杏林医学会雑誌
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11 巻, 3 号
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  • 原稿種別: 表紙
    1980 年 11 巻 3 号 p. Cover9-
    発行日: 1980/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1980 年 11 巻 3 号 p. Cover10-
    発行日: 1980/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1980 年 11 巻 3 号 p. App7-
    発行日: 1980/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 長沢 俊彦, 中林 公正, 吉田 雅治, 木村 常雄
    原稿種別: 本文
    1980 年 11 巻 3 号 p. 221-225
    発行日: 1980/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    ループス腎炎の発症・進行に全身的な免疫異常が深く関与することは, すでに種々の検索から明らかにされている。そこで, 今回はループス腎炎46症例の抗T細胞抗体陽性率, 末梢血リンパ球のT, B細胞及びTγ細胞のsubpopulationの変動, 血中ICレベルと腎組織障害性との関係について検討した。その結果, ループス腎炎では, 抗T細胞抗体が非腎症SLEにくらべて高率に陽性を呈すること, 腎症候の悪化時にはT細胞, Tγ細胞数は低下し, B細胞数は増加すること, 血中ICレベルは腎組織障害の程度を忠実に反映することを見出したのでその詳細について報告した。臨床的に抗T細胞抗体, T, B及びTγ細胞数, 血中IC量を経時的に測定することは, ループス腎炎の進行を予測し, 適切に対処するためにきわめて重要な臨床免疫学的検査と思われる。
  • 豊田 博, 国実 久秋, 小林 裕, 前田 昭太郎, 小俣 好作, 山本 雅博, 山田 和昭, 新垣 有正
    原稿種別: 本文
    1980 年 11 巻 3 号 p. 227-239
    発行日: 1980/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    卵巣淡明細胞癌5例を光顕的および組織化学的に検索するとともに, 他の悪性卵巣腫瘍との比較を行った。卵巣淡明細胞癌は, 既存の漿液性嚢胞と内膜型嚢胞との関連性が示唆される単房性嚢腫である。組織像は見かけ上の多彩性を示し, その実体は多彩な乳頭状増殖を伴う小嚢胞の形成にある。初期増殖像は嚢胞上皮の乳頭状増殖である。腫瘍細胞は淡明細胞, 暗細胞, 移行型細胞および釘頭型細胞などの形態的多様性を示すが, それらの細胞質には, 硫酸基をもつ酸性粘液多糖体とグリコーゲンが主に証明される。漿液性嚢胞腺癌, 内膜型癌および悪性混合Muller管腫瘍の上皮成分との形態的ならびに組織化学的相似性もみられるが, 淡明細胞癌は形態的な独自性を示す卵巣嚢腫である。以上のような所見および文献的考察から, 卵巣淡明細胞癌の発生母地は, Muller管に由来する多能性卵巣被覆上皮ないしは体腔上皮であると考えられる。
  • 原 充弘
    原稿種別: 本文
    1980 年 11 巻 3 号 p. 241-252
    発行日: 1980/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    30例の各種脳腫瘍内嚢胞液を生化学的に分析し, 嚢胞性脳腫瘍の特徴の一面を知る事が出来たので報告する。星細胞腫I∿IIでは総蛋白(T.P.), 総脂質(T.G.), 総コレステロール(T.Chol.)値は悪性星細胞腫より低値であり, 夫々6.0g/dl以下, 280mg/dl以下, 130mg/dl以下。又LDH値は500u以下でLDHisozymeはL_1, L_2, L_3分画が高い。星細胞腫III∿IVではT.P.5.0g/dl以上, T.G.280mg/dl以上, T.Chol.150mg/dl以上又LDH値は700u以上。頭蓋咽頭腫ではLDH値は800u以上。LDHisozymeではL_4, L_5分画が高く夫々13.5%, 40.5%。血管芽腫はT.G.80∿130mg/dl, T.Chol.50∿60mg/dl, LDH値は150u以下。又LDHisozymeは星細胞腫I∿IIに類似する。脳腫瘍内嚢胞液の成因は内容液と血清の蛋白分画及び電解質等の比較により, 血液・脳関門破綻による血清からの濾過産物が主因を成すと考えられる。
