蝶と蛾
Online ISSN : 1880-8077
Print ISSN : 0024-0974
60 巻, 1 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
  • 原稿種別: 表紙
    2009 年 60 巻 1 号 p. Cover1-
    発行日: 2009/01/10
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2009 年 60 巻 1 号 p. App1-
    発行日: 2009/01/10
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2009 年 60 巻 1 号 p. App2-
    発行日: 2009/01/10
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2009 年 60 巻 1 号 p. App3-
    発行日: 2009/01/10
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 加藤 義臣, 大日向 健人, 中 秀司
    原稿種別: 本文
    2009 年 60 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 2009/01/10
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    A nymphalid butterfly Hestina assimilis assimilis, which was recently discovered in Kanagawa prefecture in Japan, undergoes larval diapause and show a seasonal change in wing color pattern: summer and spring (white) morphs. In the present study, temperature and photoperiodic conditions responsible for the control of seasonal morph determination was investigated. First, when post-diapause larvae were reared under various temperatures (15℃, 20℃, 25℃ or 28℃) at a long photoperiod (16L-8D), most of the eclosed adults were of white morph (spring morph). Second, larvae were initially exposed to a short photoperiod (10L-14D), and then transferred to 16L-8D to avoid diapause occurrence. Resulting adults were white morph. Third, individuals were reared at various temperatures (15, 20 or 25℃) under a long photoperiod (16L-8D) through larval and pupal stages. Low temperatures of 15℃ were quite effective for white morph production, but moderate (20℃) or high (25℃) temperatures were not effective, and all butterflies produced developed black veins on the wing (summer morph). Fourth, in experiments where different rearing temperatures were combined during the larval life, a temperature of 15℃ combined with 20℃, but not with 25℃, was effective for producing some intermediate or white morphs. Fifth, the temperature-sensitive stage for white morph production was mostly located in the 3rd and 4th instars (in partiular, 4th instar). In these experiments, white morph production was closely linked with extremely delayed larval development. The results strongly suggest that not only a short photoperiod, but also a relatively cool temperature including 15℃ is quite effective for white morph production even without an intervening larval diapause. Probably, an unknown neuro-endocrine mechanism may be responsible for the seasonal morph regulation as in the case of other butterfly species.
  • 矢後 勝也, 中原 真一, 阿部 渉, 磯畑 芳樹, 友国 雅章, 上島 励
    原稿種別: 本文
    2009 年 60 巻 1 号 p. 9-24
    発行日: 2009/01/10
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    We discovered adults and eggs of a lycaenid species, Acytolepis puspa, at the University of Tokyo, the Kanto district, which is located far away from the northeastern limit of the species, the west area of the Tokai district. The eggs were found on Quercus phillyraeoides (Fagaceae). This is the first record of the species in the Kanto district. For the purpose of clarifying the dispersal pathway of A. puspa, we initially examined the adult morphology and the genetic variation of this species from Japan (including Tokyo) and the Oriental region. As a result, the wing markings and genetic structure of the species from Tokyo were the same as those from the mainland of Japan, and this subspecies was identified as A.p. ishigakiana. Second, we surveyed all possible hostplants of the species in the university, and found that two Rhododendron plants (Ericaceae) had been recently transplanted from Suzuka City, Mie Pref., which is very close to the known distribution limit for the species. The northern limit of the distribution of A. puspa in Mie Pref. must have reached Suzuka City, due to its spread of the distribution range by recent global warming. Most Probably, immatures of the species have been introduced from Suzuka to Tokyo, with the transplantation of Rhododendron plants.
