杏林医学会雑誌
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22 巻, 3 号
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  • 原稿種別: 表紙
    1991 年 22 巻 3 号 p. Cover9-
    発行日: 1991/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1991 年 22 巻 3 号 p. Cover10-
    発行日: 1991/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 犬塚 摩里
    原稿種別: 本文
    1991 年 22 巻 3 号 p. 383-395
    発行日: 1991/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    糖尿病モデル動物であるWBN/Kobラットの網膜構造の変化と網膜毛細血管基底膜の厚さの変化を,光顕および電顕下にて経時的に観察した。WBN/Kob雄,雌ラットともに視細胞外節より始まり,外網状層にまで及ぶ進行性の網膜外層崩壊が認められた。網膜毛細血管基底膜の厚さは,WBN/Kob雄ラットでは,WBN/Kob雌ラット,およびWistar系雄ラットに比較し有意に肥厚していた。肥厚は糖尿病発症前に始まり,発症により増強されず,壁細胞の変化に先行していた。WBN/Kob雄ラットにみられる網膜外層の変化および網膜毛細血管基底膜肥の厚は,糖尿病の発症,進展と直接の関係を見出すことが出来なかった。本モデル動物を,糖尿病網膜症発症機序の研究に用いることには問題があると考えられる。
  • 高藤 豊治, 五十嵐 純, 神林 隆幸, 横山 寿光, 守屋 厚, 斎藤 嘉代, 佐藤 泰司
    原稿種別: 本文
    1991 年 22 巻 3 号 p. 397-403
    発行日: 1991/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    ごく稀な副肩甲下筋(0.5%)を54歳男性左側に認めた。本筋は下角近くの肩甲下筋,大円筋および胸背動脈壁から腱膜で起始し,途中2束の筋束に移行し,肩甲下筋と烏口腕筋の筋膜に停止していた。両筋束には上神経幹後枝からの上肩甲下神経が分布していた。個体発生的には,Kato('89)によると,肩甲下筋は胎生初期に異なる神経に支配された3つの筋塊の癒合により形成されるとしているため,著者らはそれらのうちの上肩甲下神経および下肩甲下神経に支配された最上位と最下位の筋塊の一部が遊離して本破格筋を形成し,その後,後者由来の筋束は退化し腱膜に変化したものと推察した。また支配神経の筋内分布状態の観察から,停止筋束の一部は肩甲下筋から烏口腕筋に移行したと考えた。尚,本筋は腋窩神経と胸背神経の腹側に位置していたため,本例ではentrapment neuropathyが両神経に生じる可能性があることを指摘した。
  • 木村 光隆, 永田 美保, 林 信義, 今村 博彦, 三村 晴夫, 松山 恭輔, 宍戸 悟, 工藤 潔, 千野 一郎
    原稿種別: 本文
    1991 年 22 巻 3 号 p. 405-412
    発行日: 1991/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    杏林大学泌尿器科で1976年1月より1988年12月までの13年間に治療した膀胱移行上皮癌169例について臨床的検討を行なった。性別は男性124例,女性45例で,年齢は30〜89歳平均64.6歳であった。組織学的異型度はG0 2例,G1 48例,G2 83例,G3 35例,GX 1例で,組織学的深達度はpTis 1例,pTa 61例,pT_1 56例,pT_2 18例,pT_3 11例,pT_4 9例,pTx13例であった。異型度と深達度の間には相関関係が認められた。腫瘍数,大きさおよび形態と組織学的異型度,深達度の関係は,腫瘍数では単発にlow stageが有意に多く,多発にhigh stageが有意に多かった。腫瘍の大きさは腫瘍が大きくなるに従って異型度,深達度ともに有意に高くなった。腫瘍の形態では乳頭状および有茎性腫瘍にはlow grade,low stageが有意に多く,非乳頭状および広基性腫瘍にはhigh grade, high stageが有意に多かった。169例全体の5年実測生存率は63.6%で,1cm以下,乳頭状有茎性,低異型度,低深達度の腫瘍が予後良好であった。初回治療法別の5年実測生存率は,経尿道的腫瘍切除術(TUR)73.4%,膀胱全摘術45.8%であった。
  • 三浦 由紀
    原稿種別: 本文
    1991 年 22 巻 3 号 p. 413-422
    発行日: 1991/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    Balb/cマウス由来の大腸癌株細胞(Colon 26)の脾臓内注入による血行性肝転移を実験的に作製し,肝転移過程のレクチン結合パターンを組織細胞化学的手法により検討した。使用したレクチンはCon A, WGA, RCA, PNA, DBA, UEA-1, GS-I, SBAの8種類であった。Con Aは,大腸癌細胞(Colon 26),肝細胞および内皮細胞のいずれにおいても細胞膜と核膜を含め,灘漫性に強い染色性を呈した。RCAとSBAも各々の細胞を瀰漫性に染色したが,核膜は陰性であった。UEA-IとPNAの染色性はほとんど認められなかった。WGAはいずれの細胞も染色したが,特に類洞内皮細胞とColon 26細胞の細胞膜が強く染色された。GS-IはColon 26細胞のみを染色した。肉眼的に明らかな肝転移が認められたのはColon 26細胞注入後18日目以降であったが,腫瘍細胞と特異的に反応したGS-Iを用いて経時的に観察すると,注入後7日目より肝転移巣が確認され,腫瘍細胞は肝小葉の類洞周囲で増殖していた。レクチン,特にWGAやGS-Iを組織細胞化学的に適用すると,転移の初期の段階より癌細胞を捕捉することが容易となり,転移の過程を知る上でレクチン組織化学は有用と考えられる。
  • 鈴木 昇
    原稿種別: 本文
    1991 年 22 巻 3 号 p. 423-433