  • 竹宮 隆, 樋口 雄三, 岡井 治, 福岡 正和, 伊藤 寛志, 長嶋 長節
    原稿種別: 本文
    1980 年 11 巻 3 号 p. 253-260
    発行日: 1980/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    Exercise hyperemiaの微小循環機構に関する研究の一環として, 本実験は骨格筋の局所循環血流とその血中hematocrit, protein, osmolalityの相互関係をischemiaの条件下で追求しようとするものである。これまでの報告と同じく, ischemic exerciseにおいても筋活動の頻度が増すにつれて前記血中組成の増大がみられたが, venous outflowは必ずしも増大しなかった。また, ischemic exerciseによるこれらの組成変動はnon-ischemic exerciseのそれよりやや大きい結果を得たが, 顕著なものではなかった。ischemia中のHctとproteinの増大については大部分がhemoconcentrationと思われるが, 一部には流速の低下, 側副血行からの流入, hypoxiaによる血管拡張と管径増大など筋微小循環網のhemorheology的性質の関与がHct情報に重畳しているものと推察する。また, 激しい筋活動下の局所性plasma proteinの変動率増大がHctのそれよりも大であることについては, proteinの組織から血中への一時的なback fluxの存在を考察した。
  • 斉藤 喬士
    原稿種別: 本文
    1980 年 11 巻 3 号 p. 261-270
    発行日: 1980/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    幼弱期に投与された男性ホルモンは, 前脛骨筋の線維分化に重要な意義を持つ。すなわち, 出生当日に去勢の上, 日量0.1mgのtestosterone propionateを15日間にわたって与えられたのち生後80日目に測定されたラットでは, 出生当日去勢され, そのまま放置された同年齢のラットに比べ, 前脛骨筋を構成する白筋線維の割合は多く, また中間筋線維の割合は少ない値を示した。ただし, この筋では著者らが前に報告したような筋線維総数を増す方向での男性ホルモン効果は認められない。なお, このホルモン処置を受けたラットでは, 筋線維肥大も見られるが, 筋束の周辺部にある白筋線維に限り筋線維肥大現象があらわれることを知った。
  • 中江 純夫, 松田 博青, 林田 健男, 寺門 広輝, 辻 之英, 矢島 民夫, 長谷川 伝
    原稿種別: 本文
    1980 年 11 巻 3 号 p. 271-275
    発行日: 1980/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    交通事故の多発化に伴い鈍的胸部外傷例が増加している。今回は強力な鈍的外力が加わった結果発生する多発性肋骨骨折症例(肋骨骨折本数5本以上)26例について検討した。死亡例の検討では, 8例が搬入直後あるいは4時間以内に死亡した。入院治療を行った18例中19時間目に1例が死亡した(死亡率5.5%)。多発性肋骨骨折例はショック, 血気胸, 重症頭部, 腹部, 骨盤などの外傷を合併することが多い。搬入前および搬入時に積極的な救命処置, ことに胸部の処置を行なえば, 多発性肋骨骨折症例の救命率はさらに向上するものと考えられる。
  • 小野 彰史, 石川 恭三
    原稿種別: 本文
    1980 年 11 巻 3 号 p. 277-286
    発行日: 1980/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    心臓核医学は近年急速に発展し, 手技の簡便な非侵襲的検査法として, いわゆる総合画像診断法の大きな一分野を占めるようになってきている。当院においても症例を重ね, 過去1年間に^<201>Tl心筋シンチグラフィーは133例, RIアンギオグラフィーは83例に達している。今回, 我々は当院における心臓核医学の現況及び展望について若干の自験例と共に報告する。いまだ現状は充分とはいえず, 更に研究・改善を重ね, より広い臨床応用に応えていきたい。
  • 白戸 千昭, 柳沢 厚生, 石川 恭三
    原稿種別: 本文
    1980 年 11 巻 3 号 p. 287-292
