杏林医学会雑誌
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49 巻, 1 号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
原著
  • 柴﨑 美紀
    2018 年49 巻1 号 p. 3-17
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/03/30
    ジャーナル フリー

     本研究の目的は在宅高齢者の栄養状態の把握と,加齢と並行して低栄養状態に陥る要因を明らかにしようとするものである。方法としては在宅高齢者に対し,血清アルブミン値を基準とした栄養状態を調査し,次に家族介護者と在宅医療専門職に対する面接調査を行い,内容分析の手法にて分析を行った。 その結果,高齢者の1割強が低栄養状態であり,高齢になるほど低栄養状態に陥りやすく,改善が難しい傾向が見られた。その要因として,経済的事情や介護上の問題などにより家で十分な栄養が補給されないこと,訪問栄養食事指導の利用が進んでいないこと,病院同様の栄養支援に特化したチーム作りが在宅医療においてはまだ難しいことが明らかになった。在宅医療専門職のうち,特に訪問看護師は美味しさ・食べやすさ・栄養価などについて家族介護者から質問を受け,QOL維持のために食べる楽しみへの配慮が求められていた。今後高齢者の栄養状態に関わる各職種のうち,特に,看護師の役割が大きくなっていくことが示唆された。

特集「女性と多様性」
  • 苅田 香苗
    2018 年49 巻1 号 p. 19-
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/03/30
    ジャーナル フリー
  • ―脳と行動への影響―
    大木 紫
    2018 年49 巻1 号 p. 21-25
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/03/30
    ジャーナル フリー

     男女は身体的,行動的に異なる傾向を示すが,この違いは遺伝子のみでは決定されない。ホルモンなどの生物学的要因は男女の身体的特徴を発現させ,また大脳半球,扁桃体,海馬など,多くの脳部位で男女差を形成する。これに伴い,男女は行動学的にも多くの違いを示す。しかし全体的な優劣というより,能力パターンに差があることを示すようである。更には,社会的,認知的,情動的要因も男女差に影響を与えると考えられている。しかし,脳や行動における男女の差異は平均を見た場合にわかる程度のものであり,個体差によるばらつきを考えると重なる部分も多い。

  • 新倉 保, 小林 富美惠
    2018 年49 巻1 号 p. 27-34
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/03/30
    ジャーナル フリー

     妊婦はマラリア原虫に対する抵抗性が低下していることから,マラリアの病態が重症化しやすい。また,マラリア原虫に感染した妊婦では流産や死産,胎児の発育遅延が頻発することが知られている。妊娠中のマラリアの病態の重症化には,妊娠による免疫抑制だけでなく代謝変化も関与することが明らかになりつつある。
     マラリア原虫に感染した妊婦では,マラリア原虫感染赤血球が胎盤絨毛部に集積することで胎盤の機能が障害され,胎児は子宮内発育不全や流産,死産となる。この胎盤機能障害にはIFNGR1のシグナル伝達を介して活性化される炎症応答が関わることが筆者らのマウスモデルを用いた研究により示されている。しかし,妊娠中のマラリアにおける病態生理や病態発症機序の詳細は未だに多くの謎に包まれているため,妊娠マラリアの診断および病態重症化の予測は困難を極める。本稿では,世界における妊娠マラリアの現状と問題点について紹介する。

  • 萬 知子
    2018 年49 巻1 号 p. 35-38
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/03/30
    ジャーナル フリー
  • ―性別を超える父母の役割―
    藤原 究
    2018 年49 巻1 号 p. 39-41
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/03/30
    ジャーナル フリー
  • ―ダイバーシティ推進に切り込むコミュニケーション論―
    八木橋 宏勇
    2018 年49 巻1 号 p. 43-49
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/03/30
    ジャーナル フリー

     女性と男性を区別しない社会はない。世界には約5,000もの言語があると推定されているが,女性と男性を区別しない言語もないと考えられる。言語は社会の有り様を映し出す鏡であり,両者は常に相互作用しているからである。長く,生物学的にも,文化的にも,両性は異なる社会的役目を担い分業を営んできた。それは言語にも反映されている。一方で,言語を意識的に変えることで,社会に変革を迫ることも可能だと思われる。本稿は,言語現象に垣間見られる女性と男性の姿を社会言語学の観点から紹介するとともに,医療の現場で女性医師のコミュニケーションスタイルが患者の予後に望ましい影響を与えている可能性を指摘する。

  • ―杏林大学医学部の取組―
    江頭 説子, 岡本 晋, 赤木 美智男, 冨田 泰彦
    2018 年49 巻1 号 p. 51-63
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/03/30
    ジャーナル フリー

     医学教育におけるキャリア教育は,女性医師のキャリア継続支援の視点からだけでなく,医師のプロフェッショナリズム教育との関連を視野に入れ,医学教育全体においてキャリア教育が果たす役割を明確にしたうえで,プログラムを構築し実施する必要がある。杏林大学では,医学教育におけるキャリア教育を,医師のプロフェッショナリズム醸成の動機づけとして位置づけ,総合医療学教室を中心に医学教育学教室,男女共同参画推進室が協働して,カリキュラムの全面的な見直しを実施し,「医のプロフェッショナリズムとキャリア形成」のプログラムを構築した。本プログラムの特徴は,プロフェッショナル教育とキャリア教育を統合し,さらにearly exposureの機能としての病院体験学習を体験だけでなく,キャリア形成教育の一環として位置づけたことにある。
     本稿では,「医師というプロフェッション」を目指して医学生の道を歩み始めていることを強く自覚し,卒業後のキャリア形成のみならず,「今現在,医学生としてあるべき姿」をも認識かつ実践することを目的に作りあげたプログラムの実際について報告する。

  • 江波戸 和子
    2018 年49 巻1 号 p. 65-68
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/03/30
    ジャーナル フリー

     看護師はケアの担い手として女性が多いことから,ケアとは女性そのものと考えられてきた。また,女性の仕事としてもライフサイクルに影響されたキャリアデザインの困難さがあると考えられている。しかし,看護のなかでのマイノリティーとなる男性看護師のケア役割やキャリア支援について検討を重ねると,先行研究からは確かに差はあるものの,女性と同様な結果が得られていた。このようなことから,看護における性差によるケア役割やキャリアデザインは,多様化する生き方や価値観があふれる現代において,単に一つの個性にすぎず,これらを統合して患者を支援し,個々のキャリアを発展させていく職場づくりが重要である。

  • 今村 弥生
    2018 年49 巻1 号 p. 69-72
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/03/30
    ジャーナル フリー
  • ―共同(協働)すべきはそこじゃない―
    阪本 奈美子
    2018 年49 巻1 号 p. 73-76
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/03/30
    ジャーナル フリー
  • 苅田 香苗
    2018 年49 巻1 号 p. 77-82
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/03/30
    ジャーナル フリー
第4回 市民公開フォーラム「うつについて改めて知ってみませんか?」
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