経営会計の領域において、理論と実務のギャップを乗り越え、両者の間に善循環を構築すべく構想された研究アプローチとして、臨床会計学がある。臨床会計学では、経営会計の専門家を臨床家として位置付け、学問的知識と実践的知識を結びつける臨床的知識に注目した研究を進める。本稿では、臨床的知識に接近する方法のひとつとしてケーススタディをとりあげ、一般的なケーススタディに対して臨床会計学に基づくケーススタディの特徴を解説する。
本稿は,実務と管理会計研究の融合のための研究テーマを見つけるための視点やプロセスについて,著者の過去の試行プロセスを再現しながら考察する。管理会計研究者が実務と向き合うにあたり,研究者に必要なことは何かを踏まえ,実務との融合が可能な研究テーマの探り方を考える。
管理会計の実務から何らかの新しい発見をすることはきわめて重要である。なぜなら、それを理解し、分析し、一般化していくことを通じて、さらなる管理会計理論の発展につながることがあるからである。実務と研究の循環に関するプロセスにとって、現場の観察あるいはその結果に基づいた実態調査が不可欠であると述べてきた。本稿では、この点について今一度筆者の意見を述べてみる。
わが国ホテル業における管理会計の利用状況、新型コロナウイルス感染症の影響及び経営上の対応について、2022年にホテル施設の管理会計責任者を対象としたアンケート調査を実施した。本稿ではこのアンケート調査の結果を報告し、ホテル業の管理会計研究のための資料を提供する。
すでにアカウントをお持ちの場合 サインインはこちら