蝶と蛾
Online ISSN : 1880-8077
Print ISSN : 0024-0974
31 巻, 1-2 号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
  • 原稿種別: 表紙
    1980 年 31 巻 1-2 号 p. Cover1-
    発行日: 1980/08/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1980 年 31 巻 1-2 号 p. App1-
    発行日: 1980/08/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1980 年 31 巻 1-2 号 p. App2-
    発行日: 1980/08/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • Yutaka YOSHIYASU
    原稿種別: 本文
    1980 年 31 巻 1-2 号 p. 1-28
    発行日: 1980/08/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    1.日本産アトモンミズメイガ属(Nymphicula)4種を記載し,本属の分類学的位置について考察した.2.4種のうち,N.saigusai(アトモンミズメイガ),N.albibasalis(モトシロアトモンミズメイガ〔新称〕),N.minuta(コアトモンミズメイガ〔新称〕)は新種であり,またN.junctalis(HAMPSON)(アマミアトモンミズメイガ〔新称〕)は日本初記録である.3.N.saigusai YOSHIYASUは,現在までN.blandialis(WALKER)として知られていた種である.また丸毛(1923)により,種子島の標本に基づいてCataclysta junctalis HAMPSONとして日本から記録されていた種は,四国・九州から琉球列島にかけて分布するNymphicula minuta YOSHIYASUであることが判った.4.N.saigusai YOSHIYASUとN.junctalis(HAMPSON)の幼虫は陸生で,山の切り通しの山側の斜面に生息しており,ツボミゴケJungermannia truncata NEESや蘇類を食草とする.幼虫は土で長さ約lcm(老熟幼虫)の円筒形の巣(ケース)を作る.生息地を含め両種の幼生期はよく似ているが,幼虫の刺毛や蛹の刺毛数,それに巣の形状などによって明瞭に区別できる.
  • Rikio SATO
    原稿種別: 本文
    1980 年 31 巻 1-2 号 p. 29-53
    発行日: 1980/08/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    従来Ectropis属として扱われていた日本産8種のエダシャクについて,成虫幼虫の形態に基づいて再検討した.属Ectropisは,模式種crepuscularia DENIS et SCHIFFERMULLERとその近縁種に限定して使用するべきであり,それらは成虫幼虫共に極めて等質的な形質をそなえている.日本産8種のうち次の4種が真のEctropisのメンバーであり,残りの4種は,2新属を含む4属にそれぞれ移行する措置をとった.Ectropis bistortata(GOEZE)フトフタオビエダシャク 針葉樹(スギ)に固有の一型(Form B)があり,多食性のForm Aと幼虫形態では容易に区別できるが,成虫では安定した区別点が見出されないため現段階では同一種として扱った.Ectropis obliqua PROUTウスジロエダシャク Ectropis excellens(BUTLER)オオトビスジエダシャク Ectropis aigneri PROUTウストビスジエダシヤク Paradarisa consonaria(HUBNER)シナトビスジエダシャク 雌雄交尾器の形態が,属の模式種P.comparataroa WALKERによく似ている.本属については最近筆者(1980,蛾類通信,(106):85-89)が別に報告した. Parectropis SATO(新属):模式種はGeometra extersaria HUBNER. P.extersaria japonica SATOシロモンキエダシャク 従来日本の個体群は,亜種obscurior STAUDINGER(アムール・ウスリー・朝鮮)として扱われていたが,原名亜種(ヨーロッパ)や亜種grisescens DJAKONOV(シベリア)を含めての再検討の結果,外観はもとより雌雄交尾器の形態にも差異が認められたので別亜種として記載した.Protalcis SATO(新属):模式種は次種.P.concinnata (WILEMAN)トギレエダシャク 雌の翅は痕跡的.交尾器や幼虫の形態は,Alcis属との関連を示唆しているが,系統関係ははっきりしない.Abaciscus albipunctata(INOUE)シロテントビスジエダシャク 交尾器形態は属の模式種A.tristis BUTLERに類似している.成虫幼虫共に極めて特異な形質をそなえており,本属の分類上の位置は必ずしも明白ではない.本種はおそらくブナに固有.なお以上8種の幼虫については,筆者の最近の報告も参照されたい(1979a,Tinea,10:253-266;1979b,越佐昆虫同好会々報,(50):67-74).
