廃棄物資源循環学会誌
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21 巻, 3 号
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巻頭言
特集:衣類とごみ ―おしゃれと環境―
  • ――これでいいの? 衣類のリサイクル――
    岩地 加世
    2010 年 21 巻 3 号 p. 132-139
    発行日: 2010年
    公開日: 2014/10/07
    ジャーナル フリー
    今日,大量かつ廉価な衣料品が供給されている。不要となって家庭から排出される衣料品は年間1,644千tonと推定され,リサイクル率は22%,残りの78%は処理処分されている。家庭内には死蔵衣服も多い。本稿では,衣料品の国内循環フローの特徴について廃棄物管理の視点から分析を行い,衣料品リサイクルに関する動向およびリサイクル最前線での情報を踏まえたうえで,家庭の衣料品への3R適用の課題について,また,“衣”についての取り組むべき方策について,考察を行った。
  • 木村 照夫
    2010 年 21 巻 3 号 p. 140-147
    発行日: 2010年
    公開日: 2014/10/07
    ジャーナル フリー
    循環型社会形成の重要性からリサイクルを義務づける数多くの法律が施行されている中で,繊維製品に関してはいまだ法律が施行されていない。現在,回収された衣類廃棄物の大半は中古衣料,反毛およびウエスとしてリサイクルされているが,衣類に関するリサイクル率は20%程度に留まっている。リサイクル率が低い大きな理由は繊維製品の多様性によるリサイクルの難しさにある。本稿では繊維製品の中でもわれわれに一番身近な衣類を対象に,リサイクルの現状と課題を整理している。さらに,筆者らの衣類廃棄物を用いた木材代替材料ならびに天然繊維複合材料としてのリサイクルの試みを紹介している。また,環境負荷の小さなリサイクルを推進する上でLCA解析が重要であること,ならびにリサイクル推進には技術開発のみでなく国民の意識改革が必要であることを述べ,教育用に作成された漫画本の反響についても言及している。
  • 高田 亜佐子, 田原 聖隆
    2010 年 21 巻 3 号 p. 148-156
    発行日: 2010年
    公開日: 2014/10/07
    ジャーナル フリー
    私たちの生活において衣類は必要不可欠なものである。衣類は嗜好性の強い製品であるため,デザインや機能に比べ,その環境側面に注意を払う生産者,消費者は限られていた。また,日本では毎年約200万tonの使用済み繊維品が排出されているものの,そのリサイクル率は約11%にとどまっている。その一方で,政府は京都議定書の温室効果ガス削減目標を達成するためのひとつの方策として,ライフサイクルを通して排出される環境負荷を可視化する取り組みを始めた。
    本稿では環境負荷を定量的に評価する指標であるライフサイクルアセスメント (Life Cycle Assessment:LCA) に着目し,衣類に関する既往文献をレビューし,その現状および課題を抽出した。今後,衣類のLCAが普及し活用される上で,その実施を助ける高い品質のバックグラウンドデータの整備が求められ,そのために既存のデータの精査およびカーボンフットプリント等による新たなデータの収集,分析が必要になる。
    最後に,LCAで評価した環境負荷を購入時の判断に利用する方策として環境効率の導入を検討した。
  • 所 昌平
    2010 年 21 巻 3 号 p. 157-168
    発行日: 2010年
    公開日: 2014/10/07
    ジャーナル フリー
    日本の衣料品の供給量は約144万tonである。これに対して廃棄される量は約136万tonと推定されている。廃棄量のうち,リユース,リサイクルされているのは,30万ton程度に過ぎない。残るおよそ106万tonは一般の廃棄物 (事業所の場合は産業廃棄物) として,焼却ないし埋め立て処理されている。衣料品のリユース・リサイクル率は約13%と,西欧などの先進国に比べて低いのが現状である。
    地球温暖化が深刻化する中で,こうした「もったいない」状態から逸早く離脱し,省資源・省エネルギーを通して低炭素化・循環型社会形成は焦眉の急となっている。日本の繊維産業はその先駆者として,リサイクルや省資源にも早くから取り組んできた。衣料品を中心としたリサイクルなど3Rの取り組み状況をまとめた。
  • 田中 めぐみ
    2010 年 21 巻 3 号 p. 169-176
    発行日: 2010年
    公開日: 2014/10/07
    ジャーナル フリー
    環境配慮型ファッションにおいて先行する米国の動向と欧米事例,環境配慮型ファッションの概要をまとめた。エコファッションの起源ともされる1960-70年代のヒッピーファッション,90年代の米アパレル・小売企業の環境・社会問題への目覚め,そして2000年代半ばに入りこれまでのエコファッションのイメージを覆すセンスの良い環境配慮型ファッションが登場し,さらに環境のみならず社会問題までを含んだサステナブルファッションが価格の高低問わずファッション業界全体に浸透するまで,時系列で米国サステナブルファッションの歴史と動向を追った。また,サステナブルファッションが抱える課題と日本のファッション業界が今後進むべき道を簡単に記した。
  • ――愛知県津島市の故繊維リサイクル事業――
    浅井 直樹
    2010 年 21 巻 3 号 p. 177-178
    発行日: 2010年
    公開日: 2014/10/07
    ジャーナル フリー
  • 新藤 絹代
    2010 年 21 巻 3 号 p. 179-182
    発行日: 2010年
    公開日: 2014/10/07
    ジャーナル フリー
  • 金 相烈
    2010 年 21 巻 3 号 p. 183-185
    発行日: 2010年
    公開日: 2014/10/07
    ジャーナル フリー
  • ――UNSETSU INTERNATIONALデザイナー雲雪氏に訊く――
    南 明紀子
    2010 年 21 巻 3 号 p. 186-190
    発行日: 2010年
    公開日: 2014/10/07
    ジャーナル フリー
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