廃棄物資源循環学会誌
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26 巻 , 1 号
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年頭所感
特集:最終処分場技術の変遷と今後の展望
  • 樋口 壯太郎
    2015 年 26 巻 1 号 p. 3-11
    発行日: 2015/01/31
    公開日: 2021/06/14
    ジャーナル フリー
    わが国は焼却や破砕により都市廃棄物の減容化,無害化を行った後,残渣を埋立処分することを廃棄物処理の基本としている。このため埋立処分される廃棄物は焼却残渣が 75% を超えている。このような背景下,焼却残渣の埋立に伴い生ずる課題として無機塩類対策,副生塩資源化,有機キレート剤による浸出水処理阻害,早期安定化等をあげ,これらの課題解決の方法について検討した。
  • ――マルチバリアコンセプトに基づく最終処分場の建設と管理――
    横山 隆一
    2015 年 26 巻 1 号 p. 12-21
    発行日: 2015/01/31
    公開日: 2021/06/14
    ジャーナル フリー
    鹿児島県は公共関与による産業廃棄物管理型最終処分場として国内最大規模のクローズドシステム処分場を建設した。そのコンセプトは埋立前処理 (通気,散水),埋立管理 (早期安定型埋立とモニタリング) および埋立後処理 (空気注入,酸化剤注入) により早期安定化に取り組む,新しいマルチバリアコンセプトに基づく。
  • ――廃棄物特性や中間覆土が埋立地や浸出水に与える影響――
    小野 雄策, 遠藤 和人, 東條 安匡, 山田 正人
    2015 年 26 巻 1 号 p. 22-34
    発行日: 2015/01/31
    公開日: 2021/06/14
    ジャーナル フリー
    日本の管理型最終処分場の埋立構造は準好気型であるが,ほとんどの最終処分場の内部には不透水層が形成され,不均一に保有水が滞留し嫌気状態となっている。嫌気性状態下における有機性廃棄物と無機性廃棄物の混合物の保有水が中間覆土を通過すると浸出水にどのような影響を与えるのかを考察するために,嫌気性状態下でのカラム流出実験等を行い,浸出水中の COD 成分や重金属類の削減効果について詳述した。さらに,焼却灰の固結化現象とその溶解に伴う中間覆土での Ca2+ の捕捉現象を示した。また,処分場における透水性の確保が安定化に及ぼす影響について言及した。これらの結果から最終処分場の維持管理において,特に浸出水の水質浄化には,廃棄物の配合禁忌や透水性の確保と良質覆土の 3 因子によるコントロールが重要であることを報告する。
  • 堀井 安雄
    2015 年 26 巻 1 号 p. 35-46
    発行日: 2015/01/31
    公開日: 2021/06/14
    ジャーナル フリー
    わが国の浸出水処理は散水ろ床,回転円板,接触ばっ気にはじまり,カルシウム除去,脱塩処理,ダイオキシン類分離・分解,1.4 ジオキサン処理と高度化してきた。
     また,最終処分場へ搬入される埋立ごみ質ごとに除去すべき汚濁物質が異なることから,汚濁物質ごとに適用可能な浸出水処理技術とは何かを示した。さらには,最終処分場分野での水処理技術の歴史的変遷を述べるとともに,これからの浸出水処理に求められる課題について解説している。
  • 桧垣 光次, 中崎 徹
    2015 年 26 巻 1 号 p. 47-52
    発行日: 2015/01/31
    公開日: 2021/06/14
    ジャーナル フリー
    管理型最終処分場の浸出水の処理方法は, 第 1 凝集沈殿処理 ―生物処理― 第 2 凝集沈殿処理 ―高度処理― が一般的である。しかし,近年埋立廃棄物の性状変化に伴い,BOD や COD 等の有機汚濁負荷が減少し,逆に塩類が高濃度になって,生物に対する影響が大きくなっている。また,埋立期間の経過とともに難分解性 COD 成分の濃度が上昇し,従来の処理方法では T-N や COD の適正な処理が困難な状況になっている。このような状況に対応するために,電気分解式脱窒処理と接触酸化分解処理の併用による処理方法を検討し,T-N や COD を安定的にローコストで処理できる可能性を確認した。
  • 田村 典敏, 野村 幸治, 石田 泰之
    2015 年 26 巻 1 号 p. 53-58
    発行日: 2015/01/31
    公開日: 2021/06/14
    ジャーナル フリー
    最終処分場の浸出水処理は,ごみの焼却処理の推進とともにカルシウムスケール付着の問題を抱えるようになってきた。カルシウムスケールトラブル対策は一般にライムソーダ法が用いられるが,薬剤を多量に使用するためランニングコストが事業者の大きな負担となっている。
     太平洋セメント (株) では薬剤を用いない新しいカルシウム除去方法を開発し,浸出水処理に適用を試みている。新しいカルシウム除去方法はイオン交換樹脂を用いる方法であり,薬剤の使用を不要としている。また,この方法はカルシウム汚泥を発生させないため,付帯効果として汚泥の再埋立による最終処分容量の減少の問題や,再埋立で発生するカルシウムの再溶出の問題も解決できるという効果も得られる。実用化の進捗については,パイロットスケールの試験を終了した段階である。
  • 大野 彰久, 伊藤 智祥
    2015 年 26 巻 1 号 p. 59-64
    発行日: 2015/01/31
    公開日: 2021/06/14
    ジャーナル フリー
    現在,松山市では,2003(平成 15) 年に供用開始した一般廃棄物最終処分場の延命化に取り組んでおり,埋立物の再資源化や受入基準の厳格化等の施策により,大幅な延命化が見込まれている。しかし,埋立物に占める焼却灰の割合が増加したことなどにより,浸出水中のカルシウムや塩類が当初予定より高濃度で溶出しており,浸出水脱塩処理施設の脱塩処理能力が大幅に低下している。そこで,浸出水脱塩処理施設を改良し,処理工程を変更することおよびエコ次亜製造装置を導入することにより,処理施設の塩類濃縮効率を高め,処理能力の増強を図ることとしている。また,エコ次亜製造装置で製造されたエコ次亜は,下水道終末処理場で消毒剤として使用する計画としている。
第25回研究発表会報告
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