La mer
Online ISSN : 2434-2882
Print ISSN : 0503-1540
56 巻 , 3-4 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
  • 今脇 資郎, 高野 健三
    2018 年 56 巻 3-4 号 p. 67-94
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/05/19
    ジャーナル オープンアクセス
    西部北太平洋の海央で係留流速計による観測を繰り返し行い50 件の流速記録を得た。深さ5000 m 層で,ほぼ7 年にわたる連続流速記録を得た。全期間の平均流速は北向きで速さは1 cm s-1以下である。低周波流速変動(中規模渦)の運動エネルギーは平均流の運動エネルギーの30 倍以上である。渦運動エネルギーの周波数スペクトルから,エネルギーの大部分が中規模の帯域(周期30-235 日)に含まれており,周期の長い(短い)帯域では東西(南北)方向のエネルギーが卓越していることが分かった。深さ4000 m 層でのアレー観測から,中規模渦の相対渦度の時間変化は主に惑星渦度の移流と釣り合っていることが分かった。ただし相対渦度の移流と高次の水平発散もある程度の働きをしているかもしれない。これらのことは,中規模渦が基本的に順圧ロスビー波またはその変形波として理解できることを示している。
  • 久賀 みづき, 井桁 庸介, 広瀬 直毅, 渡邊 達郎
    2018 年 56 巻 3-4 号 p. 95-111
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/05/19
    ジャーナル オープンアクセス
    Characteristics of near-inertial fluctuations generated by typhoon in and around Toyama Bay(TB)that opens its mouth toward the north were investigated by using results calculated by high-resolution nested ocean model which is usually operated for fisheries. From harmonic, spectral and vertical-mode decomposition analysis, we confirmed that density and current fluctuations were fundamentally characterized by propagation of coastal-trapped waves(CTWs)generated at seamount adjacent to the land tip of Noto Peninsula(NP)that is western boundary of the TB. This result in counterclockwise phase distribution in density fields. Near-inertial internal waves(NIWs)were also generated around land tip(Nyuzen)located at the eastern boundary of the TB through topographical scattering processes of the CTWs. The NIWs propagated the northwestward by way of center of the TB, finally were reflected along the eastern coast of the NP toward the northeast. The NIWs formed clockwise phase distribution in current fields, which is opposite properties against that by the CTWs. The region of strong currents confirmed around the Nyuzen was considered to be resonant-amplification of currents of the CTWs and inertial oscillations.
  • 千手 智晴, 吉田 次郎
    2018 年 56 巻 3-4 号 p. 113-123
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/05/19
    ジャーナル オープンアクセス
    FALLER(1960)および千手(1988)の回転水槽実験で行われた部分障壁実験との幾何学的相似性に注目して,日本海の深層循環を定性的に議論した。パイ型水槽の頂点付近に置いた水のソースによって,水槽内部にはいわゆるSTOMMEL-ARONS 型の循環が形成される。部分障壁実験における循環は,基本的には,水槽縁から伸びた障壁によって隔てられた二つの海盆内の低気圧性循環と西岸境界流によって構成されている。一方,近年の直接測流によると,日本海南部の大和海盆と対馬海盆深層にも低気圧性循環と西岸境界域における強い流れが観測されている。このような類似性は日本海深層におけるSTOMMEL-ARONS 型循環を示唆しているが,複雑な海底地形や渦活動により強く変質されていることがうかがえる。
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