日本給食経営管理学会誌
Online ISSN : 2760-6856
Print ISSN : 2187-2937
17 巻, 2 号
日本給食経営管理学会誌
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • ―クックサーブシステムの特定給食施設を想定して―
    野原 健吾, 佐藤 理恵子, 中西 明美, 山中 沙紀, 辻村 由美, 堀端 薫, 石田 裕美
    2023 年17 巻2 号 p. 85-100
    発行日: 2023/08/30
    公開日: 2026/08/27
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では,給食の調理・盛付け工程における食品および料理の重量変動要因を明らかにすることを目的とした。クックサーブシステムの特定給食施設に準じた施設での実習にて,8献立の29料理120人分を3回調理した。調理中の食品および料理重量を測定し,食事計画段階の重量と比較するとともに,重量測定に用いた計量器を調査した。これらを特性要因図にあてはめて検討を行った。その結果,調理工程の材料の段階では,納品重量の変動要因として食品の流通規格,廃棄率の見積もり誤差が存在した。調理の段階では,少量調理と異なる加熱調理方法,使用機器および食品の種類の違いが重量変動要因であった。盛付け工程では,盛付け予定重量の決定方法,盛付け方法,調理従事者の技術,料理の特徴が重量変動要因として示された。さらに,調理・盛付け工程全体に影響する要因として,適切な計量器の配置の影響が示された。また,重量変動要因は,調理工程と盛付け工程の要因に分けて整理することが有効であった。
  • ―加熱設定温度およびホテルパン材質の検討―
    南雲 咲希, 大橋 奈央, 松月 弘恵
    2023 年17 巻2 号 p. 101-109
    発行日: 2023/08/30
    公開日: 2026/08/27
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では,スチームコンベクションオーブンを用い,加熱設定温度とホテルパンの材質を変えて,試料の中心温度が75℃に到達した際の余熱の影響と品質の関連を検討した。生ハンバーグを試料とし,ステンレス製(S群)と熱伝導率の高いアルミニウム製(A群)のホテルパンを用いた。加熱設定温度は170℃,200℃と230℃を用い,回帰式より算出した75℃到達時間推定値でホテルパンを取り出した。測定項目はホテルパン温度と中心温度,及び品質として試料のサイズと重量変化率,水分含有率,かたさである。ホテルパン温度はいずれの設定温度においても取り出し時と最高値はS群がA群より低いが,取り出し30分後はその関係は逆転した。また,2群間の品質には差違は少なかった。中心温度が75℃到達時にホテルパンを取り出した場合,設定温度と材質に関わらず庫外でも中心温度は上昇し,全試料で温度管理基準を満たした。取り出し時の中心温度が一定であれば,設定温度や加熱時間に違いがあっても品質への影響は少なかった。
  • 芦澤 菜月, 高橋 有紀子, 坂本 優美, 田村 実祐, 山崎 舞華, 荻野 裕子, 小切間 美保, 神田 知子
    2023 年17 巻2 号 p. 110-122
    発行日: 2023/08/30
    公開日: 2026/08/27
    ジャーナル オープンアクセス
    【目的】高齢者施設で運用されているクックチルシステム(以下,クックチル)の料理の温度管理の妥当性を検証する。 【方法】クックチルで作成した料理(調理終了後の急送冷却,冷蔵保管,サテライト施設への配送,食事提供時)において,中心温度または表面温度の測定を実施し,本研究対象施設での保温・保冷条件による料理の温度を評価した。 【結果】クックチルの工程において,温菜の調理後に90分以内に中心温度が3℃以下に急速冷却できなかった料理は5品中2品であった。サテライト施設への配送終了時の料理の中心温度は3.0~4.5℃(平均4.0℃)であり,9品中7品が3℃を超えていた。提供時の料理の中心温度について,温菜は65℃以上,冷菜は10℃以下での管理が出来ていなかった。 【結論】本研究の対象施設が使用している保温・保冷機器および保温・保冷条件では,急速冷却時の温度低下が緩慢な料理や,冷蔵保管時および配送時の温度管理の問題点・改善点が明確となった。提供時の温度については,温度管理が不十分であったため,保温・保冷機器の適切な使用を検討する必要性が示唆された。
  • 児玉 香音, 石田 裕美, 野末 みほ, 吉岡 有紀子, 岡部 哲子, 佐々木 ルリ子, 髙橋 孝子, 由田 克士, 坂本 達昭, 村山 伸 ...
    2023 年17 巻2 号 p. 123-134
    発行日: 2023/08/30
    公開日: 2026/08/27
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は,日本食品標準成分表2020年版(八訂)(以下,八訂)を活用するうえでの留意点について検討することを目的とし,全国の保育所の予定献立表を対象に,2015年版(七訂)(以下,七訂)の調理前(以下,生)の値を用いた方法,八訂の生の値を用いた方法,八訂の加熱調理後の値を用いた方法により栄養計算を行い,結果を比較した。さらに保育所の給与栄養目標量と計算値を比較した。エネルギー値の七訂生と八訂生の一致率は94.6%であり,八訂値の有意な減少が認められた。たんぱく質,脂質,炭水化物等においても八訂値が有意に減少した。八訂の生と加熱調理後では,食物繊維総量とビタミンB12を除くすべての項目で加熱調理後の計算値が有意に減少した。給与栄養目標量との比較では,八訂の加熱調理後の値を用いることで,男児のエネルギーおよび鉄の給与量が基準を満たさなくなった。八訂を適用した栄養計算により,これまで提供していた食事の栄養量が不足していたと捉えることができるが,対象者のアセスメント結果等も踏まえ,適切な給与栄養目標量について検討する必要があると考えられた。また給与量を評価するためには,加熱調理の影響を考慮することが必要と考えられた。
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