This is first report of a disease of
V. minor being caused by
P. exigua var.
inoxydabilis in Japan.
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竹内 純, 堀江 博道, 飯嶋 勉
1995 年 1995 巻 42 号 p.
119-121
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Damping-off of Jew's mallow
Corchorus oltorius L., fairy primrose
Primula malacoides Franch. and Roebelen date palm
Phoenix humilis Royle var.
loureirii Becc. occurred in Tokyo Metropolis. The fungus isolated from diseased plants was identified as
Rhizoctonia solani Kühn and inoculation tests showed that this was the causal agent of the disease.
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久保田 まや, 平野 寿一
1995 年 1995 巻 42 号 p.
123-126
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
1993年, 東京都八丈島において, モンステラ
Monstera deliciosa Liebm. の葉に未知の病害が発生した。病原菌は形態的特徴, 培地上における菌そう, 水酸化ナトリウム滴下反応及び接種試験から,
Phoma exigua Desmaz. と同定した。病名をモンステラ斑葉病 (leaf spot) と提案したい。
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外側 正之
1995 年 1995 巻 42 号 p.
127-128
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
マーガレットさび病菌の基本的性状に関する試験の一つとして, 胞子発芽に及ぼす温度, pH, 光条件の影響を調べた。本菌の冬胞子は発芽前に休眠を必要とする小生型であり, 最適発芽温度は25℃付近, pHの影響は余り受けないがpH7.0では特に良好, 光照射は発芽促進・阻害いずれの影響も与えなかった。
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栄森 弘己
1995 年 1995 巻 42 号 p.
129-132
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
東京都の伊豆大島において, 1991年トルコギキョウ
Eustoma russellianum G. Don に, また1993年にはブーバルジア
Bouvardia x hybrida hort. に苗立枯れ症状が発生した。病原菌はいずれも
Rhizoctonia solani kühn と同定され, 菌群はともにAG-4 (III A) であった。ブーバルジアでは本菌による病害は未記録であるので, 病名をブーバルジア苗立枯病 (damping off) と提案した。またトルクロホスメチル及びメプロニルの粉剤処理はいずれも両病害に対して高い防除効果を示した。
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星 秀男, 堀江 博道, 石塚 隆治, 佐藤 澄人
1995 年 1995 巻 42 号 p.
133-136
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Web-Blight of Monterey Cypress,
Cupressus macrocarpa, occurred in Tokyo Metropolis in 1994. A
Rhizoctonia species isolated from diseased plants was identified as
R. solani AG-1. Inoculation experiments showed that the fungus was the causal agent of the disease.
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植松 清次, 三宅 勇, 石田 道宏, 山本 幸洋, 中村 靖弘
1995 年 1995 巻 42 号 p.
137-140
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
From 1992 symptoms of Rhizoctonia rot and southern blight of
Sandersonia aurantiaca Hook. were observed in Chiba Prefecture.
Rhizoctonia solani AG-2-2 and
Sclerotium rolfsii, isolated from infected roots, basal stems and rhizomes, were demonstrated as the causal agents of the diseases by inoculation tests. An experiment for the chemical control of Rhizoctonia rot was conducted. The results showed that dipping of rhizomes into Tolclofos-methyl solution was effective.
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栄森 弘己, 飯嶋 勉, 堀江 博道
1995 年 1995 巻 42 号 p.
141-142
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
東京都八丈島において, 1989年にアシタバ
Angelica Keiskei Koidz, 1990年にカラー
Zantedeschia spp. 及びハマオモト
Crinum asiaticum L. var.
japonicum Bak. に未知の立枯性病害が発生した。病原菌はいずれも
Sclerotium rolfsii Saccardo と同定された。病名をそれぞれアシタバ白絹病, カラー白絹病及びハマオモト白絹病と提案した。
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竹内 純, 堀江 博道, 福田 達男, 平野 寿一
1995 年 1995 巻 42 号 p.
143-145
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Southern blight of Christmas bells,
Sandersonia aurantiaca Hook. and
Atractylodes ovata D. C. occurred in Tokyo Metropolis in 1993. The causal fungus which was isolated from diseased plants was identified as
Sclerotium rolfsii Saccardo by morphological observations and inoculation tests.
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福原 いずみ, 牛山 欽司, 永山 功
1995 年 1995 巻 42 号 p.
147-149
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
1994年, 神奈川県において温室内で栽培されているニューギニア・インパチエンス (Impatiens New Cyclon Hybrids) に, 白色菌糸と菌核を生じ, 地際部が褐変, 腐敗する病害が発生した。接種試験および形態観察の結果から, 病原菌を
Sclerotium rolfsii Saccardo と同定し, 病名をニューギニア・インパチエンス白絹病 (Southern blight) とすることを提案した。
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西村 典夫, 菊池 崇, 津田 新哉, 土崎 常男
1995 年 1995 巻 42 号 p.
151-152
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
1993年, 茨城県に発生したヒマワリの斑紋症状の病原ウイルスは, 汁液接種でササゲ等に局部斑点を, キュウリ, トウモロコシ等にモザイクを生じ, 戻し接種でヒマワリに原病徴が再現された。さらにワタアブラムシで非永続的に伝搬され, 粒子形態は約30nmの球状で, キュウリモザイクウイルス (CMV) のY系統の抗血清と反応した。これらの結果から本ウイルスをCMVと同定し, 病名をヒマワリ斑紋病と命名した。
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長井 雄治, 石毛 裕子, 古川 淳, 山下 修一
1995 年 1995 巻 42 号 p.
