アカマルカイガラムシの天敵として知られるAphytis 3p."A"の,ヤノネカイガラムシに対する適応性を試験した結果,
1. 産卵訪門はヤノネカイガラムシに対しては低率である.
2. 天敵を室内に於て接種した結果は,トビイロマルカイガラムシからは16.9%,ヤノネカイガラムシからは0.8%の羽化率であつた.
3. 天敵を放飼した園のヤノネカイガラムシからは,何れの区も平均3.9~7.2%程度の羽化率であつた.
4. 本天敵の土着については,今後の調査によらねばわからないが,放飼後78~132日経過した11月末現在で,ヤノネカイガラムシの単棲する区でも,天敵の棲息するのを認めた.
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