  • 小林 隆人, 北原 正彦, 鈴木 雄太, 立川 周二
    原稿種別: 本文
    2009 年 60 巻 1 号 p. 25-36
    発行日: 2009/01/10
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    中部日本の千葉県鴨川市の農地において,シルビアシジミZizina emelinaの生息適地の解析を行った.私達は,春季のみ雑草の刈り払いが行われる畦畔(春季のみ刈り払いの畦畔)と春季以降毎月雑草の刈り払いが行われる畦畔(毎月刈り払いの畦畔)および,牧草地に成虫個体数を調べるルートを設置した.春季のみ刈り払いの畦畔と毎月刈り払いの畦畔の成虫の個体数の間には4月初めから6月下旬にかけては有意な差は見られなかったが,6月下旬から9月初めまでは春季刈り払いの畦畔において成虫の個体数が最も多くなり,この期間は春季刈り払いの畦畔の個体数の方が毎月刈り払いの畦畔よりも有意に多くなった.しかし,9月の初めから10月下旬にかけては毎月刈り払いの畦畔において成虫の個体数は増加傾向であったのに対し,春季刈り払いの畦畔における個体数は減少し,両者の成虫の個体数の間に有意な差が見られなくなった.牧草地では8月下旬から本種が確認されるようになり,9月下旬にピークを迎え,その後は減少していった.本種の幼虫の食草であるミヤコグサの総合優占度は,春季のみ刈り払いおよび毎月刈り払いの両方の畦畔の下端部と田畑周囲の未舗装の歩道の両脇で高かった.春季のみ刈り払いの畦畔においては,ミヤコグサは5月から10月にかけて総合優先度が低下していった.これに対し,毎月刈り払いの畦畔では5月から8月までは総合優占度が低下したが,8月から9月にかけては上昇し,このことが毎月刈りの払いの畦畔における8月中旬から10月上旬までのシルビアシジミの密度の増加傾向に寄与していることが示唆された.以上の結果より,農地においてシルビアシジミの密度とその食草であるミヤコグサの優占度を高く保つには,春季刈り払いの畦畔と毎月刈り払いの畦畔を共存させることが望ましいと思われる.今回の研究では,シロツメクサの牧草地では,8月中旬から9月中旬までしかシルビアシジミの成虫を確認できなかった.この理由を明らかにすることはできなかったが,シロツメクサにおいて産卵や幼虫も確認されたのでシロツメクサの牧草地も本種の保全にとって必要であると考えられた.
  • 大久保 忠浩, 矢後 勝也, 市岡 孝朗
    原稿種別: 本文
    2009 年 60 巻 1 号 p. 37-51
    発行日: 2009/01/10
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    トウダイグサ科オオバギ属(Macaranga)のアリ植物種は,植食者に対して防衛効果をもつ種特異的なアリ種に巣場所と食物を提供することによって,そのアリと共生し,相利的な相互関係を結んでいる.そうした共生アリの対植食者防衛にもかかわらず,シジミチョウ科ムラサキツバメ属(Arhopala)の一部を構成するamphimutaグループに属する種の幼虫がアリ植物オオバギを寄主植物としていることが知られている.オオバギ属を利用するムラサキツバメ属数種のマレー半島における寄主植物選択がこれまでに明らかにされているが,幼生期における生活史の詳細は明らかにされていない.そこで本研究では,ボルネオ島の低地フタバガキ原生林において,オオバギ属を利用するムラサキツバメ属4種の幼生期の形態,行動,寄主植物選択,共生アリ,捕食寄生者を記載した.本調査地においては,3種のムラサキツバメがそれぞれ1種または互いに近縁な2種のアリ植物オオバギ属のアリ植物種を寄主植物として利用していることが確認され,Arhopala amphimutaはMacaranga trachyphyllaとM.bancanaを,A.zyldaはM.beccarianaとM.hypoleucaを,A.dajagakaはM.hoseiを,それぞれ寄主植物としていた.ボルネオにおける寄主植物選択を,Maschwitz et al.(1984)によって明らかにされているマレー半島のものと比較したところ,ボルネオにおけるオオバギ属とムラサキツバメ属の対応関係に見られる種特異性は高く,マレー半島のものと類似していた.