2012 年から筆者らは、旧来型対面授業(対象:理工系大学)との融合を目指し、履修者が教室外で自律的に学習できるように、e-Learning (Moodle) サイトを構築し、授業のデジタル化を進めている。筆者らはこの教育研究活動を、大学教育における「デジタイゼーション(Digitization)」の一面として捉えている。2020 年の「新型コロナ禍(COVID-19)」以降、大学教育では「非接触化」と「遠隔化」されたニューノーマル時代の授業変革が必要とされた。筆者らはこの変革を大学教育における「デジタライゼーション(Digitalization)」の一面として捉えている。これらのさらなる高度化が教育における「デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)」すなわち「教育DX」や「EduTech」である。2019 年に筆者らは日本ムードル協会(Moodle Association of Japan、略称「MAJ」と記す。) の補助金助成制度プログラムに「S-P 表プラグイン開発と実践」という研究テーマで応募し、採択された。その結果、大学教育におけるデジタライゼーションに関する研究活動を開始する運びになった。続けて、「MoodleMoot Japan 2020」大会で「『S-P 曲線』を生成するプラグイン」というテーマで初期の研究成果を発表した。その後の継続的な研究開発により、最近では「注意係数(学習者)× 評点」の散布図を生成できるようになった。本稿の前半部分では、この改良された「S-P 表分析」プラグインについて紹介する。筆者らが運用している数学教育向けe-Learning システムにおいて、「STACK」と「Maxima」が主要な機能である。本稿の後半部分では、STACK のパフォーマンスに焦点を当ててた研究活動について報告する。筆者らは、高等教育における数学教育の質の向上を目指し、EdTech に関するこれらの研究活動に継続して取り組んでいる。
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