    発行日: 1980/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    メモリー機能を備えた直記式ベクトル心電計(フクダ電子製VA-3F)を使用する機会が得られたので, 従来の汎用型ベクトル心電計(フクダ電子製VA-3D)との比較検討をした。両機器を用い50症例について記録したところ, 時間幅およびベクトル環に有意な差は認められなかった。しかし, スカラー心電図の波高値はVA-3Fで, beat to beat variationを越えてやや高めに記録されたが, これはX-Yプロッターの特性によるものと考えられた。直記式ベクトル心電計は, その特性と限界を理解して使用すれば, 日常の臨床検査に充分に対応し, かつ不整脈の解析など従来困難とされていた分野にも幅広く応用できると考えられた。
  • 布田 由之
    原稿種別: 本文
    1980 年 11 巻 3 号 p. 293-308
    発行日: 1980/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    小児骨折においては, 旺盛な自家矯正能があるため, 保存的に加療されるのが今日一般的である。そのため, 骨折後に起る二次的な成長変化や変形の矯正の実態を知ることが, 治療上最も重要なことである。岩原, 宮城両教授らの業績以来この方面の研究は少ないが, 最近交通事故の増加に伴い, 再びこのテーマについては関心が集っている。しかし, 極めて多種の動的, 静的因子が関係し合うため, その報告には一致しない所も多い。また, 最近の小児の体格向上も著しいため, 時代の変遷による相違も調査する必要があると考えられる。今回我々は, 119名(大腿骨56名, 脛骨65名)の下肢骨折患者の予後調査より, その結果を報告するとともに, 小児骨折の治療について再検討することにした。
  • 辻 正人, 斉藤 元章, 吉田 雅治, 小池 秀海, 長沢 俊彦
    原稿種別: 本文
    1980 年 11 巻 3 号 p. 309-316
    発行日: 1980/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    慢性関節リウマチに全身の血管炎を生じたとき, 悪性関節リウマチmalignant rheumatoid arthritis (MRA)と診断される。MRAは稀な疾患であるが, いったん発症すると予後がきわめて不良なことが注目されている。我々は最近, 慢性関節リウマチの発症後一年以内にMRAへ移行した一症例を経験した。本症例の臨床経過, 筋電図, 筋生検所見, 免疫学的諸検査成績を報告し, とくにMRA症例における免疫学的検査の重要性について考察を行なった。
  • 朝倉 秀樹, 近藤 一, 伊藤 正高, 今泉 啓子, 柿本 隆生, 中野 正美, 森 俊三, 今村 倫嗣, 斉藤 昌三, 青柳 利雄
    原稿種別: 本文
    1980 年 11 巻 3 号 p. 317-321
    発行日: 1980/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    症例は21歳の男性。急性肝炎にて当科入院中, 血清トランスアミナーゼが正常値に回復した時点で外泊を許可したところスキーに行き, その後に血清トランスアミナーゼが再上昇を示した。以後トランスアミナーゼが再び正常値となるのに約1カ月を要した。現在までの経過観察では慢性化が推測される。急性肝炎罹患時における運動負荷の影響については, Chalmersらの報告に代表される様に, 運動負荷は急性肝炎の回復に影響を及ぼさないとされている。しかし, 我々の症例では運動負荷による血清トランスアミナーゼの再上昇を経験した。したがって急性肝炎症例の治療時の安静度及び回復時の退院時期は全身状態や肝機能検査成績の他に, 患者の年齢, 生活歴(飲酒歴を含む), 疾患に対する患者の認識度, 合併症, 職業, HBsAgの有無などをも慎重に考慮して決定すべきである。
  • 原稿種別: 付録等
    1980 年 11 巻 3 号 p. 322-
    発行日: 1980/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1980 年 11 巻 3 号 p. 322-
    発行日: 1980/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1980 年 11 巻 3 号 p. App8-
    発行日: 1980/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 目次
    1980 年 11 巻 3 号 p. Toc1-
    発行日: 1980/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
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