杏林医学会雑誌

表紙

原稿種別: 表紙
1980 年 11 巻 2 号 p. Cover5-
発行日: 1980/06/30
公開日: 2017/02/13

DOIhttps://doi.org/10.11434/kyorinmed.11.Cover5

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目次

原稿種別: 表紙
1980 年 11 巻 2 号 p. Cover6-
発行日: 1980/06/30
公開日: 2017/02/13

DOIhttps://doi.org/10.11434/kyorinmed.11.Cover6

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水平半規管眼反射弓の神経機構

内野善生, 鈴木秀次, 渡部士郎, 宮沢多恵子

原稿種別: 本文
1980 年 11 巻 2 号 p. 89-95
発行日: 1980/06/30
公開日: 2017/02/13

DOIhttps://doi.org/10.11434/kyorinmed.11.89

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水平半規管神経(HCN)を電気刺激し, 外眼筋運動ニューロンからシナプス後電位を記録することで水平半規管-眼反射弓の神経回路網を明らかにしようとした。HCNを電気刺激すると2シナプス性興奮性シナプス後電位(EPSP)が, 刺激と同側の内直筋運動ニューロンと反対側の外転神経運動ニューロンに, 2シナプス性抑制性シナプス後電位(IPSP)が同側の外転神経運動ニューロンに発生した。HCNを刺激すると対側の内直筋運動ニューロンには潜時のおそいIPSP(恐らく3シナプス性)が発生し, この反射弓にだけ特殊な神経機構が存在していた。HCNと上・下直筋, 上・下斜筋を支配する運動ニューロンとの間には, シナプス結合を見い出せなかった。

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鈍的外傷による横隔膜破裂の治験

中江純夫, 松田博青, 林田健男

原稿種別: 本文
1980 年 11 巻 2 号 p. 97-100
発行日: 1980/06/30
公開日: 2017/02/13

DOIhttps://doi.org/10.11434/kyorinmed.11.97

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24歳の女性で交通外傷による左横隔膜破裂と右大腿骨骨折を合併する症例の治験に関して述べた。横隔膜破裂は受傷早期には見のがされる頻度が高い。診断は, まず本症を常に疑って患者を診ることが重要なポイントである。胸部X線写真は, 出来るだけ患者の上体を起こして撮影する。本症は, 特に呼吸と循環系に多大な悪影響をおよぼすので, 発見次第, 外科的治療を行なうべきことを強調した。交通事故の多発に伴なって, 本症は今後増々遭遇する頻度が多いと考える。

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池水の生物学的汚染について

丹羽健, 長尾正已, 中野英一

原稿種別: 本文
1980 年 11 巻 2 号 p. 101-105
発行日: 1980/06/30
公開日: 2017/02/13

DOIhttps://doi.org/10.11434/kyorinmed.11.101

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荒川水系に流入する池の細菌学的汚染調査とその池に棲息するカメの細菌検査をおこなった。サルモネラ菌, 大腸菌群, 大腸菌および腸球菌が池から検出され, それらは冬より夏に多く検出された。また, 人のサルモネラ症と関係が深い亜属Iに属するサルモネラ菌を池の水とカメの腸内容物から検出し, カメの排菌と池水の汚染との間に何らかの関連があるものと推定された。またこれらに接触した人がサルモネラ菌に感染する可能性があること, および, この池と池水の流出河川とが接続しているため河川水への汚染源になりうることが考えられた。

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前庭脊髄反射の動特性の解析

平井直樹

原稿種別: 本文
1980 年 11 巻 2 号 p. 107-110
発行日: 1980/06/30
公開日: 2017/02/13

DOIhttps://doi.org/10.11434/kyorinmed.11.107

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除脳ネコを用いて, 正弦波状の電流刺激を水平半規管に加え, 前庭-頸反射と前庭-前肢反射の動特性と調べ比較, 検討した。0.01&acd;0.366Hzの間で両者の応答は近似しているが, それ以上になると, 前庭-頸反射では位相が小さくなるのに比し, 前庭-前肢反射ではかえって大きくなる。このことから頸と前肢に対する前庭反射の機序は異なっていると思われる。

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実験的関節拘縮および加齢に関する形態学的および組織化学的研究

