杏林医学会雑誌
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15 巻, 2 号
選択された号の論文の21件中1~21を表示しています
  • 原稿種別: 表紙
    1984 年 15 巻 2 号 p. Cover5-
    発行日: 1984/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1984 年 15 巻 2 号 p. Cover6-
    発行日: 1984/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 泰司, 竹内 隆治, 川島 帝都夫, 高藤 豊治, 戸澤 孝夫
    原稿種別: 本文
    1984 年 15 巻 2 号 p. 149-160
    発行日: 1984/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    当教室の研究の一環として, ヒトの全身の骨格筋内の栄養動脈の分布に関する研究を進めている。本論文では, 日本人成人10体20体側例の足底筋について検索した結果, 9体15体側例に足底筋を認めた(欠如 : 4体5側)ので, この例について栄養動脈の起始部, 分枝状態および本筋内の分布状態とその分布領域等について検索した。本筋は通常膝窩動脈から起こる腓腹動脈の枝(sur), 外側下膝動脈(gil)または独立枝として起こる足底筋枝(仮称, Rpl)等の1枝が脛骨神経と共に分布するが, 時に上部に外側上膝動脈(gsl)が分布する。また, 起始部と分布状態から, I型(Rplのみが分布), II型(Rplとそれ以外の枝)およびIII型(Rpl以外の枝が分布)に分類し, それぞれ26.7%, 6.7%および66.7%の出現頻度を認めた。
  • 吉野 佳一, 土屋 雅宏, 野崎 稔, 赤井 契一郎
    原稿種別: 本文
    1984 年 15 巻 2 号 p. 161-167
    発行日: 1984/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    筋萎縮性側索硬化症(ALS)における核酸代謝を検討するための第一段階として, 対照7例, 古典型ALS 2例の大脳皮質および脊髄の部位別にdeoxyribonucleic acid (DNA), ribonucleic acid (RNA)を定量した。ALSの脊髄前角, 前索, 側索ではDNAの増加とRNA/DNA比の低下が認められた。これはALSの脊髄における細胞構成の変化を反映する結果と思われる。それに対し, ALSの大脳中心前回においてはDNA, RNA含量およびRNA/DNA比ともに変動が認められなかった。これは大脳運動領における病変が軽度であるため, 組織レベルでのDNA, RNAの総量の変動としては把握できないのであろうと推定した。今後, ALSにおける核酸代謝を含めた生化学的検索は, 疾患過程の初期段階にあると考えられる大脳運動領を対象として, 細胞レベルで進められる必要がある。
  • 福島 久喜, 花岡 建夫, 大倉 聡, 野上 博司, 川原 哲夫, 田島 浩一, 鍋谷 欣市, 小野 美貴子, 立川 勲, 相馬 智
    原稿種別: 本文
    1984 年 15 巻 2 号 p. 169-174
    発行日: 1984/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    昭和46年より53年までの間, 当院外科で切除した69例の乳癌について乳癌研究会分類およびWHO新分類に従い, 組織型別に予後と再発を検討した。乳癌69例の5生率は75.0%であり, 乳癌研究会分類の浸潤癌で乳頭腺管癌に相当するのは4例で5生率100%, 髄様腺管癌は42例, 5生率70.7%, 硬癌は19例, 5生率73.7%であった。WHO新分類では, 浸潤性乳管癌が64例, 5生率73.4%となり, 自験例では髄様腺管癌および硬癌がこれに該当した。予後の決定には組織型より病期(stage)が決定因子として強く左右した。再発, 転移臓器は肺, 脳, リンパ節に多かったものの組織型における相違ははっきりしなかった。
  • 福岡 正和, 青木 宏之, 島津 秀昭, 伊藤 寛志
    原稿種別: 本文
    1984 年 15 巻 2 号 p. 175-179
    発行日: 1984/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    従来の深部体温計では2個のサーミスタによる熱流検出法を用いているが, 本研究ではこれを廃し, 小型熱流センサを利用することによりプローブの薄型軽量化と応答時間の短縮を図った。基本原理は従来の手法と同じで, 熱流センサの信号が0になるようにヒータを制御し, 皮膚面に断熱層を形成するものである。深部体温は, 熱流センサに内蔵された熱電対を用いて, 断熱時の皮膚表面温度として求められる。本装置と従来の深部体温計(テルモ社製)について簡単な特性試験を行ない, 両者を比較した。その結果, 熱流センサを利用したプローブは熱容量が小さいため, 装着時の初期応答が従来の1/2以下に改善されることが明らかとなった。
  • 吉丸 博志, 古庄 敏行, 中里 興文, 中島 洋明, 金久 禎秀, 納 光弘, 井形 昭弘, 川平 稔, 中嶋 八良
    原稿種別: 本文
    1984 年 15 巻 2 号 p. 181-189