  • JohnNevill ELIOT
    原稿種別: 本文
    1980 年 31 巻 1-2 号 p. 54-56
    発行日: 1980/08/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    In July 1978 the Jiwa Baru Butterfly Collection Club, of Padang, West Sumatra, sent an expedition to Sipora, in the Mentawai Islands, with the following members taking part: Lie Tiang CIN, Irwan DARMALI, Herryanto HARTANTO, Himzar RACHMADI and Khoe Cin LOEN. I am grateful to the members of the Club for the priviledge of examining their captures and for permission to present to the British Museum (Natural History) on their behalf the types of the new taxa described below.
  • Akira YAMAMOTO, Shin TAKEI
    原稿種別: 本文
    1980 年 31 巻 1-2 号 p. 57-59
    発行日: 1980/08/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    In the present paper, we are going to describe two new geographical races of butterflies from Mindanao, the Philippines, collected by our exploration of Mt. Malindang made in August of 1979. One of them belongs to Appias phoebe of Pieridae, and the other to Parantica dannatti of Danaidae. Appias phoebe has hitherto been known from the three islands, Luzon, Mindoro and Negros, and is differentiated into three geographical races, phoebe FELDER, zamorra FELDER and montana ROTHSCHILD, respectively. A form of this species is found for the first time from Mindanao. On the other hand, Parantica dannatti has been known so far only from the high mountains of Mindanao. Two geographical races have been recognized in the two subspecies: dannatti TALBOT (from Mt. Apo, southern Mindanao) and divataensis TAKEI et YAMAMOTO (from Mt. Hilonghilong, northeastern Mindanao). The present new subspecies inhabits Mt. Malindang in the northwestern part of the island. It is of much interest that three geographical races differing in markings and/or color pattern occur on three different mountains geographically isolated.
  • Kiyoshi OKUBO
    原稿種別: 本文
    1980 年 31 巻 1-2 号 p. 60-62
    発行日: 1980/08/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    This paper deals with a new species belonging to the genus Elymnias HUBNER based on a specimen captured by the author himself during his one month collecting trip to Mindanao in March 1978.
  • Yutaka ARITA
    原稿種別: 本文
    1980 年 31 巻 1-2 号 p. 63-65
    発行日: 1980/08/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    In 1979, I collected an elegant species of Microlepidoptera from Ishigaki Island, the Ryukyu Islands. As a result of ditailed investigation of its wing venation and genital structure and following advice of Dr. A. DIAKONOFF, Leiden, I decided to describe this species as new under the genus Phycodes GUENEE. This genus is of a circumtropical and subtropical distribution, and has been recorded from Africa, Arabia, India, Ceylon, China, Java, Borneo and the Philippines. The discovery of Phycodes from the Yaeyama Islands is of great interest for the study of the insect fauna of the Ryukyu Islands.