太田信夫

原稿種別: 本文
1980 年 11 巻 2 号 p. 111-126
発行日: 1980/06/30
公開日: 2017/02/13

DOIhttps://doi.org/10.11434/kyorinmed.11.111

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膝関節屈曲位にてギプス包帯された幼若, 成熟および老齢家兎の大腿骨下端中央部関節軟骨の形態およびアルカリ性フォスファターゼ活性の局在を検索した。正常群では, 加齢に伴い表層基質部の膠原線維等の細線維の配列が乱れ粗造化する傾向にあった。正常老齢家兎では幼若個体にはみられない表層部細胞の細胞質内空胞, 中層以下の細胞の脂肪滴および空胞が多く見られた。幼若個体のギプス固定群では正常群と比べ特にめだった形態変化は認められなかった。ギプス固定成熟および老齢個体では中層以下の細胞の変性が部分的にみられ, さらに老齢個体においては, 表層細胞にまで変性, 壊死をおこしている部分もあった。アルカリ性フォスファターゼの活性は, 無処置正常群家兎において深層の細胞にのみ強陽性にみられた。ギプス固定群では, 幼若, 成熟, 老齢固定群で深層から表層近くの細胞にまで様々な程度に活性が見られ, 活性陽性の細胞が広く分布し, その傾向は老齢家兎になるに従い強く認められた。

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ジフテリア・百日咳・破傷風三種混合ワクチンの副反応と改良百日咳菌コンポーネントワクチンについて

渡辺言夫

原稿種別: 本文
1980 年 11 巻 2 号 p. 127-132
発行日: 1980/06/30
公開日: 2017/02/13

DOIhttps://doi.org/10.11434/kyorinmed.11.127

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痘瘡が世界から撲滅され, 種痘の定期接種がなくなった今, 最も副反応の多いワクチンは百日咳ワクチンとなった。副反応のため一時中止されていたが, 百日咳が流行したため再開された。副反応を恐れて2歳から開始することになったが, 乳児の重症百日咳も多いために安全なワクチンを求める声が高まり, 改良百日咳コンポーネントワクチン(改良百日咳ワクチン)が生まれた。われわれは現行ワクチンと改良百日咳ワクチンの副反応を比較し, 改良百日咳ワクチンが非常にすぐれていることを確認した。特に母親が最も心配し, 熱性痙攣の原因となる発熱が約1/10に減少したことが注目され, 抗体上昇も十分であることから, 定期接種に採用されるべきワクチンと考える。

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抗ヒト腎β-グルクロニダーゼ特異抗体作製とそのための抗原精製方法に関する研究

山田和昭, 松尾英一, 前田きみ子, 富塚幸子, 三谷正信

原稿種別: 本文
1980 年 11 巻 2 号 p. 133-140
発行日: 1980/06/30
公開日: 2017/02/13

DOIhttps://doi.org/10.11434/kyorinmed.11.133

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ひとのβ-グルクロニダーゼに対して特異性の高い抗体を作るための抗原分画となるこの酵素の腎からの抽出精製方法を試行した。抗原分画の抽出に際しては, 臓器を磨砕して得られた混液をクロロホルムと混和し, 遠心沈澱すると分離される水層, 沈澱層, 並びにクロロホルム層のうち, 水層を用い, 塩析, セファデックスG200並びにDEAEセルローズ-クロマトグラフィーを加え, β-グルクロニダーゼ活性の高い, DISC電気泳動で均一な分画を得た。この分画をウサギに免疫して得られた抗体は, 上記分画とも, 精製前の腎抽出液とも免疫拡散法で一本の沈降線のみを形成する特異性の高い抗体であることが判った。今回用いた方法は, ひとのβ-グルクロニダーゼの抽出に関する従来の方法よりも簡単であるので, 今回用いた手技, 並びにこの酵素の病理学的意義に関する知見について簡単に紹介した。

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膵癌および肝細胞癌における白血球粘着阻止試験の検討

近藤一

原稿種別: 本文
1980 年 11 巻 2 号 p. 141-151
発行日: 1980/06/30
公開日: 2017/02/13

DOIhttps://doi.org/10.11434/kyorinmed.11.141

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膵癌および肝細胞癌患者についてナイロンファイバー・カラムを用いて白血球粘着阻止試験(Leucocyte adherence inhibition test, 以下LAI試験)を施行した。患者白血球浮遊液に癌抽出抗原を加えて37℃にインキュベートした後, カラムに流し, 通過前後の多形核白血球数を数え, 白血球粘着率を算出した。PBS (phosphate buffered saline)または正常組織抽出液を用いた対照の粘着率との比をLAI指数(LAI Index)とした。膵癌20例の平均LAI Indexは0.73±0.19で, 対照とした正常13例, 慢性膵炎11例, 膵癌以外の癌15例より有意に低値であった(P<0.01)。正常例の平均LAI Index-2 SD, すなわち0.77以下をLAI試験陽性とした。膵癌20例中13例(65%)が陽性であった。膵偽のう胞, 十二指腸乳頭部癌, 腎癌の各1例が偽陽性を呈した。肝細胞癌20例の平均LAI Indexは0.58±0.23で対照とした正常11例, 肝硬変12例, その他の消化器癌8例より有意に低値であった(それぞれP<0.01, P<0.01, P<0.05)。同様に平均LAI Index-2 SDすなわち0.57以下をLAI試験陽性とした。肝細胞癌20例中11例(55%)が陽性であった。偽陽性例はなかった。以上より, LAI試験は癌特異性を有し, 診断に有用であった。PPDおよびPHA皮膚反応陽性群のLAI Indexは皮膚反応陰性群のLAI Indexよりも低値(LAI陽性)の傾向を示した。CEA, AFP, HBsAgとの間にはとくに相関はなかった。LAI試験陽性例の腫瘍局所の単核細胞浸潤の程度はLAI試験陰性例に比して強い傾向がみられた。Edmondson分類による異型度と肝細胞癌のLAI陽性率とはとくに相関はみられなかった。

