蝶と蛾
Online ISSN : 1880-8077
Print ISSN : 0024-0974
51 巻, 4 号
選択された号の論文の21件中1~21を表示しています
  • 原稿種別: 表紙
    2000 年 51 巻 4 号 p. Cover1-
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2000 年 51 巻 4 号 p. App1-
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2000 年 51 巻 4 号 p. App2-
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2000 年 51 巻 4 号 p. App3-
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 井上 寛
    原稿種別: 本文
    2000 年 51 巻 4 号 p. 251-254
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    台湾中部の廬山温泉で採集されたNola quadriguttulaとRhynchopalpus yoshimotoiという2新種を記載した.後種は日本のRhynchopalpus pulchella(Leech)ツマモンコブガにごく近縁で,従来このコブガを私はHampson(1900)の分類によってPoecilonolaに入れていたが(井上,1958,1959,1982),ゲニタリアの特徴から今回Rhynchopalpusに移した.
  • 中谷 貴壽, 北川 朝生
    原稿種別: 本文
    2000 年 51 巻 4 号 p. 255-274
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    One of the alpine butterflies, Erebia niphonica, is distributed on some high mountains in central and northern Japan. In the alpine and "pseudo-alpine" zones of the high mountains in northern Honshu some particular habitats are found. This paper aims to examine the floral communities of the habitat of Erebia niphonica based on the field survey. A total of over 100 sites of the habitats is recognized, and it is found that these habitats are classified into the five plus one particular floral communities (one is restricted to Mts Hayachine). The ecological relationship between distribution of remnant snowpack and Erebia niphonica is also examined.
  • 橋本 里志
    原稿種別: 本文
    2000 年 51 巻 4 号 p. 275-280
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    モンコバネ属Paramartyriaは,台湾と日本の種をもとにIssiki(1931)によって創設され,その後,中国やベトナムから同属の新種が相次いで記載されてきた.最近,筆者は台湾から採集された標本を調べる機会を持ち,未記載種であることが判明したので,新種として記載した.Paramartyria anmashana sp.nov.(Figs 1,3-9)本種は,やはり台湾(阿里山)から記載されたP.maculatella Issiki,1931にごく近縁な種である.P.maculatellaとは,前翅の斑紋(P.maculatellaでは翅端に近い紋が五角形あるいは円形に近い,本種では台形状),雄交尾器のgonopodの上縁部の特徴(P.maculatellaでは波状,本種では直線状)とaedeagusのgonoporeを取り囲む鋸歯状の突起の数と大きさ(P.maculatellaではより少なく,やや小さい)などの形質によって,互いに区別される.本種では個体変異として(19個体のうち,4個体で),前翅のR_1脈が翅端近くで分岐する特徴が認められた.また,分岐は必ず左右両方の前翅で見られた.この形質は,南半球に分布するコバネガ科では原始的な特徴として普遍的に認められるが,北半球のコバネガ科では一部の種の個体変異として見られることが報告されている.今回,同時に調べたP.maculatellaでは,分岐は全く認められなかった.本種の成虫は,日中,針葉樹の林内でシダ植物などの葉表に静止しているのが観察された.食草は不明.
