教育実践学研究
Online ISSN : 2436-0945
Print ISSN : 1880-2621
15 巻
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • -J.デューイ『経験と教育』再読ー
    滝沢 和彦
    2011 年 15 巻 p. 1-10
    発行日: 2011年
    公開日: 2021/04/30
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    小論の構成は次の通りである。まずIで,平成15年の学習指導要領の改正に関わって筆者の問題意識(総合的な学習の時聞がなぜ「ゆとり教育」と見なされてしまったのか)を述べる。Ⅱでは,授業に先立って教師が授業の構想を述べることが「ゆとり教育」批判への反批判として必要であり,そのための論理をJ.デューイの著作に求め得ることを示す。最後にⅢでは,こうした論理が近年の学力保障(確かな学力づくり)への要請のもとでその効力を失っていないことを示したい。
  • 山口 豊一
    2011 年 15 巻 p. 11-20
    発行日: 2011年
    公開日: 2021/04/30
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  • 篠原助市の解釈をもとにして
    森山 賢一
    2011 年 15 巻 p. 21-26
    発行日: 2011年
    公開日: 2021/04/30
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  • 宮本 直樹
    2011 年 15 巻 p. 27-37
    発行日: 2011年
    公開日: 2021/04/30
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    本研究では,小学校理科教科書に記述されているおもりの質量が異なる振り子実験に着目し、振り子実験の前・後の児童の周期に関する解釈を阻害する要因を質的に調査した。その結果,以下の4点が明らかとなった。 (1) 実験前に「おもりの速さは質量に依存する」といったミスコンセプションを表出する児童が多数存在した。 (2) 児童は実験前にもっていたミスコンセプションに根拠を付加し,それを固持する。そのため,実験後もミスコンセプションが変容しない児童が多く見られた。 (3) ミスコンセプションに付加する根拠として空気抵抗を考える児童が多く存在した。 (4) 周期の差異が生じる要因を測定誤差や実験操作の不正確さ,条件設定の不備と考えない児童が存在した。
  • ー総合学科高校における自然との一体化体験の実践を通して一
    山本 容子
    2011 年 15 巻 p. 39-52
    発行日: 2011年
    公開日: 2021/04/30
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    本研究では,ディープ・エコロジー思想を導入した環境教育プログラムを開発・試行し,生徒の反応や実践的課題を探り,環境倫理の視点を導入した環境教育のあり方を検討する基礎的な知見を得た。「身近な植物との一体化体験」ワークを本プログラムの中心に据え,高校福祉における体験型環境学習のプログラムを構成した。短時間のプログラムであり,また,実施高校の種々の条件に規定された事倒的実践ではあるが,ディープ・エコロジー思想の「自然との一体化」という目標,高校福祉の「レクリエーションの手法の実感的理解」という目標が多くの生徒で達成され, 自然との一体化による自己実現への到達」が一部の生徒で達成された。また,地域や学校の実態に即したものであれば,ディープ・エコロジー思想を導入した環境教育プログラムが生徒に違和感なく受け入れられることが明らかになった。
  • ースクールカウンセラーに対する被援助志向性に焦点を当てて一
    山口 豊一, 井上 朋美
    2011 年 15 巻 p. 53-61
    発行日: 2011年
    公開日: 2021/04/30
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    本研究では,現代の中学生の悩み経験の領域を明らかにし,スクールカウンセラーへの被援助志向性との関係を検討することを目的とした。その際,中学生470名を研究協力者として,質問紙調査を実施した。因子分析の結果,「心理」領域,「学習」領域,「先生への不満」領域,「部活」領域,「健康」領域の5領域が抽出された。それぞれの領域における男女差を検討したところ,「学習」領域と「部活」領域で男子よりも女子の方が悩み経験が高かった。 学年差では,すべての領域において,1年生よりも2年生や3年生の方が悩み経験が高かった。また,スクールカウンセラーへの被援助志向性については,「心理」領域と「学習」領域において悩み経験高群が,低群よりも高いことが明らかになった。 なお,スクールカウンセラーへの被援助志向性は全体的には低いという結果であった。今後,より一層スクールカウンセラーの相談活動が定着することが求められる。
  • 滝沢 真智子, 田中 道弘
    2011 年 15 巻 p. 63-77
    発行日: 2011年
    公開日: 2021/04/30
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    本研究では幼稚園教諭と保育士の両資格を取得予定の119名に,自己肯定感尺度と時間的展望体験尺度を用いて実習の意識調査から実習成果を分析した。実習成果の指標として,自己肯定感と過去に対する自己肯定感の平均得点の差に着目したところ,実習を体験した学生の自己肯定感得点は有意に高くなっていることが確認された。時間的展望体験尺度からは,①目標指向性下位尺度の高群は,実習前から実習を楽しみと感じていること,②希望下位尺度の高群は,実習前後共に教育(保育)者として向いていると感じていること,③現在の充実感下位尺度の高群は,実習前に実習が楽しみと感じており,教育(保育)者として向いていると感じていることが明らかになった。
  • 森山 賢一
    2011 年 15 巻 p. 79-85
    発行日: 2011年
    公開日: 2021/04/30
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    本研究は労作教育の理論的研究者である小林澄兄の労作教育思想、研究の特質について考察、吟味したものである。小林の労作教育思想は単なる欧米労作教育思想、の受容と分析にとどまらず、我が国の勤労教育思想との融合、調和から新しい教育学としての労作教育学の構築に向けた労作原理の確立へと進化していった道筋が浮き彫りにされた。
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