  • 山中 浩
    原稿種別: 本文
    1980 年 31 巻 1-2 号 p. 66-73
    発行日: 1980/08/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    Eurhodope pseudodichromella YAMANAKA, sp. nov.コフタグロマダラメイガ(新称) 本種はフタグロマダラメイガEurhodope dischromella(RAGONOT)によく似るが,外観上は内横線がフタグロマダラメイガのように屈曲せずになめらかに湾曲していること,また雄の交尾器ではtranstillaの中央部の切れ込みがフタグロマダラメイガより一層深いことなどで区別できる.しかし雌の交尾器では区別することが困難である.北海道(利尻島),新潟,長野,富山,群馬,埼玉,東京(高尾山),神奈川,静岡,四国(香川),九州(福岡)から採集された標本にもとついて記載した.平地から山地にかけて分布し,5月から8月に採集されている.Eurhodope paradichromella YAMANAKA, sp. nov.オオフタグロマダラメイガ(新称) フタグロマダラメイガに酷似する,外観上は亜外縁線が脈M_1とCu_2の間でフタグロ・マダラメイガよりやや強く外方に湾曲するが,これだけによって区別することは困難である.雄交尾器ではuncusは幅広く舌状,gnathosは細く,やや強く骨化し,またtranstillaが非常によく発達しているので,フタグロマダラメイガとの区別は容易である.雌交尾器のsignumは同心円上にほぼ規則正しく配列された太い棘状突起群よりなるが,フタグロマダラメイガの各棘状突起の先端はやや尖るのに対し,本種は鈍化しているので区別できる.九州(鹿児島県)で5月,本州(富山県)で8月に採集された標本にもとついて記載したが,正確な分布範囲や発生期はよくわからない.本種はフタグロマダラメイガと酷似しているので,おそらく,いままで両種は混同されていたものと考えられる.Eurhodope hollandella(RAGONOT)ウストビネマダラメイガ(改称)本種はRAGONOT(1893)によってわが国から記載されたものであるが,その後LEECH(1901),松村(1905),渋谷(1932)らによって紹介されていた.しかしこれらの報文中には蛾の記載がなく,いままでその正体がわからなかった.しかし筆者は1975年MUNROE、六浦両博士のご厚意でCarnegie Museum所蔵のタイプ標本を調べることができ,本種の特微を知ることができた.その結果,六浦(1957,1971,原色日本蛾類図鑑上巻:98,pl.17,fig.531),井上(1959,原色日本昆虫図鑑1:237,Pl.166,fig.35)らによってトビネマダラメイガNephopteryx formosa HAWORTHとして図説されている種が本種に該当することが判明した.N.formosa HAWORTHは中央ヨーロッパおよびイギリスに分布する種で,渋谷(1927,Ins. mats.,2:124)によってわが国から初めて記録されているが(産地:北海道札幌),筆者は渋谷の報告した種が真のformosa HAWORTHかどうか,またこの種がわが国に分布しているかどうかなどについてまだ確認していない.なお,六浦(前出:101,pl.18,fig.548),井上(前出:240,pl.167,fig.30)らによってナシハマキマダラメイガEurhodope hollandella (RAGONOT)として図説されている種は渋谷(1928,Ins. mats., 2:122)が北海道札幌で採集された標本にもとついて記載したイタヤマダラメイガEtielloides curvellaに該当する.従来hollandellaの和名は上記のようにナシハマキマダラメイガとよばれていたが,真のhollandellaはナシにはつかないので本種の和名をウストビネマダラメイガと改めた.Assara funerellum(RAGONOT)フタスジマダラメイガ 本種はRAGONOT(1901)によってわが国から記載されて以来まったく正体が不明であったが,筆者は1975年MUNROE,六浦両博士のご厚意でCarnegie Museum所蔵のタイプ標本を調べる機会を得,本種を正しく同定することができた,その結果ROESLER(1973,Microlep. Palaearc.,4:150,pl.6,fig.53,pl.50,fig.53,pl.106,fig.53)が中国および日本に分布するとした種Assara exiguella(CARADJA, 1926)(中国の上海から記載),が本種と一致することが判明した.またROESLER(前出)は井上(1959,Tinea,Tokyo,5:293,fig.1,fig.2)がわが国から記載したHomoeosoma albocostellaをexiguellaのシノニムとしているので,筆者は井上博士よりHomoeosoma albocostellaのタイプ標本を借用し比較検討した結果,albocostellaも本種とまったく同じものであることを確認することができた.従って,ここではCARADJAが記載したAssara exiguellaおよび井上が記載したHomoeosoma albocostellaをAssara funerellum(RAGONOT)のシノニムとした.