また,今回明らかにされた各アリ植物オオバギ属の種は特定のアリ種と共生関係を結んでいることが知られており,本研究の観察でも同様な結果が得られたことから,各ムラサキツバメ種に随伴する共生アリの種特異性もおそらく高いと考えられた.一方,別のムラサキツバメ属の1種A.majorは,M.giganteaを含む互いに近縁でない2種の非アリ共生型オオバギ属を食餌植物としており,随伴するアリも不特定であったことから,本種の寄主特異性は低いものと考えられた.ムラサキツバメ属4種の幼虫や蛹の形態および色彩は,各種が摂食あるいは静止する食餌植物の部位と見事に一致させており,隠蔽色として十分働いているものと思われた.また,捕食者から隠蔽するための幼虫の静止位置は,アリ植物種と非アリ植物種を寄主とするムラサキツバメ属の間に明確な違いが見られた.ムラサキツバメ属4種の好蟻性器官は,種により発達程度に違いが見られた.アリ植物種を寄主とする3種のうち,A.amphimutaとA.dajagakaは基礎的な好蟻性器官のDNO(蜜腺),TOs(伸縮突起),PCOs(pore cupola organs)をすべて備え,各アリ植物の共生アリとの結びつきが強いが,A.dajagakaの方が体長は大きいためにDNOも大きく,多数のアリを随伴していた.A.zyldaはアリ植物種を寄主とするにも関わらず,DNOが消失しており,アリの随伴性はかなり低い.ただし,他の好蟻性器官は機能しているためか,アリ植物の共生アリに攻撃されない事実は注目に値する.非アリ植物種を食すA majorは3つすべての好蟻性器官を備えるが,DNOはあまり大きくないために分泌物の放出は少なく,不特定のアリがいくらか集う程度であった.Megens et al.(2005)によるムラサキツバメ亜族の系統樹から判断すると,amphimutaグループの共通祖先はおそらく好蟻性であり,3種類の好蟻性器官を保持していたと考えられる.この祖先の一部が特殊なアリ植物種とその共生アリに適応あるいは共進化することにより,合わせて好蟻性器官も変化しながら,各現生種に分化してきたものと考えられた.調査対象のムラサキツバメ属は3種の捕食寄生者によって寄生されていた.寄生蠅の1種Aplomya distinctaは対象としたムラサキツバメ全4種を利用していたが,コマユバチの1種はA.majorのみを利用しており,ヒメバチの1種Xanthopimpla pumilioはアリ植物を寄主とする3種のムラサキツバメのみに寄生することが明らかにされた.このように,今回の調査対象とした4種のオオバギ食ムラサキツバメ属では,好蟻性器官を含む幼虫の形態,行動,寄生捕食者の構成が種間で著しく異なっていた.それらの種間変異は寄主となっているオオバギ上のアリが示す攻撃性の違いと強く関連しているのではないかと推測された.
  • 田下 昌志
    原稿種別: 本文
    2009 年 60 巻 1 号 p. 52-62
    発行日: 2009/01/10
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    筆者は,2005年5月から2006年4月にかけて長野市の郊外でクヌギが主要植生となっている里山のうちから,長野市松代地区と同市新諏訪地区の2箇所で,人間の活動と里山のチョウ類の多様性との関係を調べるため,ラインセンサス法によりチョウの種と個体数を数えるモニタリング調査を実施した.調査地のうち松代地区は,森林の施業が行われており,現在でも多くの里山昆虫が見られる地区で,一方の新諏訪地区は,かつては豊かなチョウ相を示したが,現在は,森林化が進みチョウ影をあまり見かけなくなった地区である.その結果は,松代地区で39種541.00個体,新諏訪地区で32種379.00個体を観察した.種多様度を示すH'や1-λは,松代地区より新諏訪地区で高い値を示した.これは,松代地区では,オオムラサキやジャノメチョウの個体数で全観察個体数の約50%を占め,特定の種が突出したためである.人為的な管理が行われている里山は,特定の種にとって特に生息に適する環境を生み出しているほか,森林でありながらジャノメチョウの様な草原性の種を産するなど,人為に伴う攪乱により,種数は多いものの種の均衡性の乏しい環境を生み出していた.過去における松本市および長野市の平地部でのラインセンサス結果をもとに,人為による攪乱度(HI指数)と種多様性(H')を比較すると,人為の適度な干渉のもとで最大の種(チョウ群集)多様性が生み出されることが示された.
