マーケティングジャーナル
Online ISSN : 2188-1669
Print ISSN : 0389-7265
34 巻 , 2 号
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巻頭言
論文
  • 井上 哲浩
    2014 年 34 巻 2 号 p. 5-18
    発行日: 2014/09/30
    公開日: 2020/06/09
    ジャーナル フリー

    ビッグ・データは,ICTにおけるインフラの発展を前段階とし,そのインフラ発展をベースとした多様なデバイスやプラットフォームの発展により進展した。
    本稿では,デバイスやプラットフォームのメディア性を理解する重要性を指摘しつつ,ビッグデータ環境下でのマーケティング戦略と消費者行動について,多くの可能性について論じつつ,マーケティング戦略課題に適切なビッグ・データを活用すべき点,一様にデータを扱うのではなく態度データと行動データを区別して活用すべき点,価格弾力性への影響,メディアの内部化と広告と広報の融合,冗長性を除去することの重要性など,7つの留意点についてふれる。

  • ─ オピニオンリーダーとオピニオンシーカー ─
    坂下 玄哲, ヴィスワネイサン ヴィージェイ
    2014 年 34 巻 2 号 p. 19-32
    発行日: 2014/09/30
    公開日: 2020/06/09
    ジャーナル フリー

    本研究は,消費者のブランドサイト閲覧行動における異質性について,オピニオンリーダー(OL)とオピニオンシーカー(OS)という異なるセグメントの視点から明らかにしようとするものである。異なる閲覧動機を有する両者によって探索されるコンテンツの差異について,特にブランドコミットメント(BC)がいかなる効果を有するかについて,経験データの収集および分析を通じて明らかにする。閲覧履歴データ(クリックストリームデータ)とオンラインサーベイによって収集された態度データを組み合わせた分析結果から,OLが全体的に製品関連情報をあまり閲覧しない傾向がある中,とりわけBC水準の高いOLはプロモーション関連情報を閲覧する傾向が強いことがわかった。逆に,OSが全体的にプロモーション関連情報の閲覧を控える傾向がある中,BC水準の高いOSは特に製品関連情報を多く閲覧する傾向が確認された。発見事項から導かれる理論的,実務的貢献について,特にクリックストリーム分析とウェブサイト管理の視点から論じる。

  • 山本 晶
    2014 年 34 巻 2 号 p. 34-46
    発行日: 2014/09/30
    公開日: 2020/06/09
    ジャーナル フリー

    本稿ではビッグデータがどのようにマーケティング課題の解決に貢献できるかを,インフルエンサーの発見と活用を通じて考察する。マーケティングにおけるビッグデータとは,人とモノの関係,モノとモノの関係,人と人の関係にまつわる大規模な行動履歴データとして位置づけることができる。本稿ではまずインターネット上の消費者の行動履歴データについて概観する。そして,ビッグデータの特徴である非構造化データの分析事例としてブログ記事の分析例を紹介し,非構造化データの分析に特有の前処理について述べる。続いて,本稿の主題であるインフルエンサーの発見に着目し,従来の研究におけるインフルエンサーの発見方法を論じたうえで,ビッグデータを活用したインフルエンサーの発見方法を紹介する。最後に,企業がビッグデータをマーケティングに活用する際の留意点について考察する。

  • ─ 消費者行動データと消費者選択行動に関する一考察 ─
    西本 章宏
    2014 年 34 巻 2 号 p. 47-60
    発行日: 2014/09/30
    公開日: 2020/06/09
    ジャーナル フリー

    本論は,ビッグデータという新たな世界に直面した消費者行動分析に関する一考察である。本論では,ビッグデータから浮き彫りにされる消費者行動の様式を,マーケターや研究者が理解するにあたって,必要とされる「新たな認識」と「忘れてはならない認識」を提示することを目的としている。
    このような目的に対して,まずはじめに,昨今のビッグデータがもたらす特徴と変化について検討していく。次に,ビッグデータ時代におけるマーケターや研究者が,どのような消費者行動分析に対する視座をもっているのかを概観していく。さらに,消費者行動分析におけるビッグデータとして,消費者行動データから消費者選択行動を明らかにしていくために必要な「理論-仮説」の重要性について詳述していく。そして,ビッグデータを活用した消費者行動分析に関する一例を示し,最後にビッグデータ時代の消費者行動分析に必要とされる認識について言及していきたい。

取材レポート
テーマ書評
  • 中川 正悦郎
    2014 年 34 巻 2 号 p. 90-100
    発行日: 2014/09/30
    公開日: 2020/06/09
    ジャーナル フリー

    本稿は,態度の両価性に関する主要な先行研究を整理したうえで,消費者行動研究において同概念に注目することの意義,および,今後の研究課題を示すことを目的とする。態度の両価性は,同一の態度対象に対して,人が正の評価と負の評価を同時に有している心的状態を表す概念であり,主に社会心理学において研究が蓄積されてきた概念である。もっとも,近年はさまざまな学問領域の態度研究において同概念に対する関心が高まっており,消費者行動研究においても同概念に注目した研究が次第に増えつつある。そこで,本稿では,同概念は消費者行動のどのような側面を捉える場合に有用であり,マーケティングとの関わりにおいて,どのような点が今後の重要な研究課題となるのかについて考える。

ブックレビュー
編集後記
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