  • 中臣 謙太郎
    原稿種別: 本文
    1980 年 31 巻 1-2 号 p. 74-80
    発行日: 1980/08/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    沖縄西表島より発見されたアオシャチホコ属に近縁の種は,左右不対称の雄交尾器の形状から,Vaneeckeia STRANDに属することが明らかになった.台湾産Vaneeckeia pallidifascia centrobrunnea(MATSUMURA)ナカモンシャチホコ,スマトラ産のV.pallidifascia ovalis(VAN EECKE)等の材料と比較し,外見からも雄交尾器の形態からも,明らかに別種と考えられるので,新種として記載した.Vaneeckeia iriomotensis NAKATOMIイリオモテナカモンシャチホコ(新称) Centrobrunneaとovalisとは,明らかに区別でき,別種であるかも知れないが,原名亜種等さらに材料を集めた上で再検討することにし,ここではKIRIAKOFFの扱いに従い,pallidifascia亜種としておく.
  • Osamu YATA, Haruo FUKUDA
    原稿種別: 本文
    1980 年 31 巻 1-2 号 p. 81-96
    発行日: 1980/08/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    フィリピン産の材料にもとづき,シロチョウ科に属する2種Pareronia boebera ESCHSCHOLTZフィリピンアサギシロチョウおよびBandaca harina HORSFIELDムモンキチョウの幼生ステイジの諸形態を記載するとともに,それらの習性,食性についても述べた.また幼生ステイジの特徴にもとづき,両種の系統的位置に関して,おのおの若干の論議を行なった.Pareronia boeberaは幼生ステイジの形態および習性において,これまでに報告のあるPareonia valeriaやP.pingasaときわめて近似している.またPareronia属は成虫および幼虫の形態の類似から,アフリカ産のNepheronia属と姉妹群関係にあると推定された.Gandaca harinaの幼生ステイジは形態的にも,習性の上でも,シロチョウ科の中においてきわめて特異である.本種の老熟幼虫は,食草の葉に特有の食痕をつけ,これにより葉が内側に巻きこむことによって作られた巣の中に,個別に潜んでいる.シロチョウ科において,このような特異な造巣性をもつ種はこれまで知られていない.
  • 原 聖樹, 落合 弘典
    原稿種別: 本文
    1980 年 31 巻 1-2 号 p. 97-101
    発行日: 1980/08/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    北アルプス姫川谷下流域および山形県最上川中流域のLuehdorfia属2種の混生地において,Luehdorfia japonica LEECHギフチョウとL.puziloi inexpecta SHELJUZHKOヒメギフチョウとの間の雑交個体が少なからず採集されている.これらはいずれも,ヒメギフチョウ♂によって形成された受胎嚢を腹端に付着させたギフチョウ♀であって,その逆の組合せ例は知られていない.一方,ハンド・ペアリングによる両種の種間雑種の第一世代の育成は,交配飼育技術が昨今長足の進歩・普及を遂げたこともあって,愛好家の間ではかなり普遍的なものになってきた.ただし,これは前記の組合せの雑交(♀はギフチョウ)に関してであって,逆の組合せ(♀はヒメギフチョウ)にはあてはまらない.もちろん,従来まったく逆の組合せのハンド・ペアリングがこころみられなかったというわけではなく,この場合,正常な産卵を見るところまでは成功している(高倉,1965,1973).けれども,その卵が孵化した例はなく,この組合せによる種間雑種は幼虫・蛹・成虫等については未知である.筆者らは,野外でギフチョウ♂によって形成された受胎嚢を付けたヒメギフチョウ♀を採集し,この母蝶に強制採卵をこころみ,種間雑種F_1の幼虫・蛹を見ることができたので,その概要を報告する.発表に当り,種々ご協力いただいた伊藤正宏・森井謙介・斉藤洋一の諸氏に謝意を表する.
  • 原稿種別: 表紙
    1980 年 31 巻 1-2 号 p. Cover2-
    発行日: 1980/08/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1980 年 31 巻 1-2 号 p. Cover3-
    発行日: 1980/08/20
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
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