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坐骨神経痛で発症し急激な経過で死亡した肝細胞癌の一症例

真部淳, 高橋信一, 柿本隆生, 近藤一, 岡本新悟, 斉藤昌三, 青柳利雄, 前田昭太郎

原稿種別: 本文
1980 年 11 巻 2 号 p. 153-158
発行日: 1980/06/30
公開日: 2017/02/13

DOIhttps://doi.org/10.11434/kyorinmed.11.153

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坐骨神経痛をもって発症し, 急激な経過で死亡した肝細胞癌を経験した。本症例は31才の男性で, 心窩部痛を主訴として当科外来を受診したが, 約3週間後, 左坐骨神経痛が出現し, 歩行不能となり当科に救急入院した。入院時, HB抗原陽性, α-フェトプロテイン(AFP) 198, 000ng/ml, 肝シンチグラフィー及び血管造影所見より肝細胞癌と診断した。臨床的には, 坐骨神経痛は腰椎への転移症状と考えられた。入院後, 膀胱直腸障害, 腹水, 黄疸が出現, 入院後18日目に死亡した。剖検にて肝硬変を合併したエドモンドソンII型の肝細胞癌であった。また第III腰椎, 髄膜, 脊髄に転移を認め, 髄液中にも癌細胞を多数認めた。肝細胞癌で髄膜, 脊髄転移を認める症例は文献上極めて稀であるので報告する。

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第 11 回国際生化学会議と"科学のフロンティア"ゴードン研究会議に出席して

松井英男

原稿種別: 本文
1980 年 11 巻 2 号 p. 159-165
発行日: 1980/06/30
公開日: 2017/02/13

DOIhttps://doi.org/10.11434/kyorinmed.11.159

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昭和 54 年度業績目録医学部関係

原稿種別: 付録等
1980 年 11 巻 2 号 p. 167-218
発行日: 1980/06/30
公開日: 2017/02/13

DOIhttps://doi.org/10.11434/kyorinmed.11.167

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正誤表

原稿種別: 付録等
1980 年 11 巻 2 号 p. 218-
発行日: 1980/06/30
公開日: 2017/02/13

DOIhttps://doi.org/10.11434/kyorinmed.11.218

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編集後記

原稿種別: 付録等
1980 年 11 巻 2 号 p. 219-
発行日: 1980/06/30
公開日: 2017/02/13

DOIhttps://doi.org/10.11434/kyorinmed.11.219_1

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奥付

原稿種別: 付録等
1980 年 11 巻 2 号 p. 219-
発行日: 1980/06/30
公開日: 2017/02/13

DOIhttps://doi.org/10.11434/kyorinmed.11.219_2

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賛助会員

原稿種別: 付録等
1980 年 11 巻 2 号 p. App4-
発行日: 1980/06/30
公開日: 2017/02/13

DOIhttps://doi.org/10.11434/kyorinmed.11.App4

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杏林医学会雑誌投稿規定(昭和 53 年 10 月 6 日改正)

原稿種別: 付録等
1980 年 11 巻 2 号 p. App5-
発行日: 1980/06/30
公開日: 2017/02/13

DOIhttps://doi.org/10.11434/kyorinmed.11.App5

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杏林医学会会則

原稿種別: 付録等
1980 年 11 巻 2 号 p. App6-
発行日: 1980/06/30
公開日: 2017/02/13

DOIhttps://doi.org/10.11434/kyorinmed.11.App6

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裏表紙

原稿種別: 表紙
1980 年 11 巻 2 号 p. Cover7-
発行日: 1980/06/30
公開日: 2017/02/13

DOIhttps://doi.org/10.11434/kyorinmed.11.Cover7

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CONTENTS

原稿種別: 表紙
1980 年 11 巻 2 号 p. Cover8-
発行日: 1980/06/30
公開日: 2017/02/13

DOIhttps://doi.org/10.11434/kyorinmed.11.Cover8

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