  • 宮田 彬
    原稿種別: 本文
    2000 年 51 巻 4 号 p. 281-286
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    1995年9月16日と17日の2日間にわたって,ドミニカ共和国サント・ドミンゴ市でシロチョウ科のクリコゴニアシロチョウ,Kricogonia lysideの西から東へ向かう大移動に遭遇した.その規模は実際に確認しただけでも南北に幅3.7kmにわたる蝶の帯が,2日間にわたって少なくとも合計10時間以上東へ向かって動いていた.初日はゆっくり観察する時間を取ることが出来なかったが,午前9時にはすでに移動が始まっており,午後遅くまで続いていた.蝶の大移動は海岸と平行して走っているワシントン通りを東へ約4km先の旧市街(Ciudad Colonial)までたどることが出来た.その先まで行くことが出来なかったが,もっと先まで続いていたことは間違いない.2日目の9月17日午前9時,3階の自宅の窓から南側を見ると白い蝶がまた西から東へ次々と飛んで行った.幸い3階の窓から見ると南側約100m先のショッピング・センター"プラザ・セントラル"の建物までは2階建てのビルの屋上になっておりまったく障害物がなかった.それでその間を通過する蝶の数を数えたところ1分間に25個体であった.南北の幅を調べるために歩いて出かけ,少なくともほぼ東西に走っているケネディ通りとワシントン通りの間(約3.7km)は蝶が続々と移動していることが分かった.ケネディ通りより先へは行かず引き返した.途中で捕らえた蝶は5種でいずれも移動に参加しており,どの蝶も狂ったように東へ東へ向かっていた.白い蝶はシロチョウ科のクリコゴニアシロチョウ,Kricogonia lysideで,この蝶は上述のように100m幅を1分間25個体通過した.2日目だけでも幅3.7kmの移動が5時間継続したとすると,移動した蝶の数は277,500に達する,この状態が2日間で合計10時間続いたと仮定すると蝶の数は約55万頭という膨大な数である.しかも飛来が続いた時間は実際にはもっと長く,個体数も初日の方がはるかに多かった.またケネディ通りのさらに北まで蝶が広がっていたことは間違いないので,実際に移動したクリコゴニアシロチョウの個体数は,百万あるいは二百万という驚くべき数に達したことになる.なお初日の移動は,JICA事務所の中島伸克所長によれば120km離れたアスアでも見られたという.その時も蝶は東方向へ向かって飛び続けていたという.もしその移動とサント・ドミンゴ市で2日間続いた移動が同一グループの蝶であったとすると,参加した蝶の数は数百万に達することになる.なお移動が続いた2日間は晴天で,ほとんど無風であった.2番目に個体数が多かったのはシロチョウ科のフォエビス・センナエ,Phoebis sennaeで,大ざっぱな見積もりであるが,クリコゴニアシロチョウの数の5%程度の個体数が移動したと推定された.また個体数は多くなかったが,時々タテハチョウ科のオイプトイエタ・クラウディア,Euptoieta claudiaやオイプトイエタ・ヘゲシア,Euptoieta hegesiaや,ドクチョウ科のヴァニラエウラギンドクチョウ,Agraulis vanillaeも,やはりクリコゴニアシロチョウと同じく東へ向かって飛んでいた.以上3種は市街地でも緑地があれば見られる蝶ではあるが,ふだんは道路上を東へ東へ飛んで行くようなことはないので,やはり移動していたとしか考えようがない.なおフォエビス・センナエは9-10月に郊外の道を車で走ると多数の個体が,次々と車の窓にぶつかって来るので,あたかも移動しているように見える.しかしこの現象は郊外から市街地へ入ると急に蝶が姿を消すので,真の移動とは考えられない.しかし私はドミニカ産のフォエビス・センナエの場合は,確かに移動している場合もあるのではないかと考えている.なぜなら昼食に都会の真ん中のわが家へ帰って窓の外を見ていると,この蝶も時々,東へ向かって次々と飛び去って行くのが見られるからだ,田舎で道路に沿って飛んでくるこの蝶に出会うのはよくあることなのだが,我が家から眺められる移動はいつも見られるわけではなく,またこの蝶の生息環境とはあまり関係がなさそうな市街地での現象であり,移動性の蝶であることは間違いないと思う.しかしその場合も多い目に見積もっても,この蝶の個体数は1分間に5頭以下であった.
  • 朴 奎澤, John B. HEPPNER, 神保 宇嗣
    原稿種別: 本文
    2000 年 51 巻 4 号 p. 287-297
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    台湾産ヒゲナガキバガ科の分類学的研究の第3報として,Torodorinae亜科のTorodora属6種を扱った.T.albicrurisとT.copillarisの2種は新種,T.octavana(Meyrick),T.sciadosa Wu&Liu,T.manoconta wu&Liuの3種は台湾新記録である. Torodorinae亜科は35属220種からなるが,その大部分は東洋区に産する.Torodora属も既知の85種のうち82種が東洋区から知られている.