    発行日: 1991/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    正常および発癌剤(N-メチルベンジルアミン)投与ラット食道粘膜上皮基底膜の性状を,基底膜の一構成要素であるラミニンを指標とし,免疫組織化学的方法を用いて光顕的ならびに電顕的に検索した。正常食道上皮では,抗ラミニン抗体は基底膜に沿って結合し,反応陽性部位は線状を呈した。電顕観察では,基底膜は2層構造を示し,抗ラミニン反応は,両層にわたり,瀰漫性に認められた。異型上皮においても,抗ラミニン反応は食道上皮基底膜に一致して線状に陽性であった。また,基底膜直下に著明に増生した微小血管が認められ,増生血管基底膜は抗ラミニン反応陽性であった。表在癌の粘膜上皮内癌での抗ラミニン反応は,線状に連続して基底膜部に認められた。その反応の程度は,異型上皮組織に比べ減弱した。また,表在癌の粘膜固有層癌での抗ラミニン反応は,腫瘍先進部で一部不連続に認められた。同時期の電顕像では基底細胞層より細胞質突起が認められ,同部の基底膜の2層構造は消失していた。以上の結果から,抗ラミニン反応は食道表在癌の壁深達度診断への応用に有用と思われる。
  • 神林 隆幸, 横山 寿光, 守屋 厚, 斎藤 嘉代, 東 昇吾, 五十嵐 純, 高藤 豊治, 佐藤 泰司
    原稿種別: 本文
    1991 年 22 巻 3 号 p. 435-446
    発行日: 1991/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    日本人成人10体・20体側例の棘上筋の栄養動脈を検索し,以下の所見を得たので報告する。本筋を動脈の起始部と分布状態により10型に分類した。I型は鎖骨下動脈(S)の頚横動脈(Tc)と肩甲上動脈(Ss)により栄養されるもので,II型はそれに腋窩動脈(Ax)からの肩甲回旋動脈(Cs)が加わったものである。A型はSsがSの第1部から,B型はSsがSの第3部またはAxから直接分岐し,C型はSsが2本存在するものである。また,s型はSsがSの第3部から,a型はAxから分岐する型である。これらの型のうち最も出現率が高かったのはIB-s型(40%)で,次いでIA型(25%)であるが,II型ではIIA型(15%)のみが出現した。尚,IB-s型では,Ssは本筋全体の82.6%,Tcは17.4%の領域を栄養していた。栄養動脈の総数は2本のものが75%,3本が25%に認められた。更に,肩甲上神経の本筋枝の分岐位置および肩甲切痕の形態について検索し,動脈型との関係について考察を加えた。
  • 根元 健二
    原稿種別: 本文
    1991 年 22 巻 3 号 p. 447-457
    発行日: 1991/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    特発性側彎症は主に思春期女子にみられ,小児整形外科疾患を代表する重要な疾患である。しかしながら,その病因はおろか,病態にも不明な点が多い。この点を究明すべく,本実験を行った。実験は幼若ratを用い,著者が新しく考案した片側広範囲肋骨締結法で側彎ratを作製し,成熟した後,X線学的,病理組織学的検索を行った。polyester樹脂包埋による硬組織標本では,脊椎の回旋,脊椎後方要素の非対称性変化,神経根の走行異常などの所見が得られた。microangiography,病理組織学的には脊髄内循環系,脊髄組織に異常はみられなかった。以上の所見は特発性側彎症の病態解明の一助となり得るものである。
  • 松田 実, 鍋谷 欣市, 花岡 建夫, 福島 久喜, 尾郷 賢, 皆川 浩, 加曽利 要介
    原稿種別: 本文
    1991 年 22 巻 3 号 p. 459-466
    発行日: 1991/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    豊胸術後の乳腺腫瘍の診断は難しいことが多く,乳癌では進行例が多いため,診察に際しては十分な注意が必要と考える。また,豊胸術後に葉状腫瘍が発生することは稀れなことであるが,豊胸術後に発生した乳癌2例と葉状腫瘍の1例を報告する。症例1は,46歳の女性。Siliconbagによる豊胸術施行後7年目に骨転移を伴う乳癌で,術前化学療法を施行後,定型的乳房切断術を行った。症例2は,46歳女性。Silicon bagによる豊胸術施行後,5年目に右乳房の変形・疼痛で紹介来院した。腫瘤摘出術を行ったところ,葉状腫瘍であった。症例3は,62歳女性。30年ほど前に豊胸術を受けた。2年前に右乳癌,半年前に左乳癌の手術を他院で受けている。今回,左胸壁の3個の腫瘤を主訴に来院した。摘出術の結果,1個は充実腺管癌,残りの2個はparaffinによる肉芽腫であった。
  • 原稿種別: 付録等
    1991 年 22 巻 3 号 p. 467-468
    発行日: 1991/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1991 年 22 巻 3 号 p. 469-470
    発行日: 1991/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1991 年 22 巻 3 号 p. 471-
    発行日: 1991/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1991 年 22 巻 3 号 p. 471-
    発行日: 1991/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1991 年 22 巻 3 号 p. 471-
    発行日: 1991/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1991 年 22 巻 3 号 p. App8-
    発行日: 1991/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1991 年 22 巻 3 号 p. App9-
    発行日: 1991/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1991 年 22 巻 3 号 p. App10-
    発行日: 1991/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1991 年 22 巻 3 号 p. Cover11-
    発行日: 1991/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1991 年 22 巻 3 号 p. Cover12-
    発行日: 1991/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
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