153-155
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
主として千葉県内のラン愛好家の栽培しているエビネを含む各種のラン科植物のウイルス感染状況を生物検定と電子顕微鏡観察により調べた。シンビジウムではオドントグロッサムリングスポットウイルス (ORSV) が高率に検出され, シンビジウムモザイクウイルス (CyMV) の感染は少なかったが, カトレヤ, デンドロビウム, エビネ, その他のラン科植物では, CyMVがORSVよりも高率に検出された。パフィオペディルムではORSVは認められず, CyMVの感染率も著しく低かった。エビネでは, 1地点のガラス室でランえそ斑紋ウイルス (OFV) が高率に検出された。
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河野 敏郎, 高橋 義行, 高橋 幸吉, 遠藤 武雄
1995 年 1995 巻 42 号 p.
157-159
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
ラン科植物ウイルス病の主要な病原ウイルスである Cymbidium mosaic virus (CyMV) と Odontglossum ringspot virus (ORSV) を対象に製品化した「蘭のウイルス病診断薬」を用いて39品種66株の東洋ラン (カンラン, シュンラン, ケイラン等) を検定した結果, ELISA検定とほぼ同等の感度で検出できた。本診断薬は無病徴の感染株からでもウイルスの検出が可能であった。また,ORSV感染株をバルブ単位で株分けした場合, ELISA検定及び本診断薬によってウイルスを検出できない株も存在したが, 半年から1年3か月後には, 順次ウイルス感染を確認できた。したがって, ウイルスに感染していないことを確認するためには一定期間をおいた数度の検定が必要であると考えられた。
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山下 亨, 武田 和男
1995 年 1995 巻 42 号 p.
161-162
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Experiments were conducted to test the effectiveness of low volume applications of hightly concentrated oxine-copper WP in the control of Typhula snow blight on turf grass at golf courses in Nagano Prefecture. An application of 0.1ml m
-2 of the fungicide diluted 40× was more effective in the control of this disease than that of the commonly used volume and concentration of 0.5ml m
-2 and diluted 200×.
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(1) コショウの感染部位とコショウ枝の感受性
米山 伸吾, Ruth Linda B. STEIN
1995 年 1995 巻 42 号 p.
163-164
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Three experiments were conducted to assess the sensitivity of injured or non-injured black-pepper to the Fusarium pathogen. Firstly, attempts were made to infect non injured seedlings root at their tips or in their mid-portion. Secondly, injured and non injured sites at seedling stem bases were infected. Finally, for older plants cut branches, differing in age, were infected at the site of the wound. In experiments one and two, all plants died, indicating that they are very susceptible to
Fusarium regarding of the infection site. In experiment three old and young branches did not differ in their sensitivities to the fungi.
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(2) 土壌中の菌量と発病
米山 伸吾, Ruth Linda B. STEIN
1995 年 1995 巻 42 号 p.
165-166
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
An greenhouse experiment was performed to assess the relationship between
Fusarium spore densities in the soil and infection rate of black-pepper seedlings. Mata soil (a forest soil of the Amazon) were inoculated with spore suspension increasing concentration from 2.7×10
2 to 5.4×10
5 spores 1g soil. There was a positive correlation between the concentration of spores in soil and infection rates of the seedlings.
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(3) 土壌の種類および菌量と発病
米山 伸吾, Ruth Linda B. STEIN
1995 年 1995 巻 42 号 p.
167-168
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
A greenhouse experiment was conducted to evaluate the infection rate of black-pepper seedlings when grown in five soil types infected with
Fusarium at a rate of 5×10
4 spores g-1 soil when planted in “Mata” and “Barro” soil the infection rates were 22% and 28%, respectively. However, in Tome-Açu, Varzea, or Santa-Izabel the infection rates were much higher at 92%, 78% and 50%, respectively.
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横須賀 知之
1995 年 1995 巻 42 号 p.
169-170
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
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クモヘリカメムシの防除時期について検討した。成虫防除による産卵抑制を目的とする穂揃期のみの薬剤散布では, 散布直後の虫の生息密度は低下したが, 散布1週間後には幼虫が高密度で発生し, 斑点米の発生も多くなった。一方, 穂揃期以降に幼虫の発生に応じて薬剤散布を行うと収穫期までその密度は低く, 斑点米の発生も穂揃期のみの防除に比して少なかった。
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竹内 博昭, 平井 一男
1995 年 1995 巻 42 号 p.
171-173
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
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ツマグロヨコバイの卵寄生蜂であるツマグロヨコバイタマゴバチ
Paracentrobia andoi (Ishii) の効率的増殖法を確立する一環として, 寄主卵採卵のための最適雌成虫密度, 寄主卵数と被寄生卵数との関係, 蜂接種数および飼育中の湿度条件を検討した。その結果, ガラス容器にイネ幼苗30本とツマグロヨコバイ雌成虫60頭を入れて産下させた卵に, 卵寄生蜂10頭を寄生させ, 黒化後に湿度94%に保つ方法が効率的に増殖できることが分かった。
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