  • 山内 健生, 矢田 脩, Rienk de JONG
    原稿種別: 本文
    2000 年 51 巻 4 号 p. 298-300
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    インドネシア,メンタワイ諸島のバビ島に産するGandaca harina babiensis Hanafusa,1994はVan Eecke(1913)がバビ島からG.harinaの変種として記載したgilvaと同一の分類群であることが明らかになった.変種gilvaの記載は,命名規約第4版45.6.4項の適用により亜種として適格で,この結果,babiensisはgilvaのjunior synonymと結論される.したがって,本種のバビ島産の亜種名はG.harina gilva Van Eecke,1913となる.さらに,これまで未知であったバビ島産の雌が発見されたため,G.harina gilvaの雌雄の記載を行った.本亜種の雄は,前翅表面の黒帯がほぼ消失する顕著な特徴が知られており,今回発見された全ての雌も雄同様,前翅毒面の黒帯がほぼ完全に消失している.この特徴から,本亜種は他の亜種から容易に識別可能である.なお本亜種の雌雄交尾器の形態は,Gandaca harinaの特徴と一致する.
  • 野田 好孝, 橋本 里志, 有田 豊
    原稿種別: 本文
    2000 年 51 巻 4 号 p. 301-308
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    Response to the sex attractant and factor of attraction of male Synanthedon hector were investigated from the end of April to the end of October in 1998 and from the beginning of July to the beginning of October in 1999 at a low hill in Nagoya, Japan. Attracted males were hovering near the synthetic sex attractant lures, but never touched them. Males were attracted to the synthetic sex attractant lures not only before sunset, but also at daytime under low illuminance. This suggests that male attraction is stimulated by decrease of illuminance.
  • Alberto ZILLI, 吉本 浩
    原稿種別: 本文
    2000 年 51 巻 4 号 p. 309-315
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    ヤガ科クチバガ亜科のDelgamma pangonia(Guenee)は,熱帯アフリカから熱帯アジア,オーストラリアにかけて広く分布する中型種で,やや顕著な性的二型を示し,♂は前翅が幅細く,後翅前方には鱗粉の発達の悪い淡色部が広がる.ところが,ローマの動物学博物館(Museo Civico di Zoologia,Rome=MCZ)に所蔵されるこの群の標本整理中,まるで♀のような顔をしたマレーシア産の♂があることに気付いた.ロンドン自然史博物館に問い合わせたところ,同館にもマレーシア,インド,ベトナム産のこれに該当する5♂1♀の標本の保管されることを知り,これらを詳しく調べた結果,新種であることが分かったので記載した.新種Delgamma flaviae Zilli(Figs 1-2)では,前翅外横線はより直線的で,翅頂部にはD.pangonia(Figs 3-4)に見られるような暗色紋を伴わず,♂では後翅の性斑もほとんど発達しない.分布はインド・アッサム地方とインドシナ半島で,D.pangoniaと混棲する.なお,この機会にロンドン自然史博物館で調査したDelgamma pangoniaについても記した.Guenee(1852)によるpangoniaの模式産地"Bresil?"は明らかに誤りで,模式標本(♀)はアジア産である.スリランカと赤道アフリカのpangoniaは,前翅外横線が前方で波状とならずより直線的で,さらにスリランカ産では翅頂部の暗色紋の下の小紫紋も消失する.この特徴は,Moore(1895)によるスリランカ産の標本の図にも示され,また今日pangoniaのシノニムとされるアフリカ西部ギニア湾サントメ島のD.sanctae A.E.Prout,1927の記載中でも強調された.D.pangoniaの別のシノニムのcalorifica Walker,1858は,シレット,ヒンドゥスタン,スリランカの標本に基づくが,シレット産の♂syntypeと北インド産の♀syntypeはともにアジア顔であった.しかし,スリランカ産の♂は交尾器および後翅の性斑などではアジアのpangoniaと一致するので,これらは別種ではなく,地理的変異とみなすのが相当である.D.sanctaeについてはProut(1927)に図示されたsyntype 1♀を調べたが,本質的にはアフリカ大陸本土産と区別するだけの根拠が得られなかった.
