《かえっこ》は,美術家の藤浩志氏が発案した,おもちゃを循環させる仕組みをもつ買い物遊びである。
《かえっこ》の開催会場では,子どもたちが持ってきた 「使わなくなったおもちゃ」 を《かえっこ》のこども通貨 「カエルポイント」 で買い取る。子どもはその 「カエルポイント」 で会場にある 「誰かが持ってきたおもちゃ」 を買い,持ち帰ることができる。
《かえっこ》が単純な物々交換ではなく,法定通貨の使用も伴わないこと,さらにイベントの趣旨に合わせたお手伝い体験やワークショップ体験などを,主催者が自由に組み合わせてカエルポイントを発行できる仕組みになっていることなどが魅力になり,全国にその開催者を増やしている。
本稿では主に環境活動・環境教育として《かえっこ》を開催している施設・団体から,その開催の様子や《かえっこ》の有効性とその広がりについて報告してもらい,さらに《かえっこ》から見える日本のおもちゃの廃棄事情などにも触れたい。
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