  • 中村 正直
    原稿種別: 本文
    2009 年 60 巻 1 号 p. 63-78
    発行日: 2009/01/10
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    日本産スカシバガ科11属19種の蛹を記載,図示し,これに基づく系統分類を行った.これらの材料は何れも野外で採集された幼虫または蛹を名城大学農学部動物学研究室において飼育し,得られた蛹を液浸標本としたものである.この材料に基づき本科の系統分類を試みた結果,Puhringer and Kallies(2004)の示した世界のスカシバガ科の暫定目録における成虫の分類体系と次の点を除き極めてよく一致することがわかった.異なる点は1.Synanthedonを独立の族Synanthedoniniに含めずSesiiniの属としたこと.2.ToleriaをCissuvorini族に入れず,Paranthrenini族に含めたこと.このToleria romanovi (Leech)の蛹は極めて特異なもので,第1腹節に微棘列を有する点を除くとNokona pernix (Leech)の蛹と殆んど区別出来ない程である.Nokona属は幼虫がブドウ科を食害するものとアカネ科の茎に潜るものとでは形態的にかなりの差異が認められるので,本文では互いに別亜属とし後者に対し新たに亜属Aritasesiaを設けることとした.スカシバガの蛹の頭部では前頭(時には大腮も)を囲むようにごつごつとした隆起線が認められる種が多いが,これは他の科の蛹には認められない特異な形態である.また尾端の形状は原始的で,蛹化に際し幼虫の肛上板と尾脚とが一体となって変態しているため,尾端の背方部分はハマキガ科以上の高等な鱗翅類にみられるように大きくはなく,両部分が互いに頭尾方ではなく腹背方に位置している.従って尾突起(cremaster)の形成はみられないが,シャクガ科などにみられる側溝(lateral groove)に相当する,両部分を分かつ線の跡を認めることは出来る.また幾つかの種で尾端背部に粗状をした部分が認められるが,これは成虫において尾端総毛の生じる部分であろうと推定される.
  • 井上 大成
    原稿種別: 本文
    2009 年 60 巻 1 号 p. 79-80
    発行日: 2009/01/10
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    2008年7月21日に茨城県桜川市においてクヌギの樹液にアサマイチモンジの雄成虫が来ているのを発見した.このような行動はきわめてまれであると思われる.発見直後にキイロスズメバチが来たことによって,この個体は一旦樹上に逃れたが,約7分後に近くの草の上に移動し,その後クヌギの樹に戻った.樹液の出ている場所のすぐ上の幹にとまり,まもなく樹液に近づいていった.2回目の滞在は約2分だった.
  • 北原 曜
    原稿種別: 本文
    2009 年 60 巻 1 号 p. 81-91
    発行日: 2009/01/10
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
    In order to make clear the interspecific relationship between Pieris melete and P. napi japonica, artificial hybridizing was carried out by the hand pairing method and many F_1-F_3 hybrid adults were obtained. Reproductive ability of F_1-F_3 hybrids was tested by backcross experiment. The ratio of male and female of each F_1-F_3, hybrid was almost equal. Only male adults of F_1, and F_2 had sexual ability. The scent scale of the hybrid showed intermediate features of both parents. The ratio of maximum width of scent sack to maximum width of scent scale was useful for judgment of the interspecific hybrid.
  • 原稿種別: 付録等
    2009 年 60 巻 1 号 p. App4-
    発行日: 2009/01/10
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2009 年 60 巻 1 号 p. App5-
    発行日: 2009/01/10
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2009 年 60 巻 1 号 p. App6-
    発行日: 2009/01/10
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    2009 年 60 巻 1 号 p. Cover2-
    発行日: 2009/01/10
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    2009 年 60 巻 1 号 p. Cover3-
    発行日: 2009/01/10
    公開日: 2017/08/10
    ジャーナル フリー
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