杏林医学会雑誌
Online ISSN : 1349-886X
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18 巻, 2 号
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  • 原稿種別: 表紙
    1987 年 18 巻 2 号 p. Cover5-
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1987 年 18 巻 2 号 p. Cover6-
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年 18 巻 2 号 p. App4-
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 本島 悌司, 鍋谷 欣市, 小野沢 君夫
    原稿種別: 本文
    1987 年 18 巻 2 号 p. 165-174
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    食道癌切除術後の再発死亡105例の再発初発型式で分類し,頸部再発初発が18.1%,胸部再発初発が41.9%,腹部再発初発が13.3%,臓器再発初発が26.7%にみられた。これらの再発初発時期は再発初発型式と手術的根治度で異なり,胸部再発初発と臓器再発初発の治癒切除例では15〜20ケ月,非治癒切除例では6ケ月以内であり,また頸部再発初発ではそれぞれ24ケ月と6ケ月以内であり,同様に腹部再発初発では6ケ月と5ケ月以内であった。再発治療で12ケ月以上生存例は頸部再発初発例の21.0%にみられ,胸部,腹部および臓器再発初発例の12ケ月以上生存例は4.5〜7.1%であった。再発食道癌の治療の向上には再発癌の早期診断が重要であり,再発初発時期までのあいだに,頸部リンパ節腫大,腹部腫瘤や肝の触知のほかに,嗅声,咳漱,血性疾,体重減少,食思不振,胸背痛,腰痛などの症状が観察されており,外来診察時にはこれらのことに留意して経過観察することが重要である。
  • 田村 高志, 保科 弘毅
    原稿種別: 本文
    1987 年 18 巻 2 号 p. 175-178
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    我が国の流産の頻度は約10%といわれているが,この流産児の約50%に染色体異常がみられる。このうち,その親に均衡型転座保因者が存在することが報告されている。本研究ではこれらの点を考慮し,2回以上流産既往歴をもつ74組の夫婦について染色体検査を試みたところ,3組の夫婦(いずれも妻のみ)が均衡型転座保因者と判定され,なお,それぞれの染色体核型は,46, XX, t(2;18)(q32;q23), 46, XX, t(2;12)(P15;P13), 46, XX, t(9;21)(q32;q22)である。症例2,3では子供がいるので,その子供についても染色体検査を試みたところ,1名は正常核型で,もう1名は母親と同じ核型をもつ均衡型転座保因者であった。流産既往歴をもつ夫婦において均衡型転座保因者が確認された場合,染色体異常の再発危険率が高いので,以後の遺伝相談が必要である。
  • 小林 利章, 渡辺 言夫
    原稿種別: 本文
    1987 年 18 巻 2 号 p. 179-183
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    1981年秋から新しい百日咳コンポーネントワクチンが使用されるようになった。このコンポーネントはpertussis toxin (PT)とFilamentous Hemagglutinin (F-HA)であり,それらに対する抗体測定法が開発されたので,抗PT抗体および抗F-HA抗体について検討した。両抗体とも10 ELISA UNIT (EU)以上を感染防御可能な抗体価とした。三種混合ワクチン(DPT)接種児の10年以上経過したものでは35%が両抗体とも10EU以下であり,罹患の危険があることが認められた。DPT未接種児では,抗PT抗体で7.1%,抗F-HA抗体で10.7%が10EU以上であった。百日咳既往児では抗PT抗体は全例10EU以上であったが,抗F-HA抗体では10-EU以上になっていたのは28.5%であった。妊婦300例のうち26名(8.7%)はいずれの抗体も10EU以下で,感染の危険があり,新生児百日咳の予防について注目すべき知見である。
  • 長谷川 典子
    原稿種別: 本文
    1987 年 18 巻 2 号 p. 185-194
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    心疾患を合併したDown症候群は,早期に肺高血圧症に進行する傾向があり,術後の呼吸不全をきたし易いといわれている。心疾患を合併したDown症児12例の肺の微細構造を,本症候群を有しない心疾患児29例と形態学的並びに酵素組織化学的に比較検討した。電顕的に観察すると,肺高血圧症を有する心疾患児では,1)基底膜の蛇行,2)毛細血管内皮細胞の肥厚,3)毛細血管周囲の問質の拡大と膠原線維の増加,4)II型肺胞細胞の増加と好オスミウム小体の空胞化等が認められた。Down症児では非Down症児に比し,形態変化の程度が強く,且つ,より初期より変化が認められる傾向があった。肺表面活性物質に関連するとされるアルカリホスファターゼ(ALPase)活性は,II型肺胞細胞形質膜の肺胞腔側およびそれに近接する好オスミウム小体に組織化学的に検出された。Down症の有無による活性局在部位の差は認められなかったが,肺高血圧症を有する症例,殊にDown症児では活性が強く検出され,肺胞上皮の障害により表面活性物質の分泌に影響が及んでいることが示唆された。
  • 佐藤 泰司, 高藤 豊治
    原稿種別: 本文
