医学教育
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28 巻, 6 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 今中 孝信
    1997 年 28 巻 6 号 p. 397-399
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 五十嵐 正紘
    1997 年 28 巻 6 号 p. 401-404
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    総合診療は, 担当する患者や問題を選ばず, 長年にわたり同じ患者と関わることを特徴とする. 患者の求める最終結果に向けて解決過程の質と患者の満足とを保証し, その家庭や地域の動態に配慮しながら, 患者と共に考え, 患者と苦楽を共にする.
    総合診療の特徴を分化した医療と対比し, その基本要素, 汎用されるツール, 得意な実務, これからの総合診療, について記述した. さらに「総合」のための固有のツールの開発, 医学教育における主導的役割, 総合診療を支える医療システムに言及した.
    総合診療の教育や修練で追求すべき事項について概説した.
  • 目標・方略・評価
    伴 信太郎
    1997 年 28 巻 6 号 p. 405-410
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    総合診療部には, 診療, 教育, 研究のそれぞれの分野において総合診療部ならではの果たすべき役割があるが, とりわけ教育の分野において果たしうるところは大きい. 本稿では卒前教育に焦点を当てて,「卒前教育における総合診療教育カリキュラム試案」の提示を試みた.
    総合診療部には基本的臨床能力教育とプライマリ・ケア教育という2つの大きな教育目標があると思われる.
    本稿では, 基本的臨床能力教育とプライマリ・ケア教育のそれぞれについて, 目標, 方略, 評価法の試案を作成 した.
  • 伊藤 澄信, 青木 誠
    1997 年 28 巻 6 号 p. 411-415
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    国立東京第二病院総合診療科は総合内科外来と52床の病棟を持つ. 初期臨床研修では8週間の研修期間中マンツーマンによる外来診療教育と病棟診療, 講義を行っている. 卒後3~5年次のレジデントは総合内科継続外来を3年間持ち, 毎日夕方開かれる外来カンファランスで外来診療の向上に努めている. 現在までに17名のレジデントが修了し, 当院だけでなく各地の大学病院, 臨床研修指定病院で指導医として活動している. 国立病院治療共同研究班では知識・技能・態度に分けた研修医評価により総合診療方式の研修の優位性が示された. 総合診療科レジデント教育は今後, 幅広い診療範囲を受け持つ臨床医の養成に留まらず研修指導医の養成といった側面が重要になると思われる.
  • 福井 次矢
    1997 年 28 巻 6 号 p. 417-420
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    内科専門医制度と総合診療はともに, 1970年代, 臓器にとらわれない, 全人的医療 (primary care~generalism) を担う医師を養成するというほぼ同じ目的で発足ないし設立されてきたものである. しかしながら, 内科専門医制度は臓器別細分化を極めることを至上命題とする内科学会という巨大な組織のなかでの, いわば本流から離れた一般内科学の追求を出発点にしているのに対して, 総合診療は, 必ずしも内科学にとらわれない社会全般の視点から要請された全人的医療の追求である, という微妙かつ本質的な差がある. 内科専門医制度, 総合診療部門とも, 理想とするprimary care~generalismの専門性を具現し, 一般診療の質が向上することを実証することによってのみ, 今後, 若い医師のこの分野への参入を促すことができるものと思われる.
  • 前沢 政次
    1997 年 28 巻 6 号 p. 425-429
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    わが国の人口は高齢化し, 疾病構造も変化している. そのため社会システムは大きな変革を迫られている. 地域保健法も新しく制定され, 保健活動のほとんどが保健所から市町村に移されることになった.
    総合診療部は卒後臨床研修の中で臨床医学の基本を教えることや大学病院の中で専門診療科で対応困難な患者に対応する研修ばかりでなく, 社会の変化に対応できる医師の養成も重要な課題であると認識すべきである. とくに総合診療部に属する研修医が臨床予防医学を学んだり, 実際の地域に出て保健福祉活動に参加する研修も含めるべきである.
  • 山城 清二, 小泉 俊三
    1997 年 28 巻 6 号 p. 431-435
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    北米のプライマリ・ケアとその教育は, 主にfamily medicineとgeneral internal medicine (GIM) が担っている. その中で, カナダでのGIMは病院を基盤 (hospital based) とし, 米国のGIMは外来を基盤 (cornmunity based) とした診療と教育を行っている. 両国のGIMの診療体系に違いはあるものの, 教育内容はたいへん似かよっている. 診療においては, 専門科のみでは扱いきれない診断の難しい患者, 多臓器にわたる疾患をもった患者, 慢性疾患で幅広いケアが必要な患者など総合的な診断を必要とする患者を病棟および外来にて診ている. 教育においては, 基本的な臨床能力と知識 (病歴と身体所見の取り方, 診断および治療) を教え, さらにclinical epidemiology, evidence based rnedicineやclinical decision makingなどを教えている.
  • 内山 三郎, 松山 ゆかり
    1997 年 28 巻 6 号 p. 437-443
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    私立大学医学部における最近5年間の入学難易度の推移をみると, 難易度低位の大学における難易度の上昇により, 大学間格差の減少傾向がみられる. 国公立大学医学部においては, 最近5年間に大きな変動はみられない. この入学難易度と最近公表された医学部における大学別研究業績との相関を調べた. その結果, 私立大学医学部と国公立大学の医学部ともに入学難易度と研究業績の間には弱いながらも正の相関関係があることが示された.
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