    発行日: 1984/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    Duchenne型筋ジストロフィー症(DMD)は, 致命的な伴性劣性の遺伝子性疾患であるが, X染色体上でのDMD遺伝子の座位は確定されておらず, その遺伝子産物も同定されていない。今回, 南九州地区の49のDMD家系について, 発端者の同胞と両親のXg血液型, 色盲およびDMDの有無を調査し, 以下の遺伝分析を行った。DMDの分離比の推定値は期待値よりはるかに小さく, 遺伝分析にあたっては浸透度を考慮した。DMDとXg血液型との間の連鎖の検定を行ったが, 有意な連鎖を検出することはできなかった。DMDと色盲との間の連鎖の検定は, 色盲の頻度が低いため行うことができなかった。DMDの突然変異率は, 1.935×10^<-4>&acd;2.224×10^<-4>(/locus/generation)と推定された。この値はやや過大推定と思われるが, 他のX連鎖性疾患の突然変異率に比べるとかなり高い。
  • 松尾 龍一, 田中 康雄, 右田 俊正, 石田 信彦, 藤本 尚資, 馬場 祥行, 井上 富夫, 佐藤 秀昭, 佐藤 喜彦, 東野 俊夫
    原稿種別: 本文
    1984 年 15 巻 2 号 p. 191-198
    発行日: 1984/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    動脈硬化性疾患を対象に, 血小板放出物質であるβ-thromboglobulin (β-TG)およびPlatelet factor 4 (PF4)を測定し健常人との差異について, 比較検討を行った。対象は動脈硬化群として狭心症, 心筋梗塞および脳梗塞計60例を選び, 健常群40例を対照として, 以下の結果を得た。1) 動脈硬化群全体でのβ-TG, PF4は健常群に比し, それぞれp<0.01, p<0.05で有意な高値を示した。また, 疾患群別にみたβ-TG, PF4は健常群に比して心筋梗塞, 脳梗塞群で有意(p<0.05&acd;p<0.001)な高値を示したが, 狭心症群との間に有意差は認められなかった。2) 各疾患群では心筋梗塞群が狭心症群に比してβ-TG, PF4ともにp<0.05で有意に高値であった。3) β-TGとPF4との関連は動脈硬化群でr=0.70, p<0.001と正の相関を認め, 健常群でもr=0.43, p<0.01と正の相関が認められた。
  • 永松 信哉
    原稿種別: 本文
    1984 年 15 巻 2 号 p. 199-208
    発行日: 1984/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    Na^+, K^+-ATPaseは, Na^+, K^+の能動輸送を司る, 細胞膜Naポンプの本体であり, 動物細胞に普遍的に存在する酵素であるが, 最近, この赤血球Na^+, K^+-ATPaseと種々の病態との関連が注目されてきた。そこで本研究においては, 赤血球Na^+, K^+-ATPaseを規定する基本的パラメーターである, Naポンプ数およびNaポンプ活性を, それぞれ〔^3H〕ウアバイン最大結合量およびK^+最大輸送速度として求めるための基礎条件を検討し, その正確な測定法を開発した。この方法により測定した正常人のNaポンプ数は336±50(site/cell)で, そのK_dは4.3±0.9nMであった。また, Naポンプ活性は163±23(nmol/hr/10^9cells)で, そのK_mは2.2±0.6mMであった。尚, Naポンプ数は女性の方が男性に比し有意に高かったが, 年齢差は見られなかった。本測定法は, 精度ならびに信頼性も高く, また同一個体での赤血球Naポンプ数は短期間に変動しないから, 今後の臨床応用も期待される。
  • 永松 信哉
    原稿種別: 本文
    1984 年 15 巻 2 号 p. 209-218
    発行日: 1984/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    糖尿病での赤血球異常について多数の報告がみられるが, 代表的な膜蛋白質であるNa^+, K-ATPaseの変化については未だ報告がない。そこで本研究においては, 赤血球Na^+, K-ATPase(=Naポンプ)数を〔^3H〕ウアバイン結合により, Naポンプ活性を放射性K^+のウアバイン感受性輸送速度として測定し, 糖尿病患者と健常人とで比較した。Naポンプ数は, 糖尿病群と健常群との間で有意差はなかった。Naポンプ活性は糖尿病群で有意に上昇していた。更に, インスリンが本酵素に及ぼす影響を, 細胞レベルで検討したが, インスリンは糖尿病, 及び健常群においてNaポンプ数及びNaポンプ活性に影響は与えなかった。一方, 細胞膜レベルにおいてもインスリンは赤血球膜Na^+, K^+-ATPase活性に影響を与えなかった。これ等の結果は, 糖尿病における赤血球Naポンプ活性の増大は, インスリンの直接作用によるものではなく, 赤血球膜異常にともなうカチオン透過性の亢進による二次的変化である可能性を示唆している。
  • 鹿児島 博子, 土田 幸英, 竹内 ひろみ, 大野 宣孝, 尾郷 賢, 花岡 建夫, 小野沢 君夫, 鍋谷 欣市, 伊藤 久, 相馬 智
    原稿種別: 本文
    1984 年 15 巻 2 号 p. 219-228