    1987 年 18 巻 2 号 p. 195-211
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    日本人成人50体,100体側例の腋窩動脈の各動脈の分岐形態等について検索し,2,3の興味ある所見を得たので報告する。1. Nomina Anatomica (NA)に記載された6動脈〔最上胸動脈,胸肩峰動脈,外側胸動脈,肩甲下動脈,前上腕回旋動脈および後上腕回旋動脈〕の単独枝分岐の頻度は,それぞれ86%, 69%, 45%, 45%, 64%および25%であった。また腋窩動脈全体の分岐形態として,6動脈がすべて単独枝型が16%で最も頻度が高かった。2. NAに記載のない,a)腹部枝(Rab,佐藤,'76;下胸筋神経と併行して,主に大胸筋腹部筋束に分布),b)上肩甲下動脈(Sss, Huelke, '59;上肩甲下神経と併行して,主に肩甲下筋の上部筋束に分布),c)烏口腕筋動脈(Cb,佐藤, '80;筋皮神経に併行して,主に烏口腕筋に分布),d)烏口突起動脈(Pc,佐藤・高藤, '85;烏口突起付近に分布)の4動脈の単独枝分岐の頻度は,それぞれ44%, 39%, 90%および62%で,欠如頻度もそれぞれ14%, 0%, 1%および32%であったので腋窩動脈の常在型の動脈と考える。3.今まで報告例のない,後上腕回旋動脈が2本存在するものを2例(2%)認めた。4.破格動脈の浅上腕動脈が10%出現した。
  • 田坂 哲哉, 田代 護, 座波 嘉輝, 池田 忠子, 小橋 隆一郎, 伊藤 武雄
    原稿種別: 本文
    1987 年 18 巻 2 号 p. 213-223
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    心疾患による標準化死亡率の高い北海道S町無医地区において循環器を中心とした健康診断を行い,その資料を基に高血圧者,対照者を比較検討し,地域の疫学的特性を検討した。1)健康診断を行った地域では男女とも高血圧者の頻度が約30%であった。2)女性の高血圧者は血中脂質が有意に高く,心疾患による高い標準化死亡率の大きな要因になっていると考えられた。3)男性の高血圧者は女性ほど血中脂質は高くなく,高血圧が心疾患による高い標準化死亡率の要因になっていると推測される。4)同一地域であるにも拘らず血中脂質について男女の差が認められ,これには食事内容の変化などが関与しているものと思われる。5)高血圧者,境界型高血圧者の管理には血圧測定のみならず,肥満の予防,血中脂質のコントロール,心電図,心エコーによる検査が重要である。6)尿中NAG活性は男性の高血圧者で高値を示したが,今後詳細な検討が必要である。
  • 園 徳偉
    原稿種別: 本文
    1987 年 18 巻 2 号 p. 225-230
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    日本住血吸虫の虫卵抗原,雌成虫抗原,雄成虫抗原を検出するためinhibition enzyme-linked immunosorbent assay (IELISA)を行ない,次の点を明らかにした。すなわち,日本住血吸虫感染マウス血清の最適希釈液を用いると,IELISAによってリン酸緩衝液中に溶解した0.05μg/mlの虫卵抗原を検出できる。IELISAの感度は指標抗体の希釈度の増大に伴って増加する。また,感染血清を用いた本法の感度は使用する抗原によって異なる。本法は雄成虫抗原の検出には不適である。一方,IELISAにより抗原の特異性を検討した結果,雌成虫抗原,雄成虫抗原はいずれも虫卵抗原に対して交叉反応性を示さなかった。虫卵より部分精製された糖タンパク画分は強い抗原性を示した。さらに,感染血清を用いたIELISAでは,これら抗原間の交叉反応の程度を,定量的に検出できることを確かめた。
  • 田中 秀治
    原稿種別: 本文
    1987 年 18 巻 2 号 p. 231-244
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    胸部損傷合併多発外傷患者83例の呼吸と循環動態の変動を受傷後7目まで検討した。重症頭部外傷非合併群ではISS重症度が増すに従い,大量の輸液・輸血を必要とし,肺血管抵抗増大や心筋挫傷に起因する右心機能低下,肺ガス交換能低下および酸素運搬能低下が認められた。これらの変動は受傷後3日まで著明であった。重症頭部外傷合併群では,交感神経緊張と循環血液量減少に起因する末梢血管抵抗上昇,高血圧症,低心拍出量,酸素運搬量低下などが脳死まで継続した。また,外傷後呼吸不全併発の13例にPGE_1を経右房投与した結果,右心機能,ガス交換能が早期より著明に改善し,尿量も増加した。重症多発外傷患者では,綿密な呼吸・循環モニタリング下に,受傷後早期に生体の反応をoptimal valueに近ずけるよう患者管理をすることが重要である。その目的にPGE_1は選択すべき薬剤の1つである。
  • 渥美 清
    原稿種別: 本文
    1987 年 18 巻 2 号 p. 245-261
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    成熟ddyマウスにクロラムフェニコール1日50mgを経口的に1回および連続投与し,肝臓病変を経時的に観察した。肝病変は連続投与群の方に著しく,ミトコンドリアのクリステ融解とミトコンドリア融解が認められた。また,肝細胞核やミトコンドリア周囲に粗面小胞体の層板状増殖,滑面小胞体の網目状の著しい増加および粗面小胞体と滑面小胞体との相互連続が認められた。さらに連続投与群には8日以後,不正形の巨大ミトコンドリアの他に,小型で濃染性基質の再生ミトニ・ンドリアもみられた。一方,肝臓のP/O比,呼吸調節率およびコハク酸脱水素酵素活性は低値を示し,これらのミトコンドリアはエネルギー産生をほとんど行っていないと考えられた。また滑面小胞体およびペルオキシゾームの増加は,クロラムフェニコール解毒の形態学的指標と思われる。したがって,クロラフェニコール連続投与により,マウス肝は著しい機能低下を来たすことが示唆される。