  • 井上 寛
    原稿種別: 本文
    2000 年 51 巻 4 号 p. 316-318
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    Herpetogramma属としてはむしろ異例の小型で純白の新種,H.albipennis Inoue,ハマゴウノメイガ(新称)を本州(伊豆七島の三宅島阿古),石川県小松市浜佐美,小松市草野,加賀市塩屋,根上町吉原釜屋),九州(佐賀県浜玉町虹ノ松原,熊本県天草島牛深市大島)でとれた標本によって記載した.いずれの採集地も海浜で,幼虫は浜辺の植物クマツヅラ科のハマゴウに寄生している(山中浩氏よりの情報による).島を含め本州以西に広く分布していて,将来四国でも発見されるだろう.Palpita inusitata(Butler)ヒメシロノメイガにやや似ているが,一層小型,斑紋は一層単純で,前翅にあるPalpitaに特徴的な腎形紋などがなく,後翅横脈上と後角の黒紋もない.
  • 杉島 一広, 有田 豊
    原稿種別: 本文
    2000 年 51 巻 4 号 p. 319-336
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    ヤブミョウガを幼虫期の食草とする美麗なキバガ上科小蛾の一種が中部日本に産することはかなり以前から知られていた.例えば著者の一人である有田は1960年代末期に京都府の鞍馬山で本種の幼虫を採集し,飼育して成虫を得ている.しかし,形態的特徴が従来日本から知られていたキバガ上科高次分類群のいずれにも合致しなかったため,本種は科の所属すら不明のまま今日まで放置されてきた.有田は1999年夏に皇居吹上御苑で本種の幼虫を採集し,それらを飼育して得られた成虫標本は大阪府立大学の上田達也博士を経由して著者の一人である杉島に転送された.標本を検討した後,杉島は本種がスゴモリキバガ属(新称),Idioglossaの未記載種であると判断した.著者両名は本種の生活史を協同で詳細に観察した.この論文では,杉島が本種をヤブミョウガスゴモリキバガ(新称),Idioglossa polliacola sp.nov.と命名し,その成虫形態を記載した.また,両著者は本種の生活史を詳細に記載した.本種の生活史において最も印象的な特徴は幼虫がヤブミョウガの葉に作る独特かつ複雑な巣であり,その構造の適応的な意義に関する所見を記した.スゴモリキバガ属は金属光沢のある横帯を持つ細長い後翅,♂触角基部付近下面の亜円錐形突起,そして何よりも口吻基部付近より生じる極端に伸張した鱗片束によって特徴づけられる.本属は従来ニセマイコガ類として扱われてきたが,最新の分類体系に従えばこれまで日本に産しないとされていたホソキバガ科,Batrachedridaeのホソキバガ亜科,Batrachedrinaeに置くのが最も適切なようである.なお,ヤブミョウガスゴモリキバガ,スゴモリキバガ属,ホソキバガ亜科,ホソキバガ科は全て新称である.Idioglossa polliacola Sugisima,sp.nov.ヤブミョウガスゴモリキバガ(Figs 1-25)本種の前後翅はともに光沢のある山吹色で金属光沢のある灰色の模様に彩られる.前翅の模様は翅の長軸上を基部から1/5まで走る縞,1/3付近にある「く」の字型のやや暗色な横帯と3/4強を斜めに横切るやや暗色な帯,そしてこれら2本の帯の中央にある紋であり,後翅の模様は1/4,2/5,3/5,4/5付近を横切る帯で,第4番目が最も太い.後翅の基部と第1番目の横帯の間,及び第2と3番目の横帯の間は淡色になる.躯は光沢のある淡黄色である.♂交尾器においては,把握器基部背面より生じる湾曲した鎌刃状の突起が特徴的であり,この突起の先端は把握器腹面の縁にまで至る.
  • 原稿種別: 付録等
    2000 年 51 巻 4 号 p. App4-
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 目次
    2000 年 51 巻 4 号 p. Toc1-_ii_
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2000 年 51 巻 4 号 p. App5-
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2000 年 51 巻 4 号 p. App6-
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2000 年 51 巻 4 号 p. App7-
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    2000 年 51 巻 4 号 p. Cover2-
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    2000 年 51 巻 4 号 p. Cover3-
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/10/04
    ジャーナル フリー
feedback
Top