    発行日: 1984/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    近年, 皮弁の血行動態の解明が進み, 動脈性皮弁や筋皮弁が開発されるに至り, 種々の組織欠損の再建にさかんに利用される様になった。今回, 我々は食道の二次再建に, これらの皮弁を用い, 良好な結果を得た。DP flapのみを用いたもの2例, 大胸筋皮弁を用いたもの2例, DP flapと大胸筋皮弁を併用したもの1例, 腹直筋皮弁を用いたもの2例であった。食道原疾患は悪性5例, 良性2例であった。いずれも低栄養状態にあり, また7例中4例が70歳を越える高齢者で動脈硬化が進み, 局所は放射線や瘻孔のため炎症を併っていた。遠隔転移のため死亡した例を除き, 2週間前後で経口摂取可能となった。これら皮弁による再建食道の今後の問題として, 癌化, 潰瘍化, 消化液による接触性皮膚炎などがある。
  • 本島 悌司, 鍋谷 欣市, 福住 直由
    原稿種別: 本文
    1984 年 15 巻 2 号 p. 229-234
    発行日: 1984/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    食道横紋筋肉腫は極めてまれであり, 内外の報告例は15例にすぎない。そのなかで横紋を見出し得た症例はさらに少なく, 今回報告する自験例を含めて僅か6例である。自験例は60歳男性で, 2カ月前に突然食道の通過障害を自覚し急速に増悪した。入院時所見では37.9℃の発熱と13, 800/mm^3の白血球増多がみられたが, 他に異常所見はみられなかった。X線および内視鏡検査ではEa Ei Cに約8cm長のpolypoid型の陰影欠損が, また上門歯列から35cmの食道右壁に潰瘍形成を伴なうpolypoid型の腫瘍がみられた。生検診断は未分化な悪性腫瘍であった。術前合併療法後に切除術を行い, A_3, N_3でStage IVであった。術直後より38.5℃の弛張熱がみられ9週で死亡した。切除標本には潰瘍形成性の腫瘍がみられ, 外膜面では8×4×2cmの腫瘤を形成して壁外に突出していた。さらに口側食道に数個の壁内転移があった。組織学的にPTAH染色で腫瘍細胞に横紋がみられた。
  • 古庄 敏行
    原稿種別: 本文
    1984 年 15 巻 2 号 p. 235-242
    発行日: 1984/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    1977年Rubinsteinらは, インスリン依存型糖尿病(IDDM)は50%の浸透率を有する劣性遺伝形質と報告したが, その後の双生児研究や家系資料分析の結果から, 今ではIDDMが不完全浸透であること, IDDMのpenetranceは低いことはほぼまちがいない事実と思われる。著者はこれらの点をふまえ, (1) penetranceの推定法を考案し, IDDMのpenetrance(ν)を推定したところ, 家系調査資料からν=0.0444&acd;0.0888, IDDMとHLAとの資料からν=0.3&acd;0.5, 双生児資料からν=0.5000&acd;0.7048を得た。なお双生児資料から推定されるpenetranceが高く推定される点についても考察を試みた。(2) 不完全浸透の遺伝形質の遺伝子頻度の推定法についても考案した。(3) 双生児資料から遺伝様式の判定法を考案した。すなわち, 一卵性双生児の一致率(C_1)と二卵性双生児の一致率(C_2)を用い(C_1/C_2)&cong;2の場合は単純優性遺伝, (C_1/C_2)&cong;4の場合は単純劣性遺伝, (C_1/C_2)>4の場合は多因子遺伝と判定する。特にIDDMの如くpenetranceの低い遺伝形質は, 治療や予防の可能性を残している。したがって, IDDMの臨床医学の上からも, 精度の高いpenetranceを推定し, penetranceに及ぼす影響を解明することは極めて重要と思われるので, penetranceについても考察を試みた。
  • 原稿種別: 付録等
    1984 年 15 巻 2 号 p. 243-325
    発行日: 1984/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1984 年 15 巻 2 号 p. 326-
    発行日: 1984/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1984 年 15 巻 2 号 p. 326-
    発行日: 1984/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1984 年 15 巻 2 号 p. App4-
    発行日: 1984/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1984 年 15 巻 2 号 p. App5-
    発行日: 1984/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1984 年 15 巻 2 号 p. App6-
    発行日: 1984/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1984 年 15 巻 2 号 p. Cover7-
    発行日: 1984/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1984 年 15 巻 2 号 p. Cover8-
    発行日: 1984/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
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