MEDCHEM NEWS
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巻頭言
創薬最前線
WINDOW
  • 本田 孝雄
    2021 年 31 巻 3 号 p. 116-121
    発行日: 2021/08/01
    公開日: 2021/08/01
    ジャーナル 認証あり
    約7、8年前から始まったグローバルファーマの本邦における本格的なオープンイノベーション活動は、ますます勢いを増している。各社とも外部案件評価のための陣容を整え、国内外を問わず新規技術を含めた候補案件獲得に全力を注いでいる。最近では、自社創薬成功確率の大幅な低下に加えて、医薬品市場では、同一作用機序において世界の2、3番手に入らないかぎり、たとえ上市しても十分な売上げが見込めないことから、弊社(イーライリリー)では、案件評価にはビジネス担当者のみならず自社研究者を交えて、質の高い多角的な評価を行い、早期の意思決定を可能にしている。イノベーションは世界中のどこにでも起こるので、それを早期かつタイムリーに獲得することが重要である。本稿では、弊社がこれまで実施してきたこと、また、筆者自身が常日頃、業務を通して経験し、感じていることを、特に医科学分野の研究に従事している若手研究者に伝えたい。
DISCOVERY
  • 牛山 文仁, 山田 洋介, 松田 洋平, 美馬 将司, 杉山 寛行
    2021 年 31 巻 3 号 p. 122-127
    発行日: 2021/08/01
    公開日: 2021/08/01
    ジャーナル 認証あり
    多剤耐性グラム陰性菌に起因する感染症が世界的に深刻な問題となっており、既存抗菌薬との交差耐性を示さない新たな作用機序を有する感染症治療薬の開発が望まれている。UDP-3-O-acyl-N-acetylglucosamine deacetylase(LpxC)は、魅力的な創薬標的として注目されてきたが、阻害剤上市には至っていない。これまでのLpxC阻害剤には、亜鉛配位パーツとしてヒドロキサム酸官能基が共通して用いられてきたが、この構造由来の毒性懸念がしばしば報告されている。本研究では、FBDDを利用することでヒドロキサム酸官能基をもたない、新たなLpxC阻害剤を創製することを目指した。その結果、カルバペネム耐性肺炎桿菌に対して有効であり、心血管毒性リスクが低いTP0586532の創出に成功した。
  • 三輪 憲弘, 飛髙 武憲, 日下 雅美, 北崎 智幸
    2021 年 31 巻 3 号 p. 128-135
    発行日: 2021/08/01
    公開日: 2021/08/01
    ジャーナル 認証あり
    性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH, gonadotropin-releasing hormone)受容体に作用するGnRHアナログ(アゴニストおよびアンタゴニスト)は、性ホルモン関連疾患治療薬として用いられている。アンタゴニストは、アゴニストに見られる一過性の増悪を伴わないため、より安全な治療薬と考えられた。しかし、上市されたアンタゴニストはすべてペプチド性の注射剤に限られるため、経口投与可能な非ペプチド性GnRHアンタゴニストの開発が期待された。GnRHのβ-ターン構造に着目した低分子化研究から強いGnRH受容体親和性をもつチエノピリミジン化合物TAK-013を見出したが、CYP3A4阻害の低減とin vivo薬効を改善する必要があった。筆者らは、計算化学による受容体との結合モデルを参考に、Log D値と分子量の低減を指標にさらなる最適化検討を行い、強力な薬効を有するTAK-385(レルゴリクス)を見出した。
SEMINAR
  • 佐伯 泰, 遠藤 彬則, 大竹 史明
    2021 年 31 巻 3 号 p. 136-142
    発行日: 2021/08/01
    公開日: 2021/08/01
    ジャーナル 認証あり
    ユビキチン修飾は生体に必須の翻訳後修飾であり、タンパク質の品質管理に加えて、シグナル伝達やDNA修復、膜タンパク質の輸送など、多彩な細胞機能を調節している。この多彩な機能の背景にあるのが、ユビキチン修飾の構造多様性である。ユビキチン修飾は8種類の連結様式、リン酸化などの翻訳後修飾、鎖長の組み合わせにより膨大な数の高次構造をとることが可能であり、その高次構造に内包された機能情報はユビキチンコードと称される。ユビキチンコードを知ることは、ユビキチン修飾系の異常に起因するさまざまな疾患の発症機構の理解、PROTACなど爆発的に進展しているユビキチン創薬のストラテジー開発に重要である。本稿では、ユビキチンコード研究に関する最新の知見と解析法について紹介する。
  • 大石 真也
    2021 年 31 巻 3 号 p. 143-146
    発行日: 2021/08/01
    公開日: 2021/08/01
    ジャーナル 認証あり
    鏡の向こう側の世界には、自然界にあるキラルな物質の鏡像体が存在している。これらの鏡像体は創薬シーズとなり得るのだろうか? 標的分子となるタンパク質の鏡像体(D-タンパク質)を用いることで、鏡像空間にある物質の生物活性評価を仮想的に行うことができるようになりつつある。本稿では、鏡像スクリーニングの経緯と最近の進歩について紹介する。
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