  • 若林 行雄, 関 清之, 清川 浩路, 吉野 佳一, 長沢 俊彦
    原稿種別: 本文
    1987 年 18 巻 2 号 p. 263-270
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    症例は44歳,男性。血友病Aにて昭和55年,58年に大量の血液製剤の投与を受けた。昭和60年8月頃より全身倦怠感,昭和61年1月頃から微熱,盗汗,下痢,食欲不振,四肢末梢のしびれ感,5月より高熱,咳漱が現われ,15日に入院した。抗HIV抗体陽性。末血にて総リンパ球数の減少,ヘルパーT細胞の著明な減少,OKT4/OKT8比の著明な低下,ツ反陰性などの細胞性免疫不全を認めた。さらに日和見感染として肺結核,神経障害として多発ニューロパシーを認め,頭部CTでは低吸収域がみられ,AIDSと診断した。カポジ肉腫は認められなかった。諸種の治療も効なく,病状は悪化して5月28日死亡した。昭和62年2月6日現在,わが国では26名が厚生省AIDS調査検討委員会で認定されているが,本症例は17例目であり,肺結核と末梢神経障害,さらに頭部CTにおける低吸収域などの異常はいずれもわが国の症例では初めて指摘された所見である。
  • 岩田 猛男, 池崎 廣海, 池田 郁夫, 守家 留雄, 里中 洋一
    原稿種別: 本文
    1987 年 18 巻 2 号 p. 271-276
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    杏林大学における放射線治療は昭和45年12月から開始した。以来,旧新川病院時代からの島津製HL5型深部X線治療装置を軸に,漸次治療装置を増加しながら,治療を行って来た。その内容は他施設に優るとも劣らない高水準を保っていると自負している。これからは,それらの維持,補修と同時に,大学としての最先端治療を維持して行くためにも,現在までのデータを整理し,本学における放射線治療と各科,学外地域との関係や貢献性を検索したので報告する。
  • 松田 博雄, 矢島 晴美, 広沢 浩, 長谷川 廉, 小林 宗光, 雨宮 秀樹, 伊藤 泰雄, 韮沢 融司, 矢田 浩二, 松田 七海, 岡 ...
    原稿種別: 本文
    1987 年 18 巻 2 号 p. 277-282
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    昭和60年度NICU入院数は142例,延べ144例であり,新生児は139例であった。致死的な奇形児を除いた極小未熟児は18例で,そのうち17例(94%)を救命しえた。7例が死亡し,主要な死亡原因は遷延性肺高血症と細菌感染症であった。2例の未熟児網膜症に冷凍凝固法と光凝固法が適応された。網膜症の予防にビタミンEが有効との報告があるが,現時点ではその安全性は確定しておらず,今後検討したい。横隔膜ヘルニア,十二指暢閉鎖症,食道閉鎖症などの消化管奇形と巨頭症は全例胎内診断がなされており,横隔膜ヘルニアは帝王切開で分娩後直ちに根治手術を施行し,良好な経過をとった。母乳保育により壊死性腸炎の発症はなかった。しかし最近,HTLV IおよびIIIが母乳を介して垂直感染することが明らかとなり,早急にスクリーニングを開始したいと考えている。ハイリスク児の経過観察外来が開かれ,津守,稲毛発達質問法とMCCベビーテストが用いられている。
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年 18 巻 2 号 p. 283-374
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年 18 巻 2 号 p. 375-381
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年 18 巻 2 号 p. 382-383
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 文献目録等
    1987 年 18 巻 2 号 p. 384-
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年 18 巻 2 号 p. 385-
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年 18 巻 2 号 p. 385-
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年 18 巻 2 号 p. 385-
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年 18 巻 2 号 p. App5-
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年 18 巻 2 号 p. App6-
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年 18 巻 2 号 p. App7-
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1987 年 18 巻 2 号 p. Cover7-
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1987 年 18 巻 2 号 p. Cover8-
    発